「何者」を観てきました。
ストーリーは、
演劇サークルで脚本を書き、人を分析するのが得意な拓人。何も考えていないように見えて、着実に内定に近づいていく光太郎。光太郎の元カノで、拓人が思いを寄せる実直な瑞月。「意識高い系」だが、なかなか結果が出ない理香。就活は決められたルールに乗るだけだと言いながら、焦りを隠せない隆良。22歳・大学生の5人は、それぞれの思いや悩みをSNSに吐き出しながら就職活動に励むが、人間関係は徐々に変化していく。
というお話です。
演劇サークルで、脚本を書き、結構、必死に取り組んでいた拓人は、今度は、真剣に就活を始めました。演劇も捨てて就活をする拓人と、未だバンドのボーカルをしている光太郎。同じ部屋をシェアしています。そろそろヤバイと思った光太郎も、バンドの解散ライブを開催し、就活に参戦。
ある日、光太郎の元カノの瑞月が、2人の部屋の上に住んでいるという理香を紹介し、理香の部屋を就活の基地にして、みんなで情報の交換をしようと言う事になります。理香の部屋には、理香の彼である隆良も住んでいて、彼は、デザイナー系というか、同じ様に就活することに嫌気を感じながらも就活しなければと内心焦っている。
それぞれに、就活を進めて、エントリーをして、面接に行ったり、返事を待ったり、毎日、焦るばかり。そんな中で、ひとり、またひとりと就職先が決まって行くと、焦りの中に、妬みも生まれてきて、人間関係が変わって行きます。
拓人は、就活をせずに演劇に打ち込んでいる友人をバカにしながらも、自分は今、何をやっているのかと、自分を見失っていることに気が付き始めます。そして・・・。後は映画を観てくださいね。
この映画、就活中の人にとっては、キツい内容なんじゃないかしらと思いました。だって、あんたたち、何やってんの?っていう風に見えてしまったからです。就活している姿って、確かに、外から見ると、何やってんだろうなぁと思えるほど、滑稽で、みっともなくて、恥ずかしい姿に見えます。でも、彼らは必死なんですよね。自分だって、一時期は、そんな日々を過ごしたんだから、解ってあげられそうに思うんだけど、”喉元過ぎれば熱さを忘れる”ということわざがあるように、忘れちゃうんですよねぇ。
ま、でも、私は、就活っていう就活はしなかったなぁ。学校から紹介された所で決まっちゃったから他に受けなかったし、結構、直ぐに辞めて結婚しちゃったしねぇ。ま、その後、離婚して、仕事を探し始めた時は、大変だったけどね。でも、イマドキの就活ほど大変じゃなかったよなぁ。今は大変そうですね。ネットでエントリーシートを出したり、LINEを使ったり、メールで合否通知が来たりなんて、冷めてるなぁと思いました。そういうPC系が苦手な人は就職出来ないって事だよね。うーん、家の主人は就活出来ないだろうなぁ。未だにパカパカ携帯だし、先日、車のナビを使っていたら、いつの間にか地図が地球になってたよって言われて、はぁ??、アンタってバカ?!って言ってしまいました。オッサンには無理だねぇ。(笑)
それにしても、就活していると、確かに個性って言葉は死語のようになりますね。学生時代は個性が大切ですなんて言われてきているのに、突然、みんなと同じ事をしろと言われて、その同じ事をしている中で振り分けられる訳でしょ。同じスーツを来て、同じ受け答えをして、同じ化粧をして、申し訳ないけど私は、ロボットを雇う気は無いのよって言いたくなっちゃう。どの会社も、人事の人間の能力が低くなっているんだろうなぁ。どの会社も同じ人間を望むなんて、あり得ないでしょ。職種によって、求める人間は違うんだから。
不思議な映画だったけど、この就活という中に人間は居ないんだなっていう事を知りました。これならデータを収集して、一番成績の良かった奴をとっても一緒じゃん。人間性と言いながら、個々の人間性は全く出てきてないんですから。笑っちゃいます。こんな風に判断される子供たちは可哀想ですね。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。でも、本当に就活中の子たちは、見ない方が良いんじゃないのかな。自分のやっていることに虚しさに気が付いてしまったら、就活出来なくなるでしょ。だから、就活が終わったら観た方が良いと思いますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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