「お父さんと伊藤さん」を観てきました。
ストーリーは、
書店でアルバイトをしながら気ままに暮らす34歳の彩は、給食センターでアルバイトする20歳上のバツイチ男性・伊藤さんと付き合っている。小さな古アパートで同棲している2人は、庭で家庭菜園をするなどし、慎ましくも穏やかな毎日を送っていた。そんな彼らのもとに突然、息子の家を追い出された彩の父親が転がり込んで来る。こうして3人の奇妙な共同生活がスタートするが……。
というお話です。
彩は、カフェでパフェを食べています。相手は彼女の兄であり、相談があると言って呼び出されました。父親が兄夫婦と同居しているのですが、兄夫婦の子供たちが受験をする事になり、受験など必要無いと父親に言われ、兄嫁がノイローゼになってしまったと言うんです。なので、受験が終わるまで父親を預かって欲しいと頼まれたのでした。しかし、彩の家は小さなアパートであり、その上、ある男性と同棲しているのでした。無理だからと断り、家に帰る彩でしたが・・・。
彩が同棲している男性は、バツイチであり、20歳も年上の伊藤さん。コンビニのバイトで知り合い、付き合うようになって、伊藤さんは、今は、小学校の給食のオジサンをやっています。そんな2人の住まいに突然、お父さんがやってきます。2人を見て「年が離れすぎていませんかね。」というお父さんに、「気にした事無いよね。」という伊藤さん。うーん、どっちもどっちで負けてない。そして、しばらく3人で暮らす事になります。
ある日、彩の所に警察から連絡があり、お父さんを迎えに来て欲しいと言われ、驚いて警察へ行くと、既に伊藤さんが行ってくれており、悪い人を取り押さえて怪我をしたとの事。良い事をして喜ばれているのですが、そこへ駆けつけて来た兄嫁と伯母。どうも、お父さんは、以前、万引きをしていたらしく、またやったのかと思ったらしいのですが、違ったので一安心。父親がやっていた万引きの事を彩に話し、言わなくて申し訳なかったと兄から謝罪されます。
そんな事件の後、突然にお父さんが失踪し、探し回るのですが見つからず、途方に暮れていると、伊藤さんが、昔のツテを頼って携帯電話のGPSを調べてくれると、昔住んでいた田舎に居る事が判ります。伊藤さんが運転してくれる車で彩と兄とが田舎に向い、お父さんと話をする事になりますが・・・。後は、映画を観てくださいね。
これ、とっても解るなぁと思いました。親の感覚と自分の感覚って違うでしょ。時代が違うんだから当たり前なんだけど、それが、ずーっと一緒に住んでいたなら解るけど、別々に住んでいて、また一緒に暮らすって言うのは難しいですよね。私も、今さら、一緒に住むって、難しいもん。2世帯住宅とか、近からず遠からずという場所ならまだしも、同じ家の中に住むって、そりゃ、難しいでしょ。その上、彼氏も一緒にって事なら、更に辛いよね。
このお父さんと伊藤さんですが、これねー解る。我が家も、夫と年が離れているので、父親と夫の感覚が、私と夫よりも近いので、夫には、何となく気持ちが解るようなんですよねぇ。よく夫に、親に厳しすぎると怒られますもん。お前の為にやってくれてるんだから、イヤでも有難がれと言われ、うーんと思いながらも、有難がるようにしています。だから、このお父さんと伊藤さんの関係、解るんですよぉ~。困るよねぇ~。親に懐かれても困るんだけど・・・。(笑)
色々な事が起こるんだけど、やっぱり伊藤さんが一番冷静であり、適格に物事を進めて行くんですよね。これは、やっぱり年の功かしら。彼が居てくれたからこそ、何となくまとまったんだろうなって思えました。それにしても、この伊藤さんの年齢差を「気にした事無いよね。」という一言でバッサリ切った感は、笑えたなぁ。お父さんがあっけに取られていて、笑えました。私も、夫を親に合わせた時は同じような感じだったかな。親はあっけに取られていて、「あー、そうですか。」って感じだったことを思い出します。
この映画のラスト、ちょっと寂しいけど、でもこうなるしかなかったんでしょうね。仕方ないけど、まぁ、良いラストだったと思います。きっと、これからは、もっと良い関係になって行けるだろうし、大丈夫だよね、きっと。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。面白いですし、こんな感じで親の事を、軽く悩んでいる人って多いんじゃないかな。やっぱり、いつかは面倒を見なくちゃいけないし、でも、そう簡単に一緒に住めば大丈夫なんて言えないし、色々悩むよね。その1つの考え方として、この映画を観ると面白いんじゃないかな。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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