【演劇】「鱈々(だらだら)」何が描きたかったのか、ちょっとくみ取れませんでした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

舞台「鱈々」を観てきました。

 

ストーリーは、

 

この干し鱈の頭をいつもそばに置いて、俺のことを思い出してくれー。

 

2人の男は、長い間、倉庫で働き、倉庫の中で共に暮らしてきた。ジャーンとキームの仕事は、箱を指示通りに管理するだけの単調な毎日。箱の中身は知らない。
ジャーンは、与えれられた仕事を完全にこなす事が、自分が価値ある存在だと確認出来る唯一の方法と真治、ひたすら仕事に励みます。一方、キームは、単調な生活に嫌気がさし、適当に働き、夜は外で酒を飲み、女と遊んでいます。

ジャーンは、キームを家族のように想って世話を焼くが、キームはそれが気に入らない。

 

そんなある日、キームの遊び相手、ミス・ダーリン、さらにトラック運転手である可能よの父親が倉庫に現れ、2人の日常に変化が訪れる。2人は倉庫での暮らしをこのまま続けることが出来るのか。

 

というお話です。

 

 

この舞台、韓国の劇作家さんの作品だそうですが、申し訳ない、私、この内容を良く理解が出来ませんでした。何を訴えたかったのか、理解出来なかったんです。鱈の頭と言われても、何も感じないし、狭い倉庫の中で暮らしている彼らから、何を読み取れば良かったのか、私が感じた事で良かったのか、どうにも理解出来ていないような気がして、モヤモヤしています。

 

ジャーンという勤勉な男とキームという普通の男が、倉庫で働いていて、ジャーンは、その仕事が、世界で何の役に立っているのかなどは全く考えずに、与えられた仕事をきっちり熟すことが正しいと思ってやっているんです。キームは、その仕事に意味を見いだせず、適当にやっていてもイイよと思っています。どちらの考え方も解るんですよ。結局、勤勉なジャーンは、会社勤めのサラリーマンみたいな人々で、キームは自営業みたいな人って感じかな。

 

 

会社に居れば、自分がやっていることがどこでどれ程の役に立っているか分からないけど、歯車になって働いていれば給料が貰えるでしょ。もちろん会社の中でも適当な奴は沢山いるけど、そこから出て行こうとする奴は居ない。キーンは、そんな中で生きる事が嫌になって、外に出て行こうとします。外に自分を必要とする仕事があるのかは分からないけど、何をやっているのか分からないよりもましだと思ったのかも知れない。

 

どちらも正しくて、どちらも間違っているような気がします。だって、どちらの仕事に意味があると言われても、どちらにも意味は無いし、どちらにも意味があるからです。歯車だって、その一つが欠けたら動かなくなるし、外に出たら仕事の実感はあるけど責任は自分が負わなくちゃいけない。だけど、歯車の替えはいくらでもあるし、外の仕事は自分がやらなければ誰かがやる訳だし、そんな事を考えていると、人間って、生きている意味が無いじゃんって思えてきちゃう。

 

 

それが言いたかったのかしら。それだけなの?生きている意味ってことだったのかしら。私には、あまりそれが心に刺さってこなかったし、感動と言うほどのものも無かったので、モヤモヤしっぱなしです。

 

もちろん、藤原さん、山本さん、のやり取りの演技は、とってもリアルで、倉庫で働いていた2人なら、こんな感じなんだろうという素晴らしい演技なんですけど、内容がそういう内容なので、何とも、素晴らしいと言って良いもんなのか、判断が出来ず、困ってしまいました。観終わって、友達と顔を見合わせて、これ、どう解釈するべきなの?って考えてしまいました。未だかつて、演技の事に関して、文句を言ったり、素晴らしいと言ったり、色々あるけど、演劇そのものの内容が理解出来ないということが、ほとんど無かったので、戸惑っています。

 

でも、この解釈で良いのだったら、ちょっと寂しいな。何も起きないのは良いんです。別に、そういう事もあるからね。でも、このモヤモヤは、どうしようもなく、悩みました。いや、今も悩んでいます。

 

 

私は、この舞台演劇、お勧めして良いのか、分かりません。この内容の解釈で良いのなら、好き嫌いがあると思います。倉庫で働きながら、そこに住んでいるという事自体が日本ではあり得ない事と、鱈というものの捉え方が日本と韓国では違うんだろうなと言う事で、色々理解がしがたいのかなぁと思いました。藤原さんと山本さんは、演技が素晴らしいので、観る価値はあると思います。ぜひ、観て、私に解釈を解説して欲しいです。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「鱈々」    http://hpot.jp/stage/dara