舞台「ヴァン!バン!バーン!」を観てきました。
ストーリーは、
物語の始まりは、平安時代。
容姿端麗で剣術や武術に秀でて文才もあるのに、全てに恵まれ過ぎているせいか、またはその性格のせいなのか、何をしてもトゥーマッチ感が否めない藤志櫻。
竹から生まれた美しいかぐや姫に自信満々で求婚するが、かぐや姫は貴族の中で最有力候補だった藤志櫻ではなく家来の蛍太郎を選ぶ。生まれて初めて挫折を味わった藤志櫻。そこに妖しいいでたちの男が現れ、彼に噛まれたことで藤志櫻はヴァンパイアとなってしまう。
それから1000年が流れた2016年、東京。
1028歳となり、日本各地を転々としながら名を変え職業を変えて、愛した女性・かぐや姫の生まれ変わりを探し続けていた藤志櫻は、現在、ビジュアル系バンドのボーカリスト<TOSHIRO>としてカリスマ的な人気を誇っている。ひょんなことから、前世占いのマダム馬場に出会い、かぐや姫の生まれ変わりを一緒に探す事になる。一方、そのころ新宿歌舞伎町では古参ヤクザの”蛇の目組”と竹井京次郎率いる新進の半グレ組織”ナメクジ連合”が反目し合っていた。あることをきっかけに、彼らの逃走に巻き込まれて行くことになる藤志櫻。はたして、かぐや姫の生まれ変わりはいずこに・・・。
というお話です。
ヴァンパイアの話かと思うと違い、かぐや姫の話かと思うと違い、SFで宇宙人が攻めてくる作品なのかと思うとそれも違い、ヤクザのお話かと思うと、それも違う。何とも面白いお話でした。
まず、最初に、かぐや姫が竹から生まれてくるんだけど、彼女だけが生まれたんじゃないんですよね。他にも生まれていて、実は、宇宙から飛来した生物なんです。彼らは、地球を征服しようと思って、その前線部隊という事で飛来したようなんです。でも、簡単にはいかず、かぐや姫も征服より自分の好き嫌いを優先させちゃったりして、その時代に征服は出来ず、宇宙人たちは、時を待つんです。
かぐや姫を好きになった藤志櫻は、彼女を何としても手に入れようとするんだけど失敗して、彼女が次の時代に転生するのを待とうと、ヴァンパイアになって待つんです。でもね、転生しても、同じ容姿になるとは限らず、なんだか、男に生まれ変わっていたりしちゃうんです。だけど、良く考えてみると、ナメクジらしきスライム状の宇宙人なので、人間が転生するのとは違うんですよね。最後、ええっ?って思ってしまいました。それなら待つ必要も無かったんじゃん。つーか、待っても意味がなかったような気がしたのは私だけなんだろうか。だって、中身が入れば、その人がかぐや姫になるんでしょ。うーん、不思議でした。
でも、面白かったからイイんですけどね。美しいヴァンパイア役に生田さんは、ピッタリでした。ヴァンパイアというと、とっても頭が良さそうな気がしていたけど、おバカでしたね。大笑いしちゃいました。だって、プライドの高いヴァンパイアのはずなのに、ビジュアル系バンドをやっていて、自分の事を正直に話しちゃうんですけど、そういう設定なんですねってバカにされてしまって、ま、仕方ないかって感じで仕事をしているところが、何とも笑えるんです。可愛いでしょ。
現代になって、やっとかぐや姫に会えるんだけど、やっぱり拒否られるのよ。でも、これって、当たり前じゃないかな。だって、過去に嫌われていて、現代なら好かれるかもって、あり得ないような気がしました。そりゃ、あんた、無理でしょって言ってあげたくなっちゃいました。
で、まぁ、色々な問題が起こってくるんです。ネタバレはしたくないから、こんなくらいしか書けないかな。とっても面白いですよ。ちょっと、話がバラバラしているような気がしたけど、まぁ、そこら辺は良い事としちゃいましょ。面白かったです。
私は、この舞台、お薦めしたいと思います。但し、あまりお話的には、深くないし、コメディっぽいかなって思いました。いつもの新感線の”いのうえ歌舞伎”みたいな深さは無いけど、お腹を抱えて、ツッコミを入れて楽しむには、良かったのではないかなって思います。キャストも良かったですしね。うーん、生田さん、カッコよかった。欲を言えば、もう少し、宇宙人に活躍して欲しかったな。世界征服の考えがあるなら、転生を待たないで、自分たちで征服しちゃえば良かったじゃんって思ったのは、私だけなんだろうか。(笑)
首都圏はそろそろ千秋楽なのかな。地方は、あと少し、公演があるようなので、観れるようでしたら、観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
舞台「ヴァン!バン!バーン!」 http://www.v-b-b.jp/index.html