「フラワーショウ!」プランのパクリは、トップを目指す人間には必ず訪れる試練です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「フラワーショウ!」を観てきました。


ストーリーは、

アイルランドの片田舎で育ったメアリーは、いつか自分のデザインした庭で世界を変えることを夢見ていた。念願かなって有名ガーデンデザイナーのシャーロットのアシスタントに採用されるが、高慢なシャーロットにコキ使われた上に、これまで書き溜めてきたデザインノートまで盗まれクビにされてしまう。それでも夢を諦めきれないメアリーは、世界中の注目が集まるチェルシー・フラワーショーに出場することに。恋心を寄せる植物学者クリスティやヒッピー風の庭師らと寄せ集めチームを結成して優勝を目指すが……。

というお話です。


フラワー

アイルランドの田舎で父親に可愛がられながら育ったメアリーは、家の近くにあるストーンヘンジらしき遺跡が好きで、いつもそこに行っていました。そこには妖精が住んでいるとされていて、周りの自然に溶け込んだ遺跡は、まるでメアリーと妖精の秘密の部屋のようで、父親は心配して、あまり近づかないようにメアリーに何度も言い聞かせていました。

そんなメアリーも成人し、ガーデンデザイナーになるべく勉強をし、有名なデザイナーのシャーロットの事務所に採用して貰えるように訪ねて行きます。シャーロットは、メアリーのデッサンを見て、試用採用をすると言い、しばらくお試ししてくれることになります。

フラワー

シャーロットの仕事のほとんどをこなし、使われるだけ使われて、デザインまで盗まれて、解雇されたメアリー。仕事も無くし、お金も無く、どうしようと途方に暮れていると”チェルシー・フラワーショー”の募集が始まっていて、バックアップしてくれる企業があれば参加出来る事を知り、主催者に参加させてくれるように電話をしまくるのですが、全く取り合って貰えず、どうしようと考えた末、アシスタントの女性を口説き落とし、なんとか、参加するところまでは漕ぎつけるのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。

フラワー

この映画の内容、ただ会社に勤めるのではなく、何か、アーティスト的なものをやろうとする人は、必ず、この苦しみを味わっていますよね。私もそうですが、まず、最初は、どこかの有名な人の事務所とか、誰かの弟子にしてもらう的な事をして、教えて貰おうとするでしょ。そうすると、必ず、デザインを盗まれるとか、使われてしまうとか、メアリーと同じ苦しみを味わう事になるんです。でもね、それは、当たり前だと思って、腐るほどアイディアを出して、親方に使って貰わない限り、先の道は開けないんです。

フラワー

人に使われてこそ、やっと一人前になれると思って、そこで不貞腐れないで、文句も言わずに続けて行かないとダメなんです。このメアリーだって、シャーロットが使ってくれたからこそ、人前に自分のデザインが出て行く事になった訳だし、沢山の人のダメ出しだって聞けたはずじゃないですか。自分の未熟なデザインを使って偉そうにしている上司なんて、直ぐに潰せるんですから、最初は我慢しましょう。それが、上に上がる為の階段です。

フラワー

この映画では、シャーロットは悪役のように描かれていますが、彼女だって、最初は苦しみながら、階段を上ったハズです。だからこそ、メアリーの才能を認めた時点で、スケッチを返すんです。それが、彼女のプライドなんです。きっと、これから、シャーロットはメアリーの最大の敵になって行くハズですよ。自分の実力を受け止めたんですから。きっと負けずに勉強をしてくるハズなんです。

フラワー

だからこそ、こういうアーティスト系の仕事は面白いんです。ただ、金儲けをしている訳では無く、自分の才能とプライドを武器に、周りを蹴散らして、前に出ようとする。但し、負けたら、自分の後輩にでも頭を下げなければいけない。一度、そういう世界を味わってしまったら、抜けられません。普通に会社で仕事なんて、出来ませんもん。いつもいつも、冷や汗をかいて、夜も眠れず、勝ったら酒を飲み、負けたらドロドロに眠るというのを繰り返すんです。でもね、楽しいですよ。SMの世界ですから。(笑)

この映画は、見た目はとても美しい庭を作って、お上品な方々が庭を見て判定をするというお話ですが、その裏方は、ドロドロだと言う事を描いていて、とても楽しめました。まぁ、良くあるじゃんって言われれば、確かに、先輩に虐められ、失敗をしてという内容なんですが、とても楽しめました。自分の力で仕事を認めて貰って、先に進んでいくというところが、元気をくれます。

フラワー

私は、この映画、お薦めしたいと思います。観ている人は、年配者が多かったのですが、本当は、こういう映画こそ、若い人に観て欲しいと思いました。ただ就職活動をして会社に入る事だけを目標とするのではなく、自分の力で仕事を掴んで行くことだって出来るのだと言う事を知って欲しい。たとえ上司に自分の成果を横取りされても、それで不貞腐れず、必ず逆転してやると言って続ける事が大切なんです。力さえあれば、必ずチャンスは回ってきます。諦めずにチャンスを掴み取れという映画です。ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




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