【フランス映画祭】「ショコラ!」人種差別が色濃く残るフランスで認められたいと抗ったショコラ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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フランス映画祭で「ショコラ!」を観ました。


ストーリーは、

1900年初頭フランス、黒人・白人デュオが巷を騒がせていた。ショコラという愛称で親しまれたフランス史上初の黒人芸人と、かつて名声を博した白人芸人、フティットであった。デュオ結成後、パリの名門ヌーヴォー・シルクのステージに立ち、順調にキャリアを積み上げる彼らであったが、当時は未だ人種差別が根強く、ショコラもその標的となってしまう。奴隷の子として生まれ、育ち、そしてその努力と勇気で夢を叶えたショコラと、その成功の陰で彼を見出し、支え、共に苦難と名声を分かち合ったフティットの2人が織りなす感動の実話。

というお話です。


ショコラ

1900年代の初め、まだ、人種差別が色濃く残っていた時代。昔、ピエロとして有名だったフティットは、現在、職も無く、サーカスを周って、雇ってくれるところを探していました。あるサーカスで、”野人”として紹介されていた黒人の男が気になったフティットは、彼に声をかけて、自分とコンビで芸をしてみないかと誘います。黒人の男も、今のままサーカスで働いていても、就業ビザも無いので、いつ捕まるかという恐怖に怯えていなければなりません。フティットに運を任せてみようと思い、彼と二人でコンビを組み、ピエロをやることにします。

ショコラ

2人はコンビを組み、フティットの口添えで就業の許可も受けて、黒人の男は、ショコラという愛称で親しまれるようになります。白人のフティットに悪態を付いては蹴られて、飛び上がるという姿が受けて、大人気となり、大きな劇場のステージにも立つようになります。出演料も多くなってくるのですが、ショコラの取り分は、いつまで経ってもフティットと折半にはならず、いつまでも蹴られる役ばかり。段々とショコラもガマンが出来なくなり、自分だって、蹴る役が出来ると思い、ある時、フティットを舞台で蹴る演技をしてみます。すると、観客が、黒人が白人を蹴ったと言う事で、引いてしまい、舞台は壊れてしまいます。


ショコラ

やっぱり、まだ差別が色濃く残っていることを実感したショコラですが、自分が昔から好きだったシェイクスピアの「オセロー」は、黒人が主役の小説なので、自分が演じたらピッタリだろうと思い、芸人では無く、俳優として、「オセロー」を演じさせて欲しいと交渉を始めるのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。

実在の黒人芸人であるショコラの伝記的映画です。フランスで初めて、黒人が芸人として有名になったそうなのですが、それまで、随分、苦しんだと言う事が判ります。そして、有名になったのは良いけど、それでも、人種差別は色濃く残っているので、有名でも、まるで動物園の動物のように見られてしまうと言う事なんです。とても可哀想でした。

ショコラ

肌の色は帰る事が出来ないから、どんなに努力をしても、どれほど能力があろうとも、認めて貰う事が出来ないんです。それって、やっぱりおかしいですよね。能力があれば、認めて行かないと、どんな世界だって、向上して行かないんです。でも、白人は、自分たちの特権を、黒人に分け与えるのは嫌だと思っているし、低い人種なんだから、自分たちの下に付くべきだと決めつけているんです。傲慢ですね。

ショコラ

そんな時代的なものを、良く描いてあると思いました。でも、確かに、自分に特権が与えられていたら、それを他人に分け与えようとは思わないかも知れませんね。ライバルが増えるのは嫌だし、面倒ですもん。だから、白人の気持ちも、分からないでは無いんです。だって、黒人の方が、運動能力は優れているし、体力もあるので、そりゃ、自分たちと対当にしてしまったら、今度は、自分たちが下に見られるようになってしまうかも知れませんもん。

ショコラ

そんな時代に、必死で抗ったショコラが、どんな人だったのか、この映画で確認してください。この映画は、2017年に公開予定です。フランス映画祭で、一足先に観てきました。今年のフランス映画祭は、ほとんどの作品が日本公開されることが決まっていたので、申し訳ないけど、あまり観る気がせず、仕事を優先してしまい、空いていた日曜のみ、2作品、観に行きました。その1本がこれ。面白かったですよ。

やっぱり、私、オマール・シー、好きだなぁ。「最強のふたり」が一番好きだけど、このオマールも、輝いている時の光るオーラと、沈んだ時の僅かな灯のようなオーラの演じ分けが上手いんですよね。今回は、チャップリンの孫であるジェームス・ティエレとの共演で、それも見ものです。素晴らしいですよ。

ショコラ

私は、この映画、お薦めしたいと思います。フランス初の黒人芸人が、こんな歴史を辿ったと言う事が、やっと色々な人に知られることになる映画であり、時代が違ったら、こんな差別を受けなかっただろうにと思える作品でした。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




ショコラ!(原題)|映画情報のぴあ映画生活



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