「森山中教習所」を観てきました。
ストーリーは、
ある日、免許を取ろうと思い立った大学生の佐藤清高は、ヤクザの轟木が運転する車にひかれてしまう。轟木が無免許運転だったため、事件抹消のために組長を乗せた車にそのまま引きずり込まれた清高が連れていかれた先は、非公認の教習所だった。さらに、そこで清高と轟木が高校の同級生であったことが判明する。
というお話です。
大学生の佐藤清高は、父親がリストラに合い家の中がぎくしゃくしているので、居場所が無くて、友人の千恵子とドライブインでデートを重ねていました。しかし、何度デートをしても、千恵子にときめかず、千恵子に付き合うのは無理だと断ります。そして、暇なので、自動車免許を取ろうかなと思い立ちます。
彼女と別れ、家に帰る道をふらふら自転車で走っていると、横から飛び出してきた車に跳ね飛ばされます。動かない清高を、車から降りてきたヤクザが見下ろしています。そして「やっぱり運転免許取りに行け。」と言い、自転車を川に捨てて、倒れている清高をトランクに詰めます。清高が死んでいると思い、死体を片づけようと連れて行き、トランクを開けると、清高が起きてきて、ヤクザを見て、轟木に久しぶりだなと話します。高校の同級生だった2人は、一応、友達だったようです。
轢いてしまって悪かったという轟木に、それはいいんだけどと言う清高。ヤクザの親分に教習所に行けと言われている轟木の話を聞いて、いいなぁ~と羨ましがる清高に、親分は、轢いてしまった詫びということで、一緒に教習所に通わせてくれる事になります。
その教習所は、森山中学校の跡地を使った施設であり、認定されていない教習所。そこで、運転のことやら、学科の事を教わり、清高と轟木は、仲良くなって行きます。そして、お互いに、心の中にしまっている悩みや苦しみを、話す訳では無いけれど、癒していくというか、癒されて行くというか、その交流は、2人を柔らかくして行きます。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、面白かったなぁ。野村くんも上手いけど、賀来くんも上手いよねぇ。この2人、最高でした。もちろん、周りを上手い人が抑えているのもあるんだけど、この2人のひょうひょうとした演技が、何とも、嬉しくて、楽しくて、「セトウツミ」とは違う、何とも言えない良さを感じました。
なんか、野村くんの”車に轢かれた事はいいんだけど”、っていうセリフを見ていて、これ、野村くんって、ワンピースの”ルフィ”が出来るんじゃないかって思いました。ファンには怒られるかも知れないけど、殴られても直ぐ後に、それはイイケドって言える雰囲気が、ピッタリなのよね。うーん、良いセリフだったなぁ。
そして、教習所なんですけど、あんな感じだったですかね。結構、メチャクチャって言うか、あんな感じで出来るんですね。教習所の教官って、特殊な免許がいるのかな。運転免許を持っていれば、誰がやっても良いのかしら。不思議だな。
轟木は、高校を中退してヤクザになったようなんですが、高校の時に、唯一、話をしたのが清高だったらしく、まさか、そんな1回の事を清高が覚えているとは思っていなかったようで、友達だよなって言われた時に内心、嬉しかったんだと思うんです。そんな清高との関係が、段々と、ヤクザになってしまった事を後悔させるようになるんですけど、そこで清高に「自分で決めたんだからイイんじゃない。」と言われた事を思い出し、後悔するのを辞めたんだと思うんですよね。

誰でも、あの時こうしておけば良かったとかって、後悔する事って多いけど、でもさ、自分で決めた事なら、諦められるでしょ。過去を振り返っても仕方ないんだから、今、ここから、良い方に変えて行けばいいんですよね。私も、ある時点から、”たられば”は、決してしない事って思うようになりました。ああしてたら、こうしれれば、なんて思っても仕方ない。自分の決断は間違ってないと思う事にしているんです。だから、結構、迷いは無いです。(笑)
清高は、父親の姿を見て、過去の事を思ってくよくよしても仕方ないだろって、凄く思っているんです。だから、自分は、絶対に前に進んでやるっていうような気持ちを持っているんだと思うんですよ。とっても素直で、良い子なの。こんな子を育てた両親なんだから、きっと、立ち直って、前に進んだんだろうと思うけど、どうなんでしょ。

この映画、色々な立場の人の事を描いていて、一人一人に深い内容があるんだけど、全部解説は出来ないから、映画を観てね。私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。これは、面白いですよ。先日観た「セトウツミ」も最高だったけど、それに次いで、良い映画だと思います。私は、大好きです。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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