【イタリア映画祭】「オレはどこへ行く?」公務員の状況を辛辣に描いていて、超笑えますよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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イタリア映画祭、6作目は、「オレはどこへ行く?」を観ました。


ストーリーは、


ケッコは、幼い頃からの夢を叶えて公務員になった。両親と同居し、生活費はゼロ。恋人との結婚は先送りして、結婚と子育ての煩わしさとは無縁だ。ある日、政府が、公務員の人員削減に乗り出し、ケッコは早期退職か、勤務地変更の選択を迫られる。リストラを担当するシローニ女子は、彼を辞めさせようと、イタリア津々浦々に赴任させ、ついには北極圏に送り込む。


ノルウェーの離島にある観測所で、彼は研究員のヴァレリアに恋をする。2人は恋人となり、ケッコはノルウェーで彼女と彼女の子供たちと暮らし始めるが、北欧の冬に耐え切れずにヴァレリアらを連れてプーリアに赴任する。イタリアであくまでも公務員の職と特権に固執するケッコに見切りをつけたヴァレリアは、子供達を連れて彼の元を去る。政局が一転し、元の職場に復帰するも失意のケッコに、ヴァレリアから連絡がある。彼の子供をアフリカの病院で出産する予定だと知った彼は、一路アフリカに向かう。そして・・・。


というお話です。


オレはどこに

この映画、大笑いしてしまいました。これは、誰が観ても楽しめる作品でしょう。

イタリアは公務員天国らしく、一度公務員になれば、一生安泰を勝ち取ったと言って良いようなんです。ま、日本も同じようなもんですよね。でね、このケッコは、子供の頃から、何になりたいって言われると、公務員って答えていたんです。イヤなガキですね。で、大人になって、コネなどを使い、めでたく公務員になる事が出来るんです。


オレはどこに

ケッコは、銃の所持許可申請部に配属され、そこで、ただ、ハンコを押すだけの毎日を送っていて、ダラダラと好きな時に休んで、好きな時間に登庁するような、そんな生活だったのですが、大統領が変わり、政治の在り方が変わって行きます。そして、行政も無駄遣いをやめようという方針に変わり、公務員もリストラ対象になって行きます。ただ、辞めろとは言えないので、勤務が無理そうな場所に赴任させて、自分から退職届にサインをさせるように仕向けるんです。だけど、ケッコは、長年の夢だった公務員ですから、簡単には退職しません。

オレはどこに

イタリアの端から端まで、そして、海外にあるのイタリア拠点にまで赴任させて、苦しめるのですが、何をしても、音を上げません。おいおいって感じで、とうとう北極の研究所のような所に追いやります。これで音を上げるかなと思ったら、そこに居た女性に恋をしてしまい、酷い場所なのに、とっても幸せになってしまいます。

リストラ担当のシローニは、いつまでたっても最後の1人であるケッコを辞めさせられない為、上司に怒られてしまい、このままでは経費ばかり喰うので、ケッコをイタリアに戻せと命じられてしまいます。今度は、ケッコをイタリアに戻そうとするのですが、彼女であるヴァレリアと離れるのがイヤなので、ケッコは休暇を取って、そのままヴァレリアとその場に留まる事に。しかし、あまりの寒さに、やっぱりイタリアに行こうといい、ヴァレリアとその子供たちを連れて、イタリアに帰ってきます。

オレはどこに

イタリアでの公務員生活が始まるのですが、ヴァレリアは、自分からは何もしようとはしない公務員体質に戻ったケッコに愛想を尽かせて出て行ってしまいます。そして、ある日、ヴァレリアから、アフリカでケッコの子供を出産するという連絡が入ります。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

あまりにも公務員を酷く描いているので、おいおい、平気なのかーいと思ったけど、考えてみたら、確かに公務員ってこんな感じなのよね。極端には描いてあるけど、でも、間違ってないから、公務員の人達だって、文句が言えないんじゃないかしら。

オレはどこに

私、若い頃、霞が関の省庁でアルバイトをしていた事がありまして、事務職だったのですが、もちろん、省庁内のファイルなどを見てしまうので、”コネ”採用しかありません。そして、朝、出勤してお茶を入れて、事務をして~なんて事をしていたのですが、周りは公務員1級試験を受けたエリートばかり。皆さん、出勤するとゆっくりお茶を飲み、お喋りをし、ちょっと仕事をして、地下の床屋(省庁内には地下に商店などが入っています。)に行ったり、何をしているのか分かりません。


オレはどこに

夕方になってくると、何となく動き出して、残業をしながら仕事を少しするというような、そんな感じ。話す事と言ったら、今度の局長はT大系だから、審議官もそうなるかなとか、派閥らしき話が多く、仕事の話なんて出てたかなぁって感じなんです。そんな奴ら、改革して、リストラしちゃいたいよねぇ。でも、それをしちゃうと、国会の時の答弁を書いて貰えなくなるから、それも出来ないのよねぇ。(笑)

地方行政は分かりませんが、国家公務員はこんなカンジ。きっと、同じなんでしょ。じゃ、このケッコと一緒よね。どの国も同じじゃん。(笑)でも、ケッコは、ちょっと変わって行きます。もちろん、ヴァレリアと子供達のおかげです。人間、今の状態に甘んじているだけでは、決して、良い人生にはならないと、理解して行くんです。素晴らしいでしょ。

オレはどこに

私は、この映画、ぜひ、お薦めしたいと思います。こんなに面白いんだから、日本でも公開して欲しいよね。でも、内容的に、公務員の方に怒られちゃうのかしら。でも、ホントの事だからイイよねって、ホントだからダメなのかな。(笑)いや、マジで、本当に笑えます。公開を望んでいますが、どうなるかなぁ。時間がかかるのかしら。でも、もし、公開したら、ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ





イタリア映画祭 2016     http://www.asahi.com/italia/2016/