【イタリア映画祭】「素晴らしきボッカッチョ」イタリア古典”デカメロン”の映画化です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

イタリア映画祭、3作目は「素晴らしきボッカッチョ」を観ました。この上映前に、イタリア映画祭2016の開会式が催されました。


ストーリーは、

ルネサンスを代表する作家ボッカッチョの古典的名作「デカメロン」を、巨匠タヴィアーニ兄弟が翻案。原作は100話から成るが、映画は愛についての5話で物語が紡がれる。ペストが蔓延する1348年のフィレンツェ。若い7人の女性と3人の男性が都市から逃れた郊外の邸宅で、死の恐怖を紛らわすために示唆に富んだ話が披露される。

というお話です。


ボッカッチョ

ペストが蔓延する1348年。町にはペストによって死を迎えた人々が山になり、不潔な状態が続き、病は収束する気配を見せません。人々は、倒れた人間からうつる事が判っているので、看病をするのも恐れて、病人に近づくこともしなくなります。そんな中、家族を必死で看病する女性がいるのですが、その彼女をも、ペストがうつるからと、人々は避け始めます。

ペストの人を看護したりして、町の人々から迫害されるような状態になってしまった女性たちが、仕方ないので町を出て、どこかでしばらく暮らしたいと思い、教会で待ち合わせをすると、女性7人と男性3人が集まります。そして、10人の男女は、町から離れた郊外の別荘地のような場所にある邸宅で暮らし始める事とします。

Maraviglioso Boccaccio

10人は、生活に規律を持たせるため、男女は分かれて寝室を持ち、日中には、何かやろうという事になり、一人づつ、話をする事にします。


1話:騎士ジェンティーレが愛する女性カタリーナの遺体に添い寝をすると、彼女は蘇生をするというお話。


2話:間抜けな画工カランドリーノは、仲間の2人の画工のたくらみで、姿が見えなくなる石を拾ったと思い込まされ、悪戯を始めるのですが・・・。


3話:サレルノ公タンクレディは、娘ギズムンダの恋人を殺し、金の杯にその心臓を入れて娘に贈るのですが・・・。


ボッカッチョ

4話:こっそり男を連れ込んでいた事が見つかってしまった修道女が、院長の前に引き出されますが、実は、院長にも恋人が居て・・・。


5話:報われない愛を胸に、一匹の鷹と貧しい生活をする騎士フェデリコは、最下位を果たした愛する女性から思いがけない願い事をされて・・・。


本当は、100話あるのですが、映画では5話を映像化。100話を話し終えた彼らは、そろそろ町のペストの恐怖も収まったのではないかと話し、邸宅を引き払って、町へ帰ろうと準備を始めます。そして、10人は、それぞれの場所に戻っていきます。という話でした。


ボッカッチョ

この作品がオープニングだったのですが、思ったほど、感動はありませんでした。イタリアの古典「デカメロン」の映画化なのですが、日本人は、”デカメロン”を知らないので、あまり感動は無いですよね。まぁ、”少年隊”が”デカメロン”って歌ってたのは覚えていますが、子供だったし、歌詞まで覚えて無いもん。(笑)

ペストの町から逃れるのは当たり前なんだけど、100話が終わって、もう平気かも知れないから戻るっていうのが、ちょっと訳わかんないなぁと思いました。ペストなら、やっぱり1ヶ月くらいは町から逃れていた方が良いんじゃないの?それでも恐いと思うんだけど、どうして、10日で帰る訳?納得がいきませんでした。

ボッカッチョ

ここで映像化された5話の話ですが、うーん、印象的なのは、4話の修道女の話かな。これは笑えました。修道女なのに、男を連れ込んで楽しんでるって、笑えるでしょ。マヌケな院長がかわいくて、楽しめました。

5話は、ハッピーエンドではあるけど、ちょっと辛いかな。だって、貧しい騎士は、最初、大金持ちなのに、好きになった女性が、既に既婚者であり、それを横から取ろうと思って大金を使ったんだけど、全くなびいてくれなくて、結局、破産しちゃうんですもん。アホでしょ~。そんなところから展開していくお話で、これも、はぁ~?って感じで、ちょっと笑えました。

ボッカッチョ

1話は、ま、そんなもんかって感じだし、2話も、良くある話でしょ。3話は、ちょっとサロメ的なんですよ。いくら娘が可愛くても、そこまでするかねぇって感じで、あーあ、やっちゃったって感じでしたね。

あまり、これが面白いってお勧めする部分が無くて、でも、イタリアの古典なので、本を読むよりも映画を観る方が簡単に理解が出来るかも知れません。

Maraviglioso Boccaccio

私は、まぁ、お薦めしても良いかなって感じです。ハッキリ言って、そんなに面白いという作品では無いのですが、腐っても鯛って感じで、日本の「枕草子」を読む感じで、抑えておいても良いのかなぁとは思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ





イタリア映画祭 2016     http://www.asahi.com/italia/2016/


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「デカメロン」と来たら、やっぱり”カンタベリー物語”かなと思って。

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