「ボーダーライン」柵から出た羊は自分の危機に全く気が付かない。自分の世界の常識を振り回すだけ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「ボーダーライン」の試写会に行ってきました。


ストーリーは、

巨大化するメキシコの麻薬カルテルを殲滅するため、米国防総省の特別部隊にリクルートされたエリートFBI捜査官ケイトは、謎のコロンビア人とともにアメリカとメキシコの国境付近を拠点とする麻薬組織撲滅の極秘作戦に参加する。しかし、仲間の動きさえも把握できない常軌を逸した作戦内容や、人の命が簡単に失われていく現場に直面し、ケイトの中で善と悪の境界が揺らいでいく。

というお話です。


ボーダーライン

メキシコの麻薬絡みで大量の誘拐殺人が起き、FBI捜査官のケイトは多くの惨殺死体を確認することとなる。あまりにも酷い惨劇。その解決策に米国は悩み、国防総省の特別部隊を立ち上げ、そこにFBI捜査官ケイトを派遣する。ケイトは、麻薬カルテルを壊滅する為に招集されたのだと思い、特別部隊に参加して、上司の特別捜査官の言われるままに現場に行くのですが、いつも後ろで待機していろと言われてしまいます。


現場に行くと、突然、道路上で、民間人の車がある中での銃撃戦を始めたりと、それまでのFBIでやってきた捜査とは全く違い、違法な捜査ばかり。いかにも、無理やりな正当防衛と取られそうなやり方で、麻薬カルテルの人間を殺していくので、ケイトは耐えきれずに、特別捜査官に、こんな違法な捜査が許されるはずがない。FBIの上司に訴えると話します。しかし、特別捜査官は、上も承知の上だと聞く耳を持ちません。


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ある銀行での捜査で、裏金洗浄を確認した特別部隊でしたが、ケイトが1人、銀行に乗り込んで、その現場を抑えてしまいます。部隊としては、確認して、その洗浄係を操り、ボスを捕まえようとしていたのですが、ケイトが乗りこんでしまったため、その作戦は出来なくなります。ケイトは、裏金洗浄を抑えたのだから、麻薬カルテルを起訴出来ると騒ぐのですが、結局、出来ない事が分かります。


何をやっても上手く回らないケイトは、同僚と飲みに行き、メキシコ国境近くの地域の警官に出会い、2人で盛り上がって、ベッドインしそうになるのですが、警官の私物に気になるモノを見つけて、もみ合いになってしまいます。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。


この映画、すっごい面白かったです。


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メキシコの麻薬カルテルとコロンビアのメデシンカルテルとのバランスが崩れた事が、この抗争を引き起こしている事を突き止め、バランスを元に戻す事を選んだ米国は、CIAを使って、アメリカとメキシコの国境地帯で麻薬カルテルとの戦いというか、化かし合いというのか、を始めるのですが、CIAは、アメリカ国内では活動が出来ないんですよね。国内はFBIの管轄だから。そこで、FBIのケイトの出番になってくるわけです。

アメリカ国内なので、FBIのケイトが全権を握るかと思いきや、全く関与させて貰えず、後ろに控えさせるだけ。何なのよって、また、ケイトが起こって、女だからって、バカにすんじゃないわよって感じで、意気込んで、前に出て行くんですけど、特別捜査官と謎のコロンビア人に、良いようにあしらわれちゃって、またも怒っちゃうんです。ここら辺、結構、笑えました。だって、目一杯、空回りしているのが分かるんですもん。

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だけど、特別捜査官の方からみれば、めんどくせー女だなぁって感じで、うるさいんですよ。最初は、ケイトが正義を守るヒーローっぽいのに、段々解って来ると、アホな女だなぁって見えてくるんです。その状況が見えていないんですよね。正義という定義って、何なんだろうって事なんです。私も、映画の中のコロンビア人と同じように、このクソ女!もー、撃っちゃいたいって思うよ。(笑)

正義を貫いて、人が沢山死んで行くのを見るのと、正義では無いけど、人が死ぬのを食い止めるやり方と、どっちを選びますか?正義って、それぞれの人によって違うんですよね。戦争をしていたら、自分は正義だと思うけど、相手にも正義があって、どちらが正しいって無いでしょ。どちらも正しいし、間違っている。でも、私は、出来るだけ人が死なない方が正解だと思うのよね。どれだけ汚いことをしようと、もしかしたら、職を失おうと、それでも、命が助かる方が良い。それなら、自分の常識を変えて行くしかないでしょ。

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常識って、法律って、その時によって、変えて行く必要があると思うんです。状況が、それを教えてくれるから、それを自分で選択しなければならない。それを間違えると、犠牲になる人が増えるんです。それは日常の中にもあって、たとえ信号が赤でも、人が倒れていたら駆け寄るべきだし、人が殴られていたら、武器を取って助けに向かいたい、と思う私です。それが、たとえ違法でも、それは私の意志なの。そういう考えを、一人一人が持って欲しいと思う、今日この頃です。

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そんな事を思うような映画でした。とても心に訴えてくるんです。「ハートロッカー」とか、「ゼロ・ダーク・サーティ」「アメリカン・スナイパー」的な映画です。これは、表面だけ見ないで、ちゃんと、深い所まで読んで観て欲しい。凄いことを訴えています。

特別捜査官のジョシュ・ブローリンと、謎のコロンビア人のベニチオ・デル・トロが、超カッコいいっす。もう、私、惚れ直しました。2人に、ケイト役のエミリー・ブラントを撃ち殺して欲しくなったわ。面倒な女なんですもん。マジで蹴りを入れたくなりました。私も撃ちたいわぁ~。

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私は、この映画、超!超!も一つ超!お薦めしたいと思います。私は、これ、大好きです。でもね、心理戦が多いので、深く読むことが面倒な方は、止めた方が良いかも知れません。映画が好きで、深読み出来る人には、すっごい来る~って感じの映画なので、楽しめると思いますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




ボーダーライン@ぴあ映画生活


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