「アンジェリカの微笑み」を観てきました。
ストーリーは、
若くして亡くなった娘の写真撮影を依頼されたイザクは、白い死に装束姿で花束を手に眠るように横たわるアンジェリカにカメラを向けた。イザクがピントを合わせた瞬間、ファインダー越しのアンジェリカがまぶたを開き、イザクにやさしく微笑んだ。驚きながらも撮影を終えたイザクが写真を現像すると、今度は写真の中からアンジェリカが微笑みかけた。連続する不思議な出来事から、すっかりアンジェリカに心を奪われてしまったイザク。そんな彼の思いに応えるかのように、アンジェリカの幻影がイザクの前に姿を現す。
というお話です。
ある深夜、雨の中を大きな車が写真屋の前に停まります。写真屋を叩き起こして、写真を撮って欲しいと言うのですが、あいにく、写真屋の主人は出張で何日か帰ってこないと言い、誰か写真屋は居ないのかと探すと、写真をやっている学生がいるから紹介すると言ってくれる人がいました。
その人に連れられて、あるアパートに行くと、趣味で写真をやっている若い男性・イザクを紹介されます。何故写真屋を探していたかと言うと、その街の名手の家のアンジェリカという娘が若くして亡くなり、別れに、その写真を撮って欲しいというものでした。大きな家に通されたイザクは、その奥まで通され、ソファに眠る女性に対面します。まるで、生きているように美しいアンジェリカ。今にも、目を開けて微笑みそうであり、その周りには、悲しんでいる家族や夫が座っていました。
写真を撮る為に準備をし、良い角度を探して、シャッターを押すと、その瞬間にアンジェリカが目を開けて微笑んだように見えます。あれ?と思い、カメラから目を外してアンジェリカを見るのですが、やはり亡くなっています。また、カメラを構えて撮影を始めると、時々、アンジェリカが、イザクに向かって微笑み返しているように見えてしまい、不思議な気持ちで撮影を終えます。
家に戻り、現像をして、何枚かの写真を乾かしているのですが、やはり、その写真の中から、アンジェリカが微笑みかけてくるように見えてしまい、段々と妄想の世界に入り込んでいきます。何をしていても、アンジェリカの事が気になり、ある夜、ふと見ると、バルコニーにアンジェリカが現れる。2人は抱き合って、空へ登って行くのですが、朝、起きると、ベッドに寝ています。
イザクは、アンジェリカを深く愛してしまったから、彼女が現れるようになったのかもと思い、これこそが絶対的な愛だと確信します。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
うーん、とっても男の妄想一杯映画でしたね。いやいや、まぁ、好きなら仕方が無いですが、もし、アンジェリカが生きていて、見も知らない男にそんな事を思われていると思ったら、キモち悪いだろうなぁ。何を考えても良いんだけど、口に出さないで欲しいと思う、今日この頃。(笑)たまに、妄想が口から出ちゃう人っているから、それを聞かせないで欲しいのよ。まぁ、これは映画だから良いけどね。
男性って、こんなに好きになっちゃうと、一目しか会っていない、それも死に顔しか見ていない女性にでも、こんなに妄想が膨らんじゃうものなのかしら。それとも、逢って無いし、話してないからこそ、妄想が膨らむのかな。理想の女性になっちゃうんでしょうけど、これ程になるとは、驚きでした。申し訳ないけど、私には、これほど好きになるという気持ちが理解出来ません。好きになる事はあるけど、相手の見た目よりも、接して行く過程で好きになって行くから、この一目惚れって、無理なんですよねぇ。

ステキな映画だとは思ったけど、この強い思いが、ちょっと恐怖に感じました。普通なら、こんな思いが強くてステキ~なんだろうと思うけど、私は、恐いです。思っている男性を見ているのも恐いし、思われるのも恐い、もし、アンジェリカが生きていたら、ストーカーされちゃうでしょ。夫も居るのに、なんで、こんな写真家にストーカーされなきゃいけないのよ。うーん、やっぱり気持ち悪い。
ゴメンナサイ。皆さんの思いとは違い、気持ち悪い感じでダメでした。以前、ちょっとストーカーまがいの事をされたことがありまして、妄想の強い男って恐いのよねぇ。普通に接していた人が、いきなり、妄想の世界の話をしてくると、恐いでしょ。笑ってくれたでしょとか言われると、ゾッとしたもん。ああー、思い出しちゃって、ダメみたいです。私は、これ、ダメみたい。
私は、この映画、まぁ、人によっては薦めても良いかなと思います。映画としては美しいし、純粋な愛と思えば、受け容れられると思います。が、私のように、ストーカーの恐さとか、妄想男の恐さを知っている人は、ちょっと、これ、恐いと思うかも知れません。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・アンジェリカの微笑み@ぴあ映画生活