「クリムゾン・ピーク」ゴシックで美しいけど、幽霊の意味はあまり無かったですね。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「クリムゾン・ピーク」を観てきました。


ストーリーは、

10歳のとき、死んだ母の幽霊と遭遇したイーディス(ミア・ワシコウスカ)。それ以来、彼女は亡霊を目にするようになる。トーマス(トム・ヒドルストン)と運命的な出会いを果たした彼女は、自分の父親が謎めいた死を遂げたのを機に彼と結婚。赤粘土の影響で雪が赤くなることからクリムゾン・ピークと呼ばれる山頂に立つ豪邸に、トーマスの姉ルシール(ジェシカ・チャステイン)と共に移り住むことに。三人での生活にも慣れてきたころ、体を真紅に染めた亡霊たちがイーディスの前に現れ奇妙な警告をする。

というお話です。


クリムゾン

イーディスは、ある建築会社の社長令嬢。小さい頃に母親を亡くし、父と二人で暮らしてきました。イーディスは母親の幽霊を見る事が何度もあり、母親はイーディスに「クリムゾン・ピークには気を付けろ」と言うのでした。彼女には意味が分からず、心にいつも引っかかっています。


美しく成長したイーディスは、社交界よりも小説を書く方に興味があり、華やかな場所には一行に出て行こうとしません。ある時、父親の会社に、投資をして欲しいという準男爵・トーマスが英国よりやってきます。彼は、自分の土地の赤い粘土を掘り出し、陶磁器として建築資材に使えると言い、その掘り出す機械を作る資金を援助して欲しいと話すのですが、イーディスの父親は良い顔をしません。トーマスは、イーディスに興味を持ち、彼女をパーティーに誘い、連れ出す事に成功します。

クリムゾン

イーディスの父親は、イーディスがトーマスに惹かれて行くのを良しとせず、トーマスに早く英国に帰るように小切手を渡し、イーディスに冷たい態度で接して欲しいと話す。トーマスは、父親の言うとおりの行動をし、英国に帰ろうとするのですが、何故か、イーディスの父親が変死し、イーディスは、一人、父親の財産を引継ぐ事となります。一人になったイーディスにトーマスは近づき、力になると話します。

イーディスはトーマスと結婚する事にし、全ての清算を弁護士に任せて、トーマスと共に、英国へ渡る事になります。そして英国の山頂にある彼の屋敷に着くのですが、ボロボロの屋敷であり、雪が吹き込んできています。酷い屋敷ですが、生活するには問題無いようなので、そこで新生活を始めます。屋敷には、トーマスとイーディスの他に、トーマスの姉・ルシールが暮らしています。

クリムゾン

暮らし始めると、またもイーディスの前に母親の幽霊が現れ、警告を発するのですが、何を言いたいのか分かりません。あまり気にしないようにして、生活を続けていると、段々と、この屋敷の異様さを感じてきます。イーディスは、何か違和感を覚えて、それを探り始めるのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。

うーん、確かに、すごく美しい映画ではありません。ゴシックな舞台にレトロなドレス、不思議な空気を醸し出す雪の中の赤い道、それは、とっても美しく、何とも言えない魅力でした。でもね、話がちょっとダメなのよ。これだけ幽霊って言っているのに、幽霊の意味がほとんど無いんです。だって、人間の方が、断然恐いんですもん。幽霊なんて、かわいいもんです。やっぱり、最強最悪は人間よね。

クリムゾン

デル・トロ監督の作品って、好きなんだけど、今回、怪物が出てこないんです。今までは、結構、独特で何とも言えないギミックなクリーチャーが出てきて楽しませてくれているのですが、今回は、幽霊が出てくるだけで、それも影やホログラム的な感じで、寂しいんですよ。出来たら、イーディスを慰めてくれたり、手助けをしてくれたりするようなクリーチャー的な幽霊が出てきてくれたら、もっと嬉しかったんだけど、残念でした。

クリムゾン

そういうファンタジー的な要素はほとんど無くて、人間の恐ろしさが描かれていて、そこに、幽霊が絡んでくるというシチュエーションなので、うーん、デル・トロっぽく無いって思ってしまう私でした。もちろん、パシフィック・リムとかは、また別のデル・トロ節が出ていたんだけど、それとも違うのよね。私は、デル・トロ監督のオタクっぽい感覚が好きなんだけど、今回は、オタク映画では無く、美しい王道を行くような作品であり、もしかしたら、一般の方には、とっても受けが良いのかも知れませんが、オタク好きな私には、物足りなさが残るものでした。


クリムゾン

とは言え、この美しさは、他には観ないほどのものだったので、好きです。クリムゾン・ピークの屋敷の中は、まるでホーンテッド・マンションか、ホグワーツ魔法魔術学校という感じの造りで、ステキでした。でも、あれ程美しいと、逆に寒々しく見えますね。屋敷自体が、人間を拒絶しているように見えて、温かさが感じられないんです。それくらい、恐ろしく見えました。でも、何度も言いますが、一番恐ろしいのは、人間ですよ。


クリムゾン

私は、この映画、お薦めしたいと思います。私は、デル・トロ監督作品として期待して行ってしまったので、ちょっと残念でしたが、どちらかと言うと、いつものデル・トロ作品よりも、一般の人受けは良いかも知れません。だって、夢落ちとか、宗教落ちとか、ファンタジー落ちでは無く、現実的な話しになっているので、解り易いんです。特に、ゴシック的な美しさが好きな方には、良いのでは?ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ



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