「海難1890」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
1890年、和歌山県串本町沖。後のトルコであるオスマン帝国の親善使節団を乗せた軍艦エルトゥールルが座礁して大破、海に投げ出された乗組員500名以上が暴風雨で命を落とす。そうした過酷な状況下で、元紀州藩士の医師・田村元貞(内野聖陽)やその助手を務めるハル(忽那汐里)ら、地元住民が懸命の救援活動に乗り出す。イラン・イラク戦争中の1985年、日本政府は危機的状況を理由に在イラン日本人の救出を断念。そんな中、トルコ政府は彼らのためにある行動を取る。
というお話です。
1890年に、和歌山県串本町沖でトルコの軍艦が嵐で座礁します。トルコの軍艦は、日本との友好を伝えるべく、天皇陛下へ届け物をし、その帰りに座礁したんです。軍艦エルトゥールル号には、600人以上が乗っていたのですが、その内、69人のみ助かり、後の500人以上は亡くなったそうです。嵐の中、村人が必死で彼らを助けて、物資も少ない中、彼らを生かす為に手を尽くします。
トルコの海軍大尉ムスタファは、最初は汚い身なりをする日本人に嫌な顔をしますが、段々と分かり合い、その気持ちを有難いと思うようになっていきます。いくつかの思い違いで、意見が対立することもありますが、それでも、日本人の誠意は、ムスタファに伝わります。そして、数少なくなった彼ら乗員は、日本海軍の手により、トルコに帰還出来る事となります。
それからおよそ100年後、イラン・イラク戦争時に、在イラン日本人が取り残されてしまいます。あと12時間で、サダム・フセインがイランに無差別攻撃を行うと宣言し、直ぐにでも出国しなければならないのに、日本政府は、憲法解釈などの問題で、自衛隊機を海外に派遣するには、国会の承認を受けなければならず、とても12時間では自衛隊機は飛ばせないという答えを出すんです。

取り残された日本人は、国に見捨てられた状態になり、ただ、死ぬのを待つと言う状況でしたが、そこで、トルコ大使がエルトゥールル号の恩を返すと言って、飛行機を派遣してくれます。そして、空港で飛行機を待っているトルコ人たちも日本人を助ける為に協力をしてくれます。後は、映画を観て下さいね。
この話、凄いですね。映画を観て知りました。こんな形で恩返しをして頂いたなんて、本当に嬉しい事です。やっぱり、国は違えど、人の気持ちは伝わるんですね。日本人って、基本、素直な人種だから、もし、苦しんでいる人が居たら、無条件で助けると思うんです。追いはぎみたいな事はしないから、この軍艦事故を助けたのだって、別に、不思議な事では無かったと思います。困っていたら助けるのは当たり前って考え方だから、珍しい事では無かったと思いますよ。
でも、トルコの人達は、それをずーっと思っていてくれて、こんな風に恩返しをしてくださったというのは、凄い事だと思います。普通なら、当たり前でしょって思われてしまって、忘れ去られてしまうような事なんだと思うけど、それを返してくれるのは、素晴らしい事だと思いました。トルコの人々も、心が深い人々が多いんですね。なんか、日本って、近隣国に、すごい嫌がらせばっかりされているので、こういう話があると、とても心が温まります。
それにしても、政府が飛行機を出せなかったって言うのは、おかしいですよね。その時の政権って、総理大臣って、誰だったのかしら。自分の国の国民を見捨てるって、あり得ないでしょ。それ、人殺しだから。今なら、法律は整ったし、文句を言われようと、阿部さんが自衛隊の派遣を整備してくれたから良いけど、そうでなかったら、またも同じ事が起きるって事でしょ。
今でも「安保法案」に文句を言っている団体が居るけど、あなたたちのせいで、海外の邦人が見殺しにされるとこだったのよ。安保法案が通らなかったら、海外の邦人を助けに行く事は出来なかったんですもん。これ、反対している人のせいで安保法案が通らなかったら、反対している人は殺人犯でしょ。人殺しになります。目の前の助けを求めている人を助けに行けない法律なんて、あり得ない。まぁ、きっと阿部さんなら、もし法案が通って無くても、自衛隊機を飛ばしてくれたのではないかと思いますけど。それくらい決断出来ない総理なら、必要無いでしょ。
私、”人の命より重い物は無い”って言う言葉は間違っていると思うけど、でも、助ける為に出来る事はやるべきじゃないの?このイラン・イラク戦争の時だって、総理大臣が、その政治生命をかけて独断で自衛隊機を派遣させて、国会の承認は後でも良かったでしょ。例え、それで問題が起きても、国民は、その総理大臣を支持したと思いますよ。そういうもんでしょ。もし、やっていたら、今でも、その総理の名前は語り継がれただろうにね。アホです。
どんな仕事でも、政治でも、その時の判断って、とても大切ですよね。このエルトゥールル号の遭難だって、村人が直ぐに判断して助けたから、何人か助けられたんでしょ。その時に、嵐だからとか、外国人だからって躊躇してたら、命は無かったんですもん。状況判断を誤ると、取り返しのつかないことになります。そこから言うと、イラン・イラク戦争の時の、トルコの大使の判断は、素晴らしいものですね。こんな素晴らしい判断の出来る人間になりたいです。
私は、この映画、まぁ、お薦めしたいと思います。なぜ、まぁなのかと言うと、ちょっと長いんですよね。無駄なラブストーリー的なモノは必要無かったと思います。それでややこしくなって、時間もかかったんじゃないかと思うのよ。もう少し、スピーディに遭難事故を描いて欲しかったかな。村人との交流とかは、とても良かったと思いました。感動作なので、ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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