東京フィルメックスで「消失点」を観てきました。
ストーリーは、
森で起こった殺人事件を追う若いジャーナリスト。家庭がありながら若い女との関係を続けている中年のモーテルのオーナー。二人の物語は微妙に交錯し、やがて思いがけない展開を迎える。ロッテルダム映画祭タイガー・アワードを受賞したニンタムロンの長編デビュー作。
という内容です。

ジャーナリストが事故現場を探って、その衝撃的現場を撮影しています。一瞬の事故により、命を亡くした人が居たという事です。そして、山の中で、殺人事件の容疑者が、警察に連れてこられて、どうやって殺したのかという事を、再演していたりします。人の死って、一瞬の出来事によって、亡くなってしまう。それが、偶発的なものだったり、他人に殺されたり、色々な様相を見せて、人々の目に触れることになります。

この映画は、色々な話が、バラバラ出て来て、ハッキリ言って、何が言いたかったのか、良く解りません。確かに、人間の死に対しての考察があり、それに対して、子供を身ごもり続ける女性が出てきたりして、生と死の対比などもあるのかなと思いました。でも、観た後も、良く解っていません。

森の中で、男に連れ去られて、殺された女性は、浮気をしている中年男の娘で、その娘の事件を追っているのがジャーナリストでと、最後の方で繋がってくるのですが、それが繋がっても、別に、何の意味も無かったように見えて、不思議でした。これって、中年男は、浮気という悪い事をしていたから、自分の娘が被害に合ってしまったってことなのかしら。なんだか、良く解らなかったなぁ。
女性殺しの容疑者の男が、クマのぬいぐるみを相手に、女性を殺した様子を再現していんです。強姦して殺したよって事なんだろうけど、それが、なんだか、とっても滑稽で、人を殺したというのに、こんなことで良いのだろうかと思ってしまいました。警察にとって、女性の死は、ただの仕事にしか過ぎず、容疑者に形式的に再現をさせているのでしょうが、人の死というものを全く感じていないように見えて、とってもイヤでした。まして、男がクマのぬいぐるみに対して、行為をしているのが、とても汚い気がして、気分が悪かったです。
人の死というものは、親族や関係者にとっては、とても深い悲しいものなのですが、他人にとっては、ただの出来事にしか過ぎないというように思えて、人って何なんだろうと考えさせられました。うーん、ちょっとイヤだったな。
私は、この映画は、あまりお薦め出来ません。あまり理解が出来なかったし、気持ち悪かったので、私はダメだったな。気になったら、ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
東京フィルメックス「消失点」 http://filmex.net/2015/program/competition/fc04