「ミケランジェロ・プロジェクト」命をかけて美術品を護った人のおかげで芸術は今も息づいている。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ミケランジェロ・プロジェクト」を観てきました。


ストーリーは、

ナチス・ドイツ総統アドルフ・ヒトラーの命を受け、ドイツ軍は侵攻した欧州各国の美術品を略奪。それに強い危機感を抱くハーバード大学付属美術館の館長ストークス(ジョージ・クルーニー)はルーズベルト大統領を説得し、美術品や歴史的建造物を保護する部隊モニュメンツ・メンを結成する。中世美術に精通したグレンジャー(マット・デイモン)や建築家キャンベル(ビル・マーレイ)などのメンバーを集め、ヨーロッパ各地を奔走。だが、劣勢を強いられて自暴自棄になったナチスや、妨害しようとするソ連軍が彼らの前に立ちはだかる。

というお話です。


ミケランジェロ

第二次世界大戦末期、ドイツ軍がヨーロッパ各地で芸術と言われる美術品を強制的に搾取し、どこかへ持ち去っていたことが解り、もし、このまま終戦になってしまうと、ドイツ軍に美術品が全て破壊されてしまう恐れがありました。美術品を保護する為、バーバード大の美術館館長ストークスは、ルーズベルト大統領に掛け合い、美術品保護を目的とした舞台を創り、直ぐにヨーロッパへ飛び、美術品の調査に乗り出します。

ミケランジェロ

美術品保護の為の部隊は、建築家や美術に精通した人物が集められ、ヨーロッパ各地を周って行くのですが、間に合わずにドイツ軍に焼かれてしまったり、ソ連軍に邪魔をされたり、美術館の職員だった女性に協力を求めるも、簡単には信用して貰えません。それまで、誰もが価値のある芸術品を手に入れようと、酷い事ばかりをしていたので、誰も信用して貰えないんです。

ドイツ軍は、美術品を色々な場所に判らないように隠しており、沢山の書類を集めて、隠し場所を探って行きます。そして、洞窟などに隠してあった美術品を見つけ、それを押収し、元の持ち主に返したり、教会に返したりと、大切にしていた人々へと返還して行くのを観て、美術館職員も心を許し、ドイツ軍が持って行った美術品のリストと隠し場所のヒントをグレンジャーに託します。

ミケランジェロ

ストークス、グレンジャー、他は、ソ連軍が占領しにやってくる前に、美術品を全て回収し、持ち主に返せるように手を尽くすのですが、ソ連軍は、直ぐそこまで迫っています。間に合うのか・・・。後は、映画を観て下さいね。

この映画、日本での公開が延期になったり、危ぶまれた時期がありましたが、無事公開されて、良かったです。なんで、そんなに揉めたんでしょうね。不思議です。でも、確かに、アクション、サスペンスというような、エンターテインメント性は弱くて、戦うような場面も、ほとんど無いんです。まるで、トレジャーハンターのような展開なのですが、隣で戦争をしているところを横目に、美術品を探っていくのですから、迫力には欠けますよ。だって、戦争している所の方が、派手でしょ。撃ち合いをしたり、爆発したり、でも、美術品があるから、主人公たちのところは、出来るだけ、何も起きちゃいけないんです。そーっとそーっとって感じですね。

ミケランジェロ

でも、グレンジャーが、つい、地雷を踏んでしまって、動けなくなる部分とかがあって、美術品とかばかり観ていると戦争を忘れてしまうのですが、地雷などの話で、ハッと、戦時中なんだという所に戻るんです。既に、戦争末期なので、兵士が出てこないと、結構、普通の社会のように見えてしまって、つい、戦争中だということを忘れてしまいそうになるんです。面白いでしょ。

ミケランジェロ

それにしても、ドイツ軍って、こんなに美術品を集めていたんですね。驚きました。ヒトラーは、確かに、自画像を描かせたりと、芸術には理解があったのかも知れませんが、人の物を盗むのはいけないよね。その上、自分たちの手から取られそうになると、焼いちゃったりして、驚きました。あり得ないでしょ。美しいものを”焼く”だなんて、良く出来たと思うよ。彼らは不感症だったのかしら。あの美術品から発せられるオーラを浴びたら、んなこと出来ないと思うんだけどな。美術館で見ただけでも、息苦しくなるのに。信じられませんでした。

ミケランジェロ

でも、この映画の舞台のおかげで、随分、美術品が保護されたようで、本当に良かったです。良く、戦争中に、そういう美術品を保護しなければという考えが浮かんだなと、尊敬してしまいます。本当に良かったなぁ。

素晴らしい人々のお話なんですけど、映画としては、あまり受けないかも知れません。歴史的な話なので、派手な事も無いし、コメディ要素は、ビル・マーレイの顔くらいかしら。(笑)ジョージ・クルーニーやマット・デイモンがカッコ良いけど、内容が地味なので、それ程、楽しめる映画ですとは言えないかなと言う感じです。

ミケランジェロ

私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかな。すっごく面白いとは言えないのですが、戦争中に、美術品を守ろうとした人々が居て、守る為に命まで落とした方々もいたという事が解り、人間にとって、美術品とは、やはり遺産となるのだと思いました。人間は、寿命があり、消えて行くけど、芸術は語り継がれ、歴史を伝えてくれるんです。守る事とは、大切な事なんですよね。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。




ミケランジェロ・プロジェクト@ぴあ映画生活


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