11作目
東京国際映画祭 コンペティション部門「残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋」を観ました。
ストーリーは、
ミステリー小説家である私(竹内結子)に、読者の女子大生・久保さん(橋本愛)から自分が住んでいる部屋で変な音がするという手紙が届く。早速二人で調べてみると、そのマンションに以前住んでいた人々が自殺や心中、殺人などの事件を起こしていたことが判明。久保さんの部屋で生じる音の正体、そして一連の事件の謎について調査していくうちに、予想だにしなかった事実がわかり……。
というお話です。
ミステリー作家の”私”は、小説を書く傍ら、怖い話を集めて短編を書くという連載をしていました。ある投書で、久保さんという女子大生から、自分が住んでいる部屋で変な音がするというんです。話を詳しく読んでみると、和室に目が行っていない時に、畳を擦るような音がするというのです。まるで、ぶら下がった帯が揺れているような。それって、誰かがそこで首つり自殺でもしたのではないかと知らべるのですが、そのマンションにそういう事例は無いと言われ、”私”へ相談してきたんです。
そのマンションは、久保さん以外の部屋でもおかしな事があり、あまり住人が居つかないということで、何かあるはずと思い、そのマンションになる前の家の事を調べ始めます。すると、以前に建っていた家で、自殺騒ぎがあったり、ごみ屋敷があったり、自宅の床下に猫がいると言って、床下に話しかける老人がいたりと、おかしな話が出てきます。
そして、さらに、その前の家まで調べて行くと、その前の家の最後の人物は、九州から嫁いできた人であり、彼女は嫁ぐ時に実家から不思議な掛け軸を持ってきたというんです。話は、九州に飛び、彼女の実家では、炭鉱を営んでおり、その時に、色々な事件があったという話が出てきます。
そんな話をたどって行く内に、段々と、調べる”私”や久保さん、編集者などにも、おかしな事が起こって行きます。何かが迫ってくるような・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、とっても恐いです。そして、マジで止めて欲しいっ!!これ、恐ければ恐いほど、建築不動産関係の仕事をしている私にとって、最強の仕事妨害工作となるからですっ!!これね、あまりに人気が出て、この内容がまことしやかに話されるようになると、マンションも家も、売れなくなるからっ!!どんなに新築だからとか、自殺なんて無いと言っていても、売れなくなるからっ!!(泣)もー、止めて下さいよっ!ただでさえ、杭の問題で大変なのに、この映画で、もっと売れなくなったら、どうしてくれんのぉ~!!!(笑)既に、笑っちゃいますよ。これを信じられてしまうと、買う人は居なくなるでしょ。賃貸なら、恐くなったら移れば良いけど、買っちゃったらOUTだもんね。まぁ、大丈夫だろうけど・・・。
つい、怒りから入ってしまいましたが、そんなに心配になるほどに、恐くて、真に迫っていたので、イヤだったなぁ。この内容を考え始めたら、何処にも住めなくなりますよ。まして、恐い話なんて、出来なくなっちゃう。だって、話しただけでも、聞いただけでもダメなんでしょ。最強じゃないですか。貞子なんてもんじゃないよ。

Q&Aでも話が出ていたのですが、竹内さんのナレーションが、低くて淡々と進むので、ゴシックっぽいんです。マットな感じがするんです。その上、何となく、映像に色が少ないんです。モノクロでは無いのですが、何となく、褪せた感じの色が多く、その上、”影”が出てくるので、何となくおどろおどろしいんです。この影、最初のお話では、河童だとかいう話になっているのですが、それが、話が進むにつれて、どんどん恐ろしものに変わって行くんですね。なんか、河童だと、ちょっと可愛い感じがするのに、それが変わって行くから、その影も、気持ち悪い感じに思えてきて、その変化も、とってもイヤなんです。
ホラー映画だから、あんまり解説しちゃうと面白さが無くなっちゃうから書いちゃいけないんだけど、書いていると、恐さが込み上げてきて、書いちゃわないと、自分が呪われそうな気持ちになっちゃうのよね。でも、ガマンして書きません。恐さは、結構、MAXです。

私は、この映画、超!超!お薦めと書いちゃいますが、これ、ホラーがダメな人は辞めた方が良いかと思われます。だって、一人で家に居られなくなると思うもん。いや、2人でも怖いと思う。だから、良く考えてから観に行ってくださいね。最後に、一言、書かせて頂きますが、建築屋としては、新しい家を建てる時、一応、地鎮祭、上棟式とやり、その地にある色々なものを抑えて、お札を基礎に入れたり、棟に上げたりするので、まず、安心して住んでいても大丈夫だと思います。マンションなどの大型建築物は、特に気にしてやっているので、新しいお家、買ってくださいね。(笑)この映画、ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできて下さいね。
東京国際映画祭 コンペティション部門「残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋」
http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=31
・残穢〈ざんえ〉-住んではいけない部屋-@ぴあ映画生活