【演劇】「大逆走」赤堀節ですね。やっぱり面白い。でも缶コーヒーはブラックはダメよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

舞台「大逆走」を観てきました。


ストーリーは、

黄色い霧のかかる道端。遠くからは祭囃子。その道端で土木作業員の五味、八田、真鍋らが昼飯をかき込んでいる。八田は会話の成立しない新人・箱崎にイラついている。道路工事にいちゃもんをつける中学生。突然現れて保険の勧誘をする五味の元妻・節子。駅前では大友と佐久間ら、怪しげな男女が東北被災地のペット保護のための募金活動中だ。


大逆走

夜。真鍋の妻、女優で妊婦の順子も合流し、五味らは馴染みのママがいるスナックで憂さ晴らしに酒を飲んでいる。終わりなく繰り返される、酔漢たちの意味のない会話。その狭間で、箱崎が募金箱を盗んで逃走!五味たちは突如として、募金箱奪還のため夜の街へと走り出す。


彼らの周囲を走馬灯のように流れていくのは、悩みとも言い切れない、それぞれの家族や過去に関するしがらみと葛藤、苦悩。それでも凡庸な日常を重ねる彼らは、何かを振り切るように逆走を続ける。そこに広がる壮大な幻想の世界では、どうでもいいような真実が、時に鋭く心に突き刺さる。走り続ける彼らが、その涯てでみるものとは・・・。

というお話です。


この舞台、劇団シャンプーハットの前回の作品「風の吹く夢」に、ちょっと雰囲気や話が似ているかなと思ってしまいました。演出というか、舞台美術も似ていたし、土木作業員っていう所も似ていて、ちょっと楽しくなってしまいました。スズナリの小さな劇場でやっていた舞台が、コクーンの大舞台で繰り広げられているのは、不思議な感じです。


大逆走

何処までが本当で、何処からが夢なのか。五味という男の心の中を支配していた思いが、段々と表に出てきて、彼の現実をも支配していくという感じでしたね。一緒にいた土木作業員の八田にも、真鍋にも、箱崎にも、色々な心の葛藤があり、出会ったペット保護団体の人達にも、色々な事情があったりして、それが、どんどん混濁して行ってしまうけど、でも、人間が生きて行く為には、混濁したままでは辛いので、それを解いて解いて、また、息が出来るようにして行く事って、大切なんです。そんな事を描いてあったような気がしました。


私が思うに、スナックのトイレに入った所から、いや、スナックで、募金活動団体と出会ったあたりから、段々と、五味の想像の世界に入って行っていたのではないかと思います。もちろん、出会ったのは本当なんだろうなって思うけど、でも、その先は・・・。

募金団体の大友っていう男が、とっても怪しいんです。私、観ている内に、全く似ていないんだけど、”喪黒福造”に見えて来てしまって、”ドーン”ってされたらどうしようなんて想像してしまいました。あんな風に、スナックの片隅に静かに居ると、何か企んでいるように見えてしまいます。


土木作業員の役、北村さんも大倉さんも池田さんも、ピッタリですね。(笑)私も一緒に交じって、アホな話をしたいくらい。10時の休憩には炭酸はダメで缶コーヒーにしろって、このフレーズ「風の吹く夢」のままですね。笑いました。でもねブラックはダメです。夏は汗をかくし、糖分を与えてあげないと、朦朧として倒れられると困るので、現場担当者としては、糖分の入ったコーヒーを持って行きます。どうしてもと言われれば、ブラックもありですけどね。


大逆走

そうそう、生コンの入り時間が気になりました。何時だったか忘れちゃったけど、あの時間だと、搬入して流し込んだ後、叩いてバイブする時間を考えると、作業時間中に終わらないなぁと思って。残業か、昼休みかにかかっちゃうから可哀想だなって思ったけど、それは舞台の中だけだからイイんですけどね。つい、職業柄、心配してしまう私でした。ワーカビリチーを良くしちゃうとバリバリに割れちゃいますよ。


と、専門用語を並べてスミマセン。だって、赤堀さんの舞台って、結構、そう言うところにこだわっているから、つい、気になってしまうんですもん。(笑)でも、そういうところって、大切だと思います。気にするところは気にして、どーでも良いと思ったら、バッサリ切って頂ければ、スッキリするのでね。


吉高さん、初めての舞台だったんですね。思ったより上手くて、驚きました。ちょっと、昭和っぽい女性で、淡々と話す姿は、シュールだなって思いました。これからも、舞台、出て欲しいです。色々な彼女を観てみたいなって思いました。


大逆走

私は、この舞台、お薦めしたいと思います。笑えるし、ちょっと辛くなって、哀しくなって、でも、ちゃんと光が見えてくるという感じが、好きでした。良かったと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ





「大逆走」   http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/15_daigyakusou.html



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