「ロマンス」小田急特急ロマンスカーで出会った2人は、その傷ついた心を癒せるのか。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ロマンス」を観てきました。


ストーリーは、

鉢子(大島優子)は、特急ロマンスカーでアテンダントとして車内販売を担当している。その日も彼女は新宿駅を出発するロマンスカーに乗り込み、いつも通り真面目に仕事をこなしていた。するとどこから見ても怪しげな自称映画プロデューサー(大倉孝二)が乗っており……。

というお話です。


ロマンス

特急ロマンスカーのアテンダントの鉢子は、社内販売中に、自分のカートから万引きをする男を見つけます。はぁ~!と思い、「万引きしたでしょ。」と問い詰めますが、その男:桜庭は、認めようとしません。駅員室に連れて行き、話をするのですが、最後まで認めず、結局、駅員さんに「お金を払って貰ったんだから、今回は良しとしよう。」となだめられ、仕方なく、桜庭を解放します。

ロマンス

鉢子は、箱根湯本駅で、次のロマンスカーのアテンダントを待つまで時間があり、気になっていた手紙を読み返し、それを捨ててしまいます。その手紙は、鉢子の母親からの手紙であり、付き合っていた男と別れたから自分も消えるというような、自殺をほのめかすような手紙でした。鉢子の姿を見ていた桜庭は、何か気になり、鉢子が捨てた手紙を拾って読んでしまいます。桜庭は、これはヤバイと思い、鉢子に、お母さんを探しに行こうと、仕事を早退させ、直ぐにレンタカーで箱根を周る事に・・・。


ロマンス

鉢子と母親の思い出の場所を周る内に、段々と打ち解けて行く鉢子と桜庭。どこまで行っても、鉢子の母親の姿は見えず、何となく只の観光?って感じなのですが、その内、空が暗くなり、最終電車に乗る為に、駅に向かうのですが、道に迷ってしまい、山の中を走り、たどり着いたのは、怪しげなラブホテル。参ったなと言いながらも、そこしか泊まるところが無いので、仕方なく、そこで一夜を過ごす事となります。


そして、その日の出来事を思い出していると、2人とも、自分の中に溜まっていた悩みや苦しみを思い出し、吐き出し始めます。それぞれに、色々なものを抱えて苦悩していることが解るのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。

ロマンス

この映画、何か大きな事が起きる訳でも無く、彼らに起こる訳でも無いんですけど、でも、彼らの心の中には、何かが生まれて行くという内容なんです。どうなる訳でも無い毎日ですが、苦しんでいるのは自分だけでは無く、みんな、何かしら、悩んだり、苦しんだりしている事があり、それを簡単に解決する方法なんて無いけど、でも、少しづつ、緩和する事は出来るのかなという感じの映画です。

この鉢子は、母親との関係に悩み、苦しんでいます。スパッと、離婚した父親を忘れろと言えれば良いのですが、それが言えず、色々な男を渡り歩く母親を嫌悪する事しか出来ません。母親は、鉢子の父親の事が忘れられず、寂しさを紛らわす為だけに色々な男と付き合っているようなんです。でも、これは、娘の鉢子が言ってあげるしか無いんですよね。誰も言ってくれないんだから、娘が言わないと。

ロマンス

そして桜庭ですが彼は、映画プロデューサーなんです。映画を作る仕事を必死で頑張っているのですが、どんな映画を作っても当たらずに、借金ばかり膨らんでいく。妻と娘にも捨てられ、ストレスが溜まり、万引き何て言う暴挙に出てしまったようでした。しかし、鉢子の捨てた手紙を見て、これをほおっておいてはイケないという気持ちが湧いてきたのでしょう。鉢子を引っ張って、母親探しを始めます。そりゃ、自殺をほのめかす文章を見たら、見ぬ振りは出来ないでしょ。とても人間臭い男性です。

ロマンス

こんな2人の珍道中は、笑えました。大島さんって、上手いとは思っていたけど、今まで、それほど光っている感じがしなかったけど、この映画では、等身大の女性の気持ちが良く現れていて、良かったなぁ。窪田くん演じる彼氏にお金貸してって言われれば、そっと枕元にお金を置いていくし、仕事の同僚との絡みも面白いし、オッサン(桜庭)に対しての態度も、雰囲気がとても良く出ていました。どんどん上手くなって行くようで、これからも楽しみですね。

大倉さんは、もう、舞台でもバリバリの俳優さんですし、安心して観ていられて、大笑いさせて頂きました。なんだろう、あのラクダのような雰囲気に、やられちゃうんですよねぇ。マジで、おい、オッサンって行ってしまいそうな雰囲気が、素晴らしいっす。

ロマンス

何となくなのですが、最後は、とてもスッキリしたような気持ちになりました。何も解決はしていないんだけど、この気持ちは何なんでしょう。タネダ監督の作品って、こんな感じを与えてくれる作品が多いような気がします。私は、とても好きです。

私は、この映画、お薦めしたいと思います。大島さんも上手いし、大倉さんも笑えるのですが、やっぱり、全体に流れる雰囲気がとても良いので、雰囲気を味わって欲しいと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ





ロマンス@ぴあ映画生活


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