「ダライ・ラマ 14世」神でも悪魔でも無い、人間のダライ・ラマを見つける事が出来ます。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「ダライ・ラマ 14世」を観てきました。


ダライ・ラマを追ったドキュメンタリー映画です。

2008年3月、中国チベット自治区で起きたチベット人による暴動をきっかけに、チベットの自由を求めるデモが世界中で展開。同年8月の北京オリンピックの聖火リレー妨害のニュースが世界中で報道される中、ダライ・ラマ法王14世は暴力を使ってはならないと伝え続けていた。2015年に80歳になるダライ・ラマ法王14世は、より良い未来のために今も世界各地を飛び回っている。

という内容です。


ダライラマ

ドキュメンタリーなので、直ぐに感想を書きますね。

ダライ・ラマと言うと、生き神様であり、チベット仏教のトップという認識しか無かったのですが、この映画を観て、結構、違うもんなんだなと言う事が解りました。中国に占領されたチベットは、中国に一部となり、中国の教育を強要され、チベット仏教も弾圧されて、ダライ・ラマたちは、インドへ亡命し、故郷を思いながら、インドでチベット仏教を布教しているそうです。

ダライラマ

インドのダラムサラという地域でチベット人たちは生活をしていて、ダライ・ラマは、政治や教育の指導者として活動をしていたようですが、その後、チベット亡命政府として、内閣が作られ、映画が撮られた時点では、第二代首相が、政府のトップとして政治を司っているようでした。よって、ダライ・ラマは、象徴だけの存在になり、政治などからは引退したそうです。

中国がメチャクチャな事をやる国だとは思っていましたが、これ程酷い宗教弾圧をしているんだという事を知りました。だって、宗教的なものを家に置いてあるだけで、逮捕されて暴行されたり、下手すると殺されたりするんですよ。あり得ないでしょ。デモでもやろうもんなら、大量虐殺ですよ。恐ろしくて、ビックリでした。そりゃー、テロも起こしたくなるよね。

ダライラマ

そんな中国と渡り合わなければならないチベットから亡命した方たちは、故郷に帰れずに、辛い思いをしているようでした。そんな彼らを励まし、導いているのがダライ・ラマです。彼は、観音菩薩の生まれ変わりとされて、ダライ・ラマとなったのですが、彼は、自分は観音菩薩では無いし、神でも、仏でも、もちろん悪魔でも無い、普通の人間ですとおっしゃっていました。


でも、思ったのですが、まだ4歳の時に、ダライ・ラマ14世として認定されて、ダライ・ラマになるべく、いや、菩薩の生まれ変わりとして育てられてきたのですから、その精神構造は、一般の人間とは違っていると思います。欲望を抑えられ、周りの人々を支えるための教育をずーっと受けてきた人ならば、やっぱり、菩薩と同様なのかなと思いました。

ダライラマ

ダライ・ラマは、何度も日本に来て、法話をして下さっているようなのですが、その様子も映画の中にあり、取り上げられていたのが、ある質問に対しては、ダライ・ラマが「私には解りません。」と簡単に答える質問があるということでした。でも、それは、質問を投げ出しているのではなく、その質問は、あなた自身が考えるべきですと言っているように見えました。人に聞いて、簡単に答えを出してしまうような事では無く、自分で何度も考えてみる事が大切なのだと言っているようでした。深いですよね。

なんか、こういうドキュメンタリー映画で、感想を書くというのって、難しいです。だって、凄い良い事ばかり言っているのに、それを私がここに書いてしまうと、なんか、言葉が軽くなってしまい、大切な言葉なのに、陳腐に見えて来てしまうんですもん。自分で書いていて、私って、なんて伝えるのが下手なんだろうって思うんです。


ダライラマ

ダライ・ラマさんがおっしゃると、簡単な言葉なのに、こんなに深く思えるんだという事ばかりなんです。怒りでは無く、許しが大切ですとか言われると、そんな事解っているんだけど、出来ないんだよね~って事ばっかりで、でも、真っ当な事なんですよね。うーん、それが出来れば、地べた這いつくばっている人間をやってないって、と言いたくなってしまう私は、最悪です。だけど、怒りがあるから、頑張れるって事もあるから、きっと、それは、ダライ・ラマも許してくれるかしら。(笑)

なんか、あまりまとまりが無くてゴメンナサイ。素晴らしい映画なんですけど、それを上手く伝える事が出来ません。でも、やっぱり、ダライ・ラマ14世っていう人を、ぜひ、沢山の人に知って欲しいと思いました。こんな苦しい目に合っても、それでも立ち上がって、誰かを助けようとしている姿は、人間だと言っていても、菩薩に見えました。

ダライラマ

私は、この映画、超!お薦めしたいです。でも、あまり色々な所で上映していないのかな。こういう映画こそ、公民館とかで、沢山の人が観るべきなんだけどね。日本って、変な国です。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




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