「ボヴァリー夫人とパン屋」小説に振り回されるパン屋のオヤジは、まるでストーカーに。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ボヴァリー夫人とパン屋」を観てきました。


ストーリーは、

ノルマンディーにある故郷の村へと戻り、父親が遺(のこ)したパン屋を受け継いだマルタン(ファブリス・ルキーニ)。ノルマンディーを舞台にしたフローベールの小説「ボヴァリー夫人」を読みふけっては退屈な日々を過ごす彼だったが、隣の農場にイギリス人であるチャーリー(ジェイソン・フレミング)とジェマ(ジェマ・アータートン)のボヴァリー夫妻が移り住んでくる。美しいジェマに惹(ひ)かれていく中、マルタンは彼女が年下男性と密会するのを目撃。やがて、「ボヴァリー夫人」を地でゆくジェマの行動に気が気でなくなっていく。

というお話です。


ボヴァリー

フランスの田舎町に住むマルタンは、父親から受け継いだパン屋を営んでいます。本を読むのが好きで、空いた時間には、本を読んで過ごしています。ある日、隣の家に、イギリス人の夫婦が引っ越してきます。チャーリー・ボヴァリーとジェマ・ボヴァリー夫妻で、マルタンが大好きな小説の”ボヴァリー夫人”を思わせる夫婦で大騒ぎ。マルタンは、美しく若いジェマに一目で惹かれて、興味を持ち、事あるごとに、隣の家に訪ねて行きます。

ボヴァリー

いつもジェマが気になるマルタンは、「ボヴァリー夫人」の小説と同じように、彼女が、若い青年と出会うところを目撃します。まさか、小説と同じようになるはずがないと思ってはいるのですが、気になってしまい、ジェマの後を追って、まるでストーカーのように、彼女の動向を調査し始めます。彼女が、若い青年と恋に落ちてしまったら、小説と同じように、彼女が、ヒ素で自殺をするところまで同じようになってしまうと思ったマルタンは、何とか、それを阻止しようとするのですが、彼女は、若い青年と恋の落ちてしまい、夫に内緒で抜け出したり、夫が居ぬ間に青年を連れ込んだりして、泥沼にハマって行きます。

ボヴァリー

それを最初から見ていたマルタンは、せめて自殺だけは止めなければと、ヒ素が入った殺鼠剤は使ってはいけないと何度も話し、色々な手で、彼女を小説とは違う道に進めようとするのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。

これ、フランス映画祭で上映された映画なんですよね。私は、この映画が上映される日に、予定が入っていて観れなかったのですが、うーん、シネコンで観て良かったかも。だって、映画祭だと、割引が無いから、とっても高いんだけど、それ程の価値は無かったような気がしました。

ボヴァリー

フレンチコメディと言うのかしら。真面目そうな話をしながらも、主人公のやっている事はコメディなんです。でも、ジェマは、真剣に恋愛をして、夫に悪いと思ったりして、結構、ドロドロの不倫ドラマなんですよ。そのギャップが面白いのかなと思いました。

ボヴァリー

このマルタンの、小説にどっぷり浸かって、必ずそうなるんだと確信してしまう考え方が、何とも言えずに怖いと思いました。だって、何となく、自然とそうなっているのではなく、マルタンがそうさせているのではないかと思えて来てしまうんですもん。小説の通りになって欲しいという願望が、心の奥底にあって、そうなるのを阻止しようとしながらも、そうなるように行動してしまっているのかも知れないと思えたんです。迷惑なオヤジだよなぁ。

ボヴァリー

で、ジェマは、どんどん深みにハマって行き、大変な事になって行くのですが、彼女も結構スゴくて、若い男には食いつくは、元彼には噛みつくは、大人しそうな奥様なのに、やるなぁって感じなんです。ほらほら、モー娘の夫が留守の時に男を連れ込んでいた人が居たでしょ。あれと同じなんですよ。いくらなんでも、それだけはやっちゃダメなんじゃないの?って事をしている所が、イヤな女なんです。いくらキレイでも、これをやっちゃったら女としては、最悪ですよね。自宅じゃなくて、他に行けって!

そんなこんなで、まぁ、色々な展開をするのですが、最後、どうなるのか、楽しみにしていてくださいね。私は、結構、スッキリしたけどね。(笑)

ボヴァリー

私は、この映画、まぁまぁ、お薦めしても良いかな。すっごく面白い訳では無いし、大笑い出来る内容でもないけど、冷ややかに笑える感じで、夏に冷えた映画館で観るには、良いのではないかと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




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