「ターナー、光に愛を求めて」を観てきました。
ストーリーは、
18世紀末イギリス、若かりしころからロイヤル・アカデミーで評判だった自由な芸術家のターナー(ティモシー・スポール)は、インスピレーションを得るために旅に出ることが多かった。また異色の作風から、画壇や観る者に理解されないこともあった。そんなある日、助手を務めていた父親が突然他界してしまい衝撃を受ける。
というお話です。
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーという18世紀末の画家の伝記的映画です。伝記なので、劇的な話では無く、解説するような内容でも無いので、今回は、思った事だけを書いていきますね。
私、元々、このJ・M・W・ターナーという画家の絵って、あまり好きなタイプでは無いんです。素晴らしく美しい絵画で、光を絵の中に取り込んでしまったような、光溢れて、透明感のある絵であり、人気の高い絵画なんですけれど、私は、美しければ美しいほど、そこに閉じ込められて、息苦しくなってしまい、ダメなんです。シュールレアリスムとか、濃い印象派は大丈夫なのですが、これほど透明感を見せられるとね。
こんな美しい絵を描くのに、自分は、汚いでぶっちょな小男でした。でも、自画像はイケメンだったように思うんだけどなぁ。主演のティモシーさんって、ハリーポッターで、キーとなるピーター・ペティグリューを演じていましたよね。ヴォルデモードに仕えているけど、ハリーに助けられて、心が動く人物です。
今回は、不思議な役でしたね。ブタさんみたいに、ブゴブゴ言って、観た目が悪くて、身体が悪そうなんだけど、絵を描くと、素晴らしいのよね。女癖が悪くて、性格も悪そうに見えるんだけど、友達にお金を貸して、貧困だと解ると忘れてあげたりと、結構、性根は良い人っぽいんです。子供の頃に、母親が育児放棄っぽかったらしく、父親と二人で頑張ってきたので、不器用なだけで、気持ちは優しい人なのだと思いました。
とっても良い映画なんだけど、ずーっと単調なので、眠くなって眠くなって、大変でした。役者の演技は、凄いものがあり、主演のティモシーさんだけでなく、家政婦や、前妻、新しい女と、とにかく、凄い濃い叔母さん揃いで、ドロドロなのよ。でも、ターナーは、涼しい顔をして、美しい絵を描くっていうところが、あまりにもアンバランスで面白いんですよね。
私は、お勧めしたい映画なのですが、眠くなると思います。面白いんだけど、単調です。うーん、単館系映画が大丈夫な方なら良いかな。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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