「真夜中のゆりかご」どんなに子供が欲しくても育てるのは大変。ノイローゼだってありますよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「真夜中のゆりかご」を観てきました。


ストーリーは、

愛する妻と幼い息子と幸せな毎日を送っていた刑事のアンドレアス(ニコライ・コスター=ワルドー)は、通報を受けて同僚のシモン(ウルリク・トムセン)と共に現場に掛け付けた一室で、薬物依存のカップルと目を覆うような育児放棄の現場を目の当たりにする。夫婦でわが子をいつくしむ日々は愛に満ちていたが、ある日思いがけない悲劇に見舞われ、アンドレアスの中の善悪の価値観が揺らいでいき……。

というお話です。


ゆりかご

刑事のアンドレアスは、愛する妻と生まれたばかりの息子と幸せな生活を送っています。仕事が忙しくて、あまり息子の面倒を見られないので、時間が取れた時は、妻を休ませる為に、子供の面倒を引受けて、お散歩に行ったりする、とても良い育メンです。アンドレアスの息子は、グズることが多いのか、夜泣きが多く、育てるのに苦労をしているように見えました。

ある日、アンドレアスは、通報があった家に相棒のシモンと向かいます。入ってみると、以前にも逮捕したことのある男と、その妻らしき女が居ました。女に暴行を加えていたようで、通報が入ったようなのですが、調べて行くと、赤ちゃんの鳴き声がします。探すと、男の子の赤ちゃんが、糞まみれで放置されていました。驚いたアンドレアスは、直ぐに子供の様子を見て、汚れた身体を洗います。

ゆりかご

直ぐに福祉保健局に子供を保護して貰おうとするのですが、親の虐待を証明出来ず、そのままその親の元に置いておくしかありません。仕方なく、子供を置いて、親の逮捕も出来ずに帰るアンドレアスとシモン。アンドレアスは、自分の息子と同じ位の赤ちゃんが気になり、忘れる事が出来ませんでした。

家に帰り、そんな話をしながら、妻と幸せな生活を続けているのですが、ある朝、妻の騒ぐ声で目を覚ますと、息子が死んでいるのを見つけます。息が止まり、全く動かないので、アンドレアスは、直ぐに救急と警察に電話をしようとするのですが、妻が息子を連れて行くなら、私は死ぬと騒ぎます。息子と離れるくらいなら、私は死ぬからという妻の迫力に押され、電話をするのを辞めてしまいます。

ゆりかご

そこで、思い出されたのが、先日見つけた、虐待されていた赤ちゃんです。妻は、半狂乱になり、危ない状態だし、子供は死んでいるし、どうしたら良いのかと思って、つい、死んだ子供と、虐待されていた子供を取り換えてしまいます。そして、妻に赤ちゃんを渡し、大丈夫だから、育てられるからと言って、安心させます。

しかし、赤ちゃんを取り換えられた方の夫婦は、赤ちゃんが死んでいるし、顔も変わっているので、どうしようと思い、妻の方は、これは私の赤ちゃんじゃないと主張するのですが、死ねば顔は変わるもんだからと夫が言い、自分たちが殺してしまったと思っているので、それを隠そうと、計画を練ります。そして、事態は、どんどん悪い方向へ転がり始めます。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

ゆりかご

この映画、面白かったです。こんな展開になって行くとは思わず、驚きでした。今一つ、超面白いとは言えないのですが、これ、もう少し整理して、話を分かり易く組み替えたら、ハリウッドリメイクとか、絶対にありそうな内容で、何で、日本では単館系でしかやらないんだろうと不思議に思いました。

赤ちゃんって、育てるのがとても大変だし、この映画のように、突然死なんてものがあったりするので、本当に怖いですよね。どんなに、大切にして、愛してあげていても、こうなる事もあるし、全く愛さないで、放置していても、元気に生き抜くこともあるし、こればかりは、神様の決める事だから、何とも言えないよね。でも、親からすれば、自分の子供だけは、無事に、元気に育って欲しいと思うから、難しいもんです。

ゆりかご

そして、どんなに自分の赤ちゃんが可愛くても、毎日、夜泣きされたり、意思の疎通が出来ずにイライラしたりと、本当に、お母さんは大変だと思います。みんながやっている事だからと言われても、自分は大変なんだからって思うよね。こればかりは、本当に同情します。子供は可愛いのに、投げ付けてしまいたくなるのは、どの親にでも、一度はある事じゃないかなって、私は思います。それは、普通の事ですから、自分が酷い親だなんて、自分を責めないでくださいね。誰だって、そう思う事はあるんですから。


ゆりかご

この映画には、そういう親の、言いたくても言えない悩みと言うか、難しい問題が、たくさん詰まっていたように思えました。サスペンスっぽい映画なんだけど、本当のところは、そっちを訴えたい映画だったんだと私は思ったけど、どうなんでしょうね。虐待は、絶対にダメだと思うけど、でも、キィ~ってなる事だってあるよね。そういう親が相談出来る窓口とかがあると、もう少し、親の苦労も緩和されるのではないかなって思いました。

ゆりかご

私は、この映画、お勧めしたいと思います。サスペンス調の雰囲気も良かったし、内容の作り方も上手かったと思います。特に、女性が観ると、母親の苦しさに共感出来るのではないかなって思いました。もし、お時間があったら、ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




真夜中のゆりかご@ぴあ映画生活