「トゥモローランド」を観てきました。
ストーリーは、
17歳のケイシー(ブリット・ロバートソン)が見覚えのないピンバッジに触ると、自分が思い描いた別世界へと入り込んだ。バッテリー切れで現実の世界に戻ってきた彼女の前に、不思議な少女アテナ(ラフィー・キャシディ)が現れる。そしてケイシーにトゥモローランドに戻りたいのなら、フランク(ジョージ・クルーニー)という男性を訪ねるよう助言する。
というお話です。
ケイシーは学校で、知能が高いからなのか、浮いてしまっていて、友達もあまりいません。どちらかというと、頭が良いので、周りからウザがられているんです。夜になると、彼女は、父親が働いていたNASAが、ロケットを解体、廃棄するのを止めようと、NASAに忍び込んでは、妨害工作をしていたのですが、とうとう捕まってしまい、警察に連れて行かれてしまいます。父親の仕事が無くなってしまうのを止めようとしての行動だったのですが、何をしても未来は変わらないと父親に言われて、何か手は無いものかと考え始めます。

警察から帰ろうと、預けていた荷物を受取ろうとすると、観た事の無い”バッチ”が紛れ込んでいる事に気が付きます。そのバッチに触れた途端、目の前に小麦畑が広がり、遠くに未来都市の姿が見えます。驚いて手を離すと、また、見えなくなるのでした。不思議なバッチを手に入れたのですが、使い道が解らず、ネットで調べて、バッチを集めているというおもちゃ屋に持って行くと、そこには奇妙な店主が居て、いきなり襲ってきます。危機一髪の所で、アテナという可愛い女の子が助けに来ます。彼女は、とても強くて、店主を倒し、ケイシーを助け出します。店主たちは、ロボットだったんです。

おかしな事に巻き込まれてしまったケイシーは、アテナに連れられて、フランクという男性を訪ねるようにと言われます。ハッと気が付くと、フランクの家の前で、ケイシーを置いて、アテナは消えてしまいます。仕方なく、ケイシーは一人でフランクを訪ねる事に。
フランクは、子供の頃からケイシーと同じように高い知能を持ち、科学者として生きてきたのでした。彼は、子供の頃にトゥモローランドを知り、そこで科学者として沢山の技術開発をしてきたのですが、ある事件でトゥモローランドを追放されてしまったんです。アテナが言うには、フランクならトゥモローランドへの行き方を知っているので、2人で行って、ある事を止めて欲しいというんです。
フランクは、最初、ケイシーを拒否していたのですが、トゥモローランドから来たロボットに襲撃され、仕方なく、2人で逃げる事に。そして、ケイシーの不思議な力に気が付いたフランクは、ケイシーを連れて、トゥモローランドへ向かう事に。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
ディズニーの残した夢のプランを元に考えられた映画です。トゥモローランドの真ん中には、スペースマウンテンらしき建物がそびえて、未来都市のように、空を車や列車が飛んでいるんです。なんか、昔、漫画で見たような世界でしょ。そんな世界が、この世界の裏側というか、異次元に存在したらどうですか?楽しいですよね。でもね、楽しいけど、何か社会の為になってんのかなと不思議に思ってしまいました。
選ばれた特権階級の人間のみが、トゥモローランドで便利な生活を送り、その事を、普通の地球に住んでいる人々は知らない訳でしょ。それって、どーなのよ。私たちは、頭が良いから、色々なものを開発して使っているのよって言うのかも知れないけど、その開発費は、どこから来ているの?材料は?電力は?
とても夢のある話で、楽しい映画なのは確かなのですが、考えれば考えるほど、選ばれなかった人間は、生まれて、学校へ行って、働いて、死んで行くだけで、便利だという恩恵も受けず、トゥモローランドの人間たちに、影で踊らされているだけに見えてしまって、なんだよっ!って考えになってしまうんです。
例えば、ディズニーランドのトゥモローランドのように、現代にあって、人々を楽しませるアトラクションというなら解ります。そこだけ、科学の進歩があり、そこを訪ねた人は、誰でも体験出来て楽しめるというなら良いですよね。でも、選ばれた人だけっていうのは、ちょっと・・・。その昔なら、白人だけとか、そんな事になったのではないかと思ってしまいました。
考え方としては、SFの中に多く出てくる話ですが、ディズニーがやってくれるんだから、もう少し、万人が幸せになるような、そんなアイディアの作品なのではないかと期待しちゃっていたんですけど、ちょっと残念でしたね。
それでも、子供に夢を与えるようなお話なので、私は、お勧めしたいと思います。大人が観ると、ちょっとと思うところも多いですが、子供なら、もしかして、自分のところにも、バッチが届くかもと思って、嬉しくなっちゃうかも知れません。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・トゥモローランド@ぴあ映画生活