「ライアの祈り」離婚原因をこれでもかって悩まれると、味わった人間には辛いです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「ライアの祈り」の試写会に連れて行って貰いました。


ストーリーは、

青森県八戸市でめがね店の店長をしている35歳の桃子(鈴木杏樹)。不幸な離婚を経て、恋に積極的になれない桃子の前に、風采の上がらない考古学者のクマゴロウ(宇梶剛士)が現れる。桃子はクマゴロウの話に耳を傾けるうちに、縄文文化や遺跡発掘に興味を覚えるようになる。

というお話です。


ライア

桃子は、結婚、離婚を経て、今は、八戸のめがね店で店長をしています。彼女は、結婚後に子供が出来ない身体だと解り、夫の親に、結婚前になんで調べなかったんだと言われ、心苦しくなり、離婚をしたんです。まぁ、ありがちな話だけど、それが彼女の心の傷になっていて、男性と付き合うと、また子供が産めないことで悩まなければならないと思い、男性と距離を置くようにしています。

そんなある日、同僚に飲み会に誘われて行ってみると、そこで、考古学者のクマゴロウと呼ばれる男性と出会います。冒頓なクマゴロウに好感を覚えた桃子ですが、男性として付き合うのは嫌だと思い、良いお友達として付き合い始めます。

ライア

クマゴロウは、縄文時代の文化が専門で、その話を聞くにつれ、人間の根本的なしあわせとは、どういう事を言うのだろうと考え始めます。1000年も安定した政治を続けて、文化が続いた縄文時代は、幸せだったからこそ、続いたはずであり、その理由を知ることが出来たらという気持ちが芽生えます。そして、クマゴロウと一緒に、遺跡の発掘を続けながら、縄文時代に思いをはせて、自分の幸せも探し始めます。そして・・・。あとは、映画を観てくださいね。

この映画、離婚した女性が、心の傷を癒して、また新しい恋に向き合うという話なんですけど、うーん、これ、本当に、離婚して苦しんだ女性の気持ちを解っていない人が作ったんだろうなぁ。本当に離婚したり、子供が出来ないことで悩んだりした女性だったら、こういう内容になっていないと思うんですよ。本当に味わった人間から見ると、陳腐に見えてしまう。

ライア

もし、本当に、こういう理由で離婚した女性ならば、もう男性に頼らなくても十分に生きて行ける強い意志を持つだろうし、開き直って、子供が産めないけど、それで良いなら付き合いましょうって言えるようになると思うんですよね。子孫を残せないと解ると、女性だけど性別を超えた一人の人間となるので、この桃子のようにウジウジした感じが無くなってくるんです。


桃子は、いつまでも子供が産めないと悩んでいて、前の夫にもこだわりがあるんです。これ、本当に離婚した人間だったら、前夫に何も感じないと思うんだけど。自分を傷つけて、親に言われて離婚に至った相手なんてクズだと思うから、クズに対して、もう何の感情も無くなるか、または憎しみしかないはずなのに、今も未練があるようで、これは、苦しんで離婚した人間の感情ではないよなって思いました。


ライア

申し訳ないけど、離婚で苦しんだことのある人間から観ると、ワザとらしく子供が出来ないことを苦しんでいるように見えて、嫌がらせかって思うほどでした。離婚で苦しんだ事の無い人が、私は解っているのよ、こんな風に苦しかったんでしょって押し付けてきているように見えるんです。だから、もし、離婚した女性を応援する映画を作るなら、もっとリサーチして欲しい。これは、子供が産めないということを、再度、映画で確認させているようで、イヤでした。


ライア

とても微妙な問題なので、簡単に震災などの問題と絡めて、感動の連鎖を誘おうとするのは止めて欲しい。子供が産めない問題を取り上げるなら、それだけをもっと繊細に描くか、または、震災と歴史だけにして産めないことは描かないか、どちらかにして欲しかった。


スミマセン、映画としての感想では無くなってしまったかな。女性にとっては、とても微妙な問題なので、簡単に映画の内容に絡めて欲しくないんです。それは、悩んだ人間にしか分からないし、この映画のように、さっぱり描けるような問題じゃなく、もっとドロドロしたものなんです。


ライア

という訳で、私は、この映画、あまりお勧めは出来ません。特に、離婚を経験したり、子供の事で悩んだ方には、お勧め出来ないな。こんな簡単で陳腐なものではないからです。まぁ、そんなに熱くなる事も無いんですけど、スミマセン、つい、ムカ付いてしまった。(笑)気になったら、観てみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ





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