「Mommy/マミー」子供への愛は永遠だけど、一緒に居るだけが愛じゃない。それは辛い決断です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「マザー」を観てきました。


ストーリーは、

ギリギリの生活を送るシングルマザーのダイアン(アンヌ・ドルヴァル)は、15歳のスティーヴ(アントワーヌ・オリヴィエ・ピロン)と二人で生活している。彼女は最近矯正施設から退所したばかりの注意欠陥多動性障害の息子の扱いに手を焼いていた。やがて母子は隣の家に住む、今は休職中の高校教師カイラ(スザンヌ・クレマン)と親しくなっていき……。

というお話です。


マミー

シングルマザーのダイアンは、息子・スティーヴを矯正施設に向かえに行きます。スティーヴは、子供の頃から手に負えず、注意欠陥・多動性障害と診断され、ダイアンは、矯正施設にスティーヴを入れていたんです。その矯正施設で、ある事件を起こし、施設でも手に負えないと言われ、ダイアンが引き取る事になったんです。不安ながら、スティーヴが帰って来ることを喜ぶダイアン。

マミー

家に連れて帰り、生活を始めるのですが、ダイアンの家の近くで、いつも引き籠っている女性を見つけます。ダイアンは、その女性・カイラに興味を持ち、彼女に息子の世話を手伝って欲しいと提案します。カイラは、心に傷を負っており、どもりでまともに会話が出来なくなってしまい、高校の教師の職も休職中。回復の見込みが無かったのですが、スティーヴに勉強を教えるようになり、少しづつ、どもりも治ってきます。

マミー

カイラを交えて、生活も安定してきたと思っていたのですが、スティーヴが施設に居た時に起こした事件の訴訟が起こり、弁護士費用も出せないダイアンは、近所の、自分に気のある弁護士男性に言い寄って、お金をかけずに、訴訟を回避する方法を教えて貰おうとするのですが、スティーヴは、母親が男と親密になるのを嫌がり、抑えきれなくなって、暴力を振るってしまいます。弁護士に助けて貰うことは出来なくなり、ダイアンの稼ぎだけでは、何もかもが満足に出来なくなってしまいます。

スティーヴは、カイラに勉強を教えて貰い、穏やかな生活を続けて、学力も上がり、大検を受けて大学へ行くことが夢になってきます。ダイアンもカイラも、そうなることを期待していたのですが、暴力を振るってしまった事により、その夢も潰えてしまい、ダイアンは、ある決断をします。そして・・・。後は映画を観て下さいね。

マミー

この映画、考えさせられました。母親なら、息子を愛しているなら、一緒に暮らすべきと、他人は、簡単に言ってしまうけど、でも、生活して行くには、お金が必要だし、働いていたら、息子にずっと付いている訳に行かないし、かと言って、息子を一人で置いておくと、何をするか解らないし、これは、やっぱり、行政が助けるしか無いのではないかと思いました。そりゃ、子供はお母さんと一緒に暮らしたいだろうけど、でも、それが難しい事は、分かるでしょ。周りが、説明してあげなくちゃ。

母親としては、息子を預けるのは、責任を放棄するようで、心苦しいとは思うけど、仕方ないでしょ。他人に迷惑をかけるよりは、施設に入って貰う方が安心だろうし、自分が生きて行けなくなるんじゃ仕方ないからね。この究極の選択を迫られるのは、辛いだろうと思いました。

マミー

カイラという女性が出てきて、どもりが出てしまっているのですが、彼女にストレスを与えているのは、家族なんだろうと思うんです。何故、家族なのに、こんなに彼女はストレスを感じてしまうのか。心の傷の原因は、映画では語られてないけど、でも、家の中でも、こんなにどもって、言葉が出てこないというのは、不思議でした。普通、家族とだけは、普通に話が出来ると思うんですけどね。それも、家族ならという思い込みなんだと思います。家族って、大切だけど、心の負担にもなり易いのかも知れませんね。

マミー

この映画で面白いと思ったのは、画面の大きさが、ずっと息苦しそうな正方形の狭い大きさなのですが、スティーヴとダイアンの生活が安定して、スティーヴが、息苦しさを感じなくなって、外で気持ち良さそうに行動が出来るようになると、普通の映画のサイズになるんです。ワイドサイズの中を気持ち良さそうに動く彼らですが、訴訟というものが起きると、また、サイズが狭くなるんです。周りから押さえつけられるという事を描いているのだろうけど、面白いと思いました。確かに、観ているこちらも、息苦しくなるんですもん。

マミー

私は、この映画、お勧めしたいと思います。但し、母親と息子の時間を描いているだけなので、大きく何かが起こる訳ではありません。ですから、アクションとかサスペンス映画が好きな方には、ちょっと物足りないかと思います。気になった方は、ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




Mommy/マミー@ぴあ映画生活


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