【イタリア映画祭】「夏をゆく人々」=「ザ・ワンダーズ」日本公開決定だそうです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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イタリア映画祭で、「ザ・ワンダーズ」改め、邦題「夏をゆく人々」を観てきました。


ストーリーは、

イタリア中部の人里離れた土地で昔ながらの製法で養蜂園を営む一家。ジェルソミーナは4人姉妹の長女で、気難しい父の独自の教育を受けてきた。深奥なるその地で、家族は蜂と自然のリズムの中で生活を営んでいたが、ある夏の終わり、少年を預かったことにより、そのリズムに変化が生じる。夢と現実のあわいを行きつ戻りつしつつ、成長を遂げる少女と、葛藤する父の姿を描いた家族の物語。

というお話です。


ワンダーズ

イタリアの奥地で、昔ながらの養蜂園を営む家族がいました。気難しい父親は、長女のジェルソミーナに蜂の扱いを全て任せています。彼女は、一番、蜂の扱いが上手く、手際も良いからです。普通なら、蜂の世話を任せているなら、他の家事は、母親か父親がやると思うのですが、何故か、家事もすべてジェルソミーナが任されていて、彼女は、朝から晩まで、学校も行かせてもらえず、仕事をしています。


ワンダーズ

妹たちは、手伝うのか邪魔をしているのか分からないような状態で、ハッキリ言って、ジェルソミーナの足を引っ張ります。そんな毎日ですが、その養蜂園で出来上がる蜂蜜は素晴らしいもので、他に類を見ないほどの美味しいものでした。


ある日、父親が、触られるのを嫌がる言葉を発しない少年を家に連れてきます。意志の疎通も上手く出来ず、どう扱ったら良いのか分からないけど、ジェルソミーナの仕事を手伝い始めます。手伝いが居るのは助かるのですが、今一つ、言葉が伝わっているのかどうかも分からず、一緒に暮らしていながら、理解が出来ない状態が続きます。


ワンダーズ

ジェルソミーナが作っている蜂蜜は、良い収入になるのですが、父親は、そのお金を考え無しに使ってしまい、工場を改装したり、家を改装する為に使おうと思っていたお金は、何故か、ペットの「ラクダ」などに使われてしまい、養蜂園の経済状態は、困窮していきます。


そんなある日、TVの取材が、彼らの家を訪ねてきます。実は、ジェルソミーナがコンテスト番組に連絡をしたのでした。コンテストで優勝すれば、優勝賞金が出るので、それで経済的な問題が解決すると思い、家族で出演することになるのですが・・・。あとは、映画を観てくださいね。


ワンダーズ

うーん、考えさせられる話でした。ハッキリ言って、私には、父親による虐待としか見えず、この教育はダメでしょって思ってしまいました。でも、子供たちは、それに従い、生活を続けます。娘は、教育を受けず、家族を養うために、必死で仕事をこなしていくのですが、確かに、この生活の中で、人間的にも成長していくのですが、やっぱり、子供には、教育が大切でしょ。夏のお話だったので、夏休みの間だけだったのかしら。いや、そんな事は無いだろうなぁ。だって、父親なんて、全く働いてなかったですもん。

ワンダーズ

母親は、愛情深げな人でしたが、やっぱり家事をジェルソミーナに任せているんですよ。なんで母親じゃなくて、ジェルソミーナがやってんのかな?と不思議でした。子供は、家政婦じゃないんだから、いくらなんでも、やらせ過ぎでしょ。ジェルソミーナは、文句も言わずに、ずっと働いていましたが、この年頃の子供なら、もっと遊びたいだろうと、可哀想になりました。

この作品、カンヌ映画祭で審査員グランプリだったそうなのですが、私には、この映画の良さが、良く解りませんでした。確かに、酷い生活の中で、少年と出会い、現代文化に触れ始め、成長していく姿が描かれていて、その少女の気持ちの揺れが伝わってきて、良いなぁと思ったのですが、他の家族は、なんだか、何を描きたかったのかあまり解りませんでした。


ワンダーズ

彼ら家族だけ、全く、現代社会から取り残されているんですね。TV出演をした時に、司会者はモニカ・ベルッチで、マジで現代社会バリバリの状況なのに、ジェルソミーナの家族だけは、全く付いて行けてないんです。TVという現代の象徴のような舞台で、彼らに誰も目を向けないんです。社会から取り残された家族は、どこへ行ってしまうのか。私には、自然の花が無くなって、どこか自然を求めて旅立つ蜂の家族のように思えました。

ワンダーズ

この映画、私は、まぁ、お勧めしても良いかもと思いました。私は、あまり良く理解が出来ませんでしたが、自然の中に生き、社会と相容れることが出来ない家族たちのお話だと思えば、美しい映像と、少女の成長に感動して、良い気持ちになれるのではないかと思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




夏をゆく人々@ぴあ映画生活



イタリア映画祭    http://www.asahi.com/italia/2015/