【イタリア映画祭】「僕たちの大地」ギャングの土地を法律で取り上げても使うのは大変! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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イタリア映画祭で「僕たちの大地」を観てきました。


ストーリーは、

協同組合に実際に起きた出来事を基にしたコメディー。南イタリア、プーリアの小さな村では、マフィアから接収した土地で協同組合が有機農業を始めようとしていた。助けを請われて、反マフィア活動に取り組むフィリッポが協同組合に加わる。フィリッポと個性的な仲間たちの前に様々な問題が立ちはだかるが、乗り越えて目標に向かっていこうとする。マフィアの脅しに屈せず、自分たちの土地を守ろうとする人々の勇気が胸を打つ。

というお話です。


大地

日本ではヤクザと言われている人々と同じ人種のマフィア。イタリアでも、破防法と同じような法律が出来て、マフィアから政府が土地などを没収出来るようになり、没収した土地を、行政が一般市民に開放出来るという事が出来るようになったそうです。


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そんな法律のおかげで没収した土地を、自分たちで組合を作って、農地として活用したいという活動を始めた人々が居て、彼らが、イタリアの中心地で活動をしていたフィリッポに協力を求めてきます。フィリッポは、ちょっと手伝えばイイやっていう気持ちで、プーリアという土地に行くのですが、その地域は、マフィアの力が強くて、活動を始めても、周りの人間の協力も得られません。

意地になったフィリップは、なんとか協力を取り付けて、マフィアの土地だった場所を耕し、生産農家として生きて行けるようにするために動き始めます。そして、彼を助ける仲間たちも増え、その土地を、昔から世話をしてきた、マフィアの手下だった男性も、仲間に加わってきます。

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その土地を所有していたマフィアのボスは、現在、刑務所に入っていて、手が出せないはずなのですが、何故か、嫌がらせは続き、どんなに良い無農薬野菜などを栽培しても、途中で農薬を巻かれてしまったり、挙句の果て、火を放たれてしまったりして、努力が何度も無駄になります。

そして、収穫出来たと喜んでいた作物を販売しようとすると、マフィアに何かされたら困るということで、誰も買ってくれません。良い出来のトマトも、全く購入してもらえず、加工して瓶詰にして販売してみることにします。加工食品なら、近所の人々だけでなくても販売出来るので、マフィアの影響も、少し緩和され、売れるようになります。

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そんな苦労をしながら、土地活用をして行くのですが、そのマフィアが、裁判で釈放され、戻ってきたから大変。以前よりも、もっと酷い嫌がらせを受けて、個々の人々も、それぞれに嫌がらせに合い、その土地でやって行くのが難しくなっていきます。フィリップも、辛い目に合い、悩むのですが、その情熱は消えることなく、最後までやってやると、弱いながらも頑張ります。そんなフィリップを観て、ある人物が、最後に動き出します。そして・・・。あとは、映画を観てくださいね。

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この映画、イタリアで本当にあったお話がベースになっています。日本でも、ヤクザや同和、在日系の息のかかった土地って、動かすのが難しいのですが、それと同じだと思いました。どんなに法律的に正しい手続きをしたとしても、すごい嫌がらせを受けて、折角、土地を手に入れても、活用が出来ないということが、今でもあります。イタリアでも、土地は、国のものになり、国に許可を貰った組合が、好きなように使えるという事なのですが、持ち主だったマフィアは、それを許しません。まして、その町では、マフィアが、今も仕切っているので、町の人々も、助ける事が出来ないんです。

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どんなに法律を整備しても、人々の気持ちが変わらない限り、社会自体が悪い組織を追い出そうという行動に出ない限り、何も変わらないんです。そんな事が、良く描かれていました。笑いの中に、今、イタリアが抱えている問題が幾つも組み込んであって、どこも同じなんだなぁって思っちゃいました。

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私は、この映画、お勧めしたいと思います。実際の事件を元に描かれているので、夢のような話って感じではなく、結構、現実的に見えて、楽しめると思います。そして、マフィアと言うものが、どれくらい、人々の生活の中に食い込んでいて、その生活を脅かしているのかという事が判ります。楽しめますよ。日本公開は、ちょっと分かりませんが、もし、公開があったら、ぜひ観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




イタリア映画祭   http://www.asahi.com/italia/2015/