「インヒアレント・ヴァイス」1970年代はこんな時代。メチャな展開だけど辻褄合わせが出来てます。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「インヒアレント・ヴァイス」を観てきました。


ストーリーは、

1970年代初頭のロサンゼルス。ビーチを拠点に活動するマリファナ中毒のヒッピー探偵ドック(ホアキン・フェニックス)を、以前付き合っていた女性が訪ねてくる。彼女の依頼を受け調査を進めるドックだったが、いつしか巨大な陰謀に巻き込まれていき……。

というお話です。


インヒアレント

この映画、好き嫌いがハッキリ分かれそうな内容でしたねぇ。ダメな人は、全くダメなんだろうなぁという感じでした。でも、私は、この訳の分からないバラバラした断片を、少しづつはめて行くという雰囲気が好きなので、大丈夫でした。

私立探偵のドックの所に、元カノ:シャスタが訪ねて来て、私のパトロンが妻と愛人に罠にはめられて、精神病院に送られそうになっていると言い、助けて欲しいと頼みます。ドックは、まだ、シャスタの事が忘れられてないようで、つい、メロメロして、彼女の愛人である不動産王のミッキー・ウルフマンの身辺を探り始めます。

インヒアレント

他の依頼で頼まれた借金取り立ての仕事の相手が、ウルフマンの関係の人物だったので、その男から繋がって行こうと思い、その男を探しに新興住宅地に行くと、怪しげなマッサージ店があり、そこで罠にはめられ、殺人の容疑者とされてしまいます。ドックの苦手なビッグフットという刑事が取り調べ、酷い事を言われるのですが、弁護士のソンチョのおかげで釈放され、今度こそ、他のツテからウルフマン邸に赴きます。


インヒアレント

シャスタの言った通り、ミッキーの妻のスローンには、筋肉質な愛人が居て、2人でミッキーを亡き者にしようとしているように見えて、とても怪しい雰囲気でした。既に、ミッキーは、行方不明になっていて、どこに行ったのか分からず、もしかして殺されてしまっているのかもと思い、もっと探り始めます。

すると、ウルフマン関係のパーティーの場所で、別の仕事で、死んだはずの夫が生きているような気がするから探して欲しいという依頼をされた、その夫らしき人物を見つけます。生きてるじゃんって事で、何をしていると聞くと、死んだことになって、スパイとして雇われているという話を聞きます。

インヒアレント

もう、既に、訳が解らなくなってきたと思いますが、もう一つ、その死んだとされた男が居たヒッピーの集まりの中に居た男が、今度は、警察内部のスパイとして行動している男の用心棒となっています。その警察内部スパイの男は、ビッグフットの元相棒を殺した人物だということが解り・・・。うーん、説明がとっても大変で、ネタバレ出来ないところが、結構、辛いっす。(笑) でも、こんなバラバラの話が、段々と一つにまとまって行くので、最後までガマンしてみてみて下さいね。

インヒアレント

私は、この映画、面白いと思いました。この時代、1970年代って、ニクソン大統領で、ベトナム戦争が泥沼化していた時期ですよね。ヒッピーがウロウロして、ドラッグが蔓延していた時代です。そんな時に、マトモに生きようとしても、周りが、その動きに合ってこないから、どうしようもないんです。だから、探偵とかやって、ハッパを吸って、何となく仕事をしている時代だったのかな。ドックも、その一人だったのだと思います。

でも、ドックは、いい加減そうに見えて、しっかり仕事はしていましたよ。だって、大体が解決していましたもん。どの事件も、最後には、良し悪しは関係無く解決していたし、ドックだって、以前の普通の生活に戻れていましたから、一件落着って事なんじゃないですか。

インヒアレント

ただ、そこに行き着くまでが、あっちこっちの話が繋がっているから、忘れちゃうんですよね。あれ?この人、誰だっけって感じで、笑ってしまうの。ネタバレは出来ないけど、最後の黒幕を見て、私は、「おお~い!あんた、何なんだよ!」って声に出そうになってしまいました。それくらい、唐突だったんですもん。前から名前は出ているんだけど、はぁ?という事でした。でも、そこが、この監督の面白いところなんですけどね。(笑)

インヒアレント

私は、この映画、お勧めしたいと思います。でも、好き嫌いはハッキリ分かれる内容なので、ダメな人は、全く理解出来ずに出てくることになるでしょう。頭の回転とかいう事では無く、受け容れられるかどうかの違いなので、バラバラしている映画がダメな人は、辞めて下さいね。私のように、ぼんやり観ながら繋げて行くのが好きな人は、ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




インヒアレント・ヴァイス@ぴあ映画生活



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