「ギリシャに消えた嘘」を観てきました。
ストーリーは、
1962年、ギリシャ。アテネでツアーガイドをして生計を立てている青年ライダル（オスカー・アイザック）は、旅行で来たというチェスター（ヴィゴ・モーテンセン）とコレット（キルステン・ダンスト）の夫婦とパルテノン神殿で出会う。彼らのガイドを申し出たライダルだったが、その夜に宿泊するホテルに現れた探偵をチェスターが殺してしまう。混乱したまま死体の片付けを手伝ったライダルは、チェスターが投資家たちから高額の金をだまし取って逃走中の詐欺師であることを知る。
というお話です。
ギリシャのアテネでツアーガイドをしているライダルは、パルテノン神殿を観光しているチェスターに目を止める。先日亡くなった、自分の父親に似ていたからです。チェスターの妻コレットは、自分の夫を見つめている男を調べる為に、ライダルに近づき、さりげなく話かけると、ガイドをしていると言い、悪い青年では無いと感じ、ライダルにガイドを頼む事を約束します。
ガイドとして２人の案内をするライダルは、最初、彼らをショッピングに案内し、店と共謀してお金を騙し取ったりしていたのですが、チェスターもコレットも、とても人が良さそうなので、ライダルは、２人を信頼するようになり、特に、美しいコレットに好意を持ちます。そして、ホテルに送った後、コレットの忘れ物を拾い、ホテルに届けに行くと、チェスターが人を引きずっている姿を見つけます。
ライダルは、チェスターに急いで近寄ると、助けて欲しいと言われ、人を運ぶのを手伝い、そして、彼らが逃亡するのを手助けする事になってしまいます。実は、チェスターとコレットは、投資家から金を騙し取り、逃亡している詐欺師だったんです。彼らを追ってきた探偵を弾みで殺してしまったチェスターは、ギリシャからクレタ島に逃亡し、偽装パスポートを手に入れる為に、ライダルに協力を頼んだんです。コレットが好きなライダルは、彼らに協力し、一緒にクレタ島に逃げて、パスポートが出来上がるのを待つのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。
うーん、あんまり面白くなかったかなぁ。だって、チェスターという人物は、詐欺師なんですけど、全然、詐欺師らしくないんです。というか、頭が悪そうなのよ。いきなり、自分を探しに来た探偵を、自分から望んで殺すのではなく、つい、弾みで殺してしまうんです。詐欺師なら、もっと上手い回避方法を思いつけただろうに、なんだか、とっても陳腐な詐欺師という感じで、高額な金を詐欺で奪ったとは思えないような感じなんです。もうちょっと、設定的に、なんとかならなかったのかしら。
チェスターの妻のコレットですが、確かに、美しくて若い女性なので、チェスターが彼女の為に、色々な詐欺を働いて、お金を手に入れたというのが、分からないでは無いのですが、イマイチ、コレットは喜んで無さそうなんです。もっと派手で、お金が好きそうな女性なら、彼女の為に詐欺をしているというのが理解出来るんですけど、このコレットは、どちらかと言うと、詐欺なんて辞めて欲しいと言いそうな女性なんです。でも、コレットは、チェスターが詐欺師だって知っているんです。この辺りが、どーも、スッキリしないんですよ。
そして、ライダルですが、父親との確執があって、アメリカからギリシャに来て、ガイドというバイトをしているのですが、これも、父親との関係が、今一つ、曖昧で、きっと、父親を嫌っているように見えて、すごく好きなので、その愛が、チェスターへ協力することになってしまったんだと思うのですが、そこら辺も、今一つ、表情が乏しくて、伝わってこないんです。うーん・・・。
と文句ばかり書いてしまいましたが、雰囲気がレトロ調で、何となく「ナイル殺人事件」とか、エマニュエル・ポワロの映画っぽい感じの映像で、何となくステキなんです。年代が1960年代と言う事なので、そういう雰囲気にしていたのだと思うのですが、私は、この空気感がとても気に入りました。こういう映像だと、ヴィゴ様がステキに見えます。今回は、脱いでくれなかったけど、次回の映画では、こういう雰囲気で脱いで欲しいなぁ。(笑)
私は、あまりお勧めとは言えませんが、ちょっとレトロな雰囲気が好きな方には、お勧めしても良いかも知れません。雰囲気は、とても良いです。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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