【演劇】「禁断の裸体」優柔不断な父親と穢れ無き息子が美しい娼婦に出会った時、世界は変わる。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

舞台「禁断の裸体」を観に行ってきました。


ストーリーは、

帰宅したエルクラーノは、ジェニーが残したカセットテープを聞き始める。
その告白から物語は遡っていく…。


エルクラーノは妻の死後、息子であるセルジーニョと彼を溺愛する3人のおばたちと共に暮らしていた。エルクラーノの弟パトリーシオは、妻の死から立ち直れないエルクラーノを立ち直らせる為、馴染みの娼婦ジェニーのところへ行き、エルクラーノと関係を持つよう持ちかけ、彼女の裸の写真を持って帰る。 弟の言うことに憤怒するエルクラーノだったが、写真を見て心を乱し、泥酔状態でジェニーを訪ね、そこで3日間ともに過ごしてしまうが、自分の日常へと帰ろうとする。その後、エルクラーノはジェニーにだんだんと想いを寄せるが、彼女が売春婦であることや、妻の死後に息子のセルジーニョに「二度と女性と関係を持たない」と約束したことで、もう一歩を踏み出すことができない。母親の死によって歪んだ父子関係、売春婦と結婚するための嘘と計画 、そして家族を襲う悲劇とは―。
というお話です。


裸体

このエルクラーノという人物ですが、最初、妻が亡くなって、ずっと喪に服しているんです。変な男でしょ。その妻って、全然キレイじゃなくて、何が良いのか分からないような女だったらしいんだけど、何故か、エルクラーノも息子も母親にゾッコンなのよ。で、エルクラーノは、悲しみで自殺でもしそうな雰囲気だったので、弟のパトリーシオに、伯母3人組が、元気にする為に、教会に行って、神父さんに元気づけるように頼んできてというんです。神父に話を聞いて貰って、元気になる訳ないじゃんって思ったら、やっぱりパトリーシオもそう思ったらしく、娼婦のところに行き、エルクラーノを誘惑して、元気にしてやって欲しいと頼みます。ま、これは、当たり前の事よね。(笑)

娼婦のジェニーは、エルクラーノに会い、最初はただのお客として考えているんだけど、あまりにも自分は聖人君子だっていう態度でいるから、面白くなっちゃって、かまっている内に、エルクラーノが好きになっちゃうんです。エルクラーノって、俺は娼婦なんかと寝ないって言いながら、すごく淫乱なんだと思うんですね。ジェニーに誘惑されたら、なんと3日間も、ずーっとそこに泊まって、ヤリつづけたっていうんだから、笑っちゃいます。


裸体

そんなにヤッたくせに、俺はスケベじゃないって言うんだから、また面白いでしょ。俺は、そんな男じゃないんだからって、いつまでも言っているから困るのよ。だけど、エルクラーノもジェニーが好きになってしまい、自分の頭の中と行動が伴わなくなってきちゃって、ジェニーに、娼婦を辞めてくれたら結婚が出来るかもって話して、自分の別宅に囲ってしまいます。


エルクラーノは、息子のセルジーニョに、母親以外とは寝ないし結婚はしないって約束していたにも関わらず、ジェニーとそうなってしまい、セルジーニョは、お父さんなんて不潔だっ!て感じで、飛びだしてしまいます。このセルジーニョ、とっても変な子で、伯母3人組にお風呂に入れて貰って、身体を隅々まで洗って貰うんですよ。この伯母3人は、独身です。うーん、問題でしょ。セルジーニョは、SEXなんて不潔だって思っているような雰囲気があり、マザコンで、女の子とも付き合った事が無さそうなんです。


裸体

飛びだしたセルジーニョは、乱闘事件を起こし、留置所に入れられてしまいます。直ぐに釈放されるのですが、留置所の中で、ある事件に合い、身体も心もボロボロになってしまいます。キャー、ありがちな展開ですよぉ。もー、どうしようって思っちゃった。

エルクラーノは、その事件後、息子の為に結婚もジェニーも諦めようと思うのですが、何故か、セルジーニョは、ジェニーと結婚して欲しいと頼みます。そして・・・。後は、舞台を観て下さいね。この舞台、超面白いです。

裸体

エルクラーノっていう男は、事業で成功して、お金持ちだけど、サイテー男なんです。だって、ジェニーが好きで、SEXも大好きなくせに、自分は娼婦は嫌いだと言い、SEXは、夫婦が子供を作るためか、コミュニケーションのためにするものだみたいな考え方なんです。どこででもヤリたいくせに、偽善者なんですよ。だけど、こういう人って多いですよね。男性にも居るけど、女性は特に多いと思います。素直になって、したけりゃすれば良いし、嫌いならやらなければ良いでしょ。相手に気を持たせといて、ハイ、止めますって言うのは失礼です。気をつけましょうね。

それに反して、ジェニーは、自分の欲望に生きるような女性です。美しくて強い女性なの。だから、誰もが惹かれて行くんだろうなって思うんですけど、伯母3人組には、天敵のように扱われていますけどね。でも、この対比が、とても面白いと思いました。同じ女でも、色々な種類があるんだって事が解ります。これは、面白いですよ。そして、ジェニーがエルクラーノ、セルジーニョ、パトリーシオという3人の男性を、どのように見ているかという関係性も面白いです。

裸体

最後に、パトリーシオですが、彼は、事業に失敗し、兄に助けを求めるのですが、エルクラーノは助けようとせず、結局、事業を潰してしまいます。そして毎日、ふらふら、兄のお金で暮らしているのですが、もし、エルクラーノが助けていれば、パトリーシオも、まともな仕事でバリバリ働いていたのだと思うけど、兄の裏切りにより、すべてのやる気を失くし、兄への復讐を心に秘めています。だから、ボンヤリ暮らしているように見えて、頭の回転は良く、目がギラギラしているんです。

セルジーニョは、いつまでもお母さんが好きで、まるで人形のように伯母たちに可愛がられているので、ハッキリ言って、キモい男なんです。まぁ、少女マンガだったら、こんな男の子が喜ばれるのかも知れないけど、これ、ダメでしょ。危ないもん。でもね、ある事件で、世界に目覚めてしまうんです。うーん、素晴らしいっ!私は、この展開、大好きです。(笑)

ああー、あまりにも面白かったので、感想がダラダラ長くなってしまった。もっと書きたいんだけど、ここら辺で止めておきます。後は、舞台を観るか、DVDが出たらそれを観るか、してくださいね。これ、すっごく面白かったから、DVD化されると良いなぁ。私、観たいです。


裸体

私は、この舞台、超・超・超お勧めです。本当に面白いです。このキャストで、この内容、最高です。また再演して欲しい。本当に良く出来ていたと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

P.S : 画像を舞台紹介記事からお借りしてしまいました。問題があるようでしたら、直ぐに消去いたします。申し訳ございません。m(_ _ )m