「忘れないと誓ったぼくがいた」の試写会に行ってきました。この試写会は、主演の村上虹郎くんのバースディお祝い試写会だったんです。村上くん、目が印象的でかわいいです。これから楽しみ~。
ストーリーは、
大学受験が迫る高校3年生の葉山タカシ(村上虹郎)は、織部あずさ(早見あかり)という少女と出会い、たちまち心を奪われてしまう。何度も会ううちに、あずさは自分と出会った者は必ずその記憶を数時間後に失ってしまうという奇妙な告白する。信じようとしないタカシだったが、ふと自分が誰と会って、一緒にどこへ出掛けていたのかを忘れてしまっていることに気付く。彼はあずさと出会った日の出来事、デートの約束などを詳細にメモに書き記し、記憶をとどめておくようにするが……。
というお話です。
高校3年生の夏、タカシは、織部あずさという女の子と出会います。最初出会った時は、自転車に乗っているタカシとあずさがぶつかって、タカシは気になり、名前を聞くのですが、教えてくれません。あっと言う間に消えてしまったあずさが、ずーっと気になっていたのですが、ある日、高校の中であずさを見つけます。同じ高校だったという事を知り、仲良くなって行きます。
あずさが言うには、自分の記憶が誰からも数時間後に消えてしまうから、タカシは忘れないでいて欲しいというのですが、まさか、そんな事がある訳が無いと思い、不思議な子だと思います。でも、あずさに好意を持っていたタカシは、忘れないようにしようと思い、時計のタイマーを合わせたり、色々な場所に付箋を貼って、名前を忘れないような手段を講じます。
2人は付き合い始め、タカシの家族に紹介したり、誕生日の約束をしたりと、楽しい時を過ごしているのですが、タカシの記憶からも、あずさが消えてしまう事も多く、タカシは、必死で名前を忘れないように、約束を忘れないように、努力をします。そんな頑張っているタカシを見て、あずさは・・・。後は、映画を観て下さいね。
とても切ないお話でした。ファンタジーなので、あり得ないような内容なのですが、でも、もしかしてと思ってしまったりして、この辛さは、言葉では表現出来ないなって思います。人の記憶から消えてしまう少女が居たら、周りは忘れちゃうから、何の問題も無いんだけど、忘れられた方は、生きて行けないですよね。だって、誰と会っても初めましてから始まる訳で、身分証があるだろうけど、信用して貰うには時間がかかるでしょ。まして、親からも忘れられちゃったら、帰る家も無くなっちゃうでしょ。
デカルトの提唱している「我思う、ゆえに我あり(コギト・エルゴ・スム)」っていう言葉があるでしょ。あれで言うと、「自分は何故ここにあるのか」と考えることで、そこに存在するのだから、もしかして、あずさは、「自分は存在していないのではないか?」と疑ってしまった為に、世界が、彼女の存在を認めなくなってしまったのかも知れない。だから、みんなの記憶から忘れられてしまうようになってしまったのかも。
こんなあやふやな世界で生きている私たちは、自分で自分がここに存在すると信じて居なければ、あっと言う間に消えてしまうのかも知れない。そんな事を思うと、あずさの世界では、あずさを忘れない為に、賢明に努力していたタカシは、あずさを思うことで彼女の世界に存在し、忘れた時点で消えてしまうのでしょう。
タカシは、とっても素直で真面目な男の子なので、あずさの事を忘れないと努力している姿は、もう、健気でかわいくて、ギューってしてあげたくなるほどでした。どんなに努力しても、いつかは忘れてしまうだろうと予想が出来るんだけど、それでも頑張る姿は、切なかったなぁ。そしてその姿を見ているあずさも、辛かっただろうと思いました。
彼らの未来がどうなるかは、映画を観て欲しいのですが、主演の2人の表情が、とても良いですよ。まだ、若いから、演技が素晴らしいとか、そういう感じでは無いけど、でも、好きな人を忘れたくないのに忘れちゃうっていう、どうしようもない葛藤が、2人の表情から読み取れました。
私は、この映画、お勧めしたいと思います。初々しい二人の姿は、印象に残って、忘れられないと思います。村上くん、これから注目のイケメンですよねぇ。ステキです。早見さんは、もう、既に、いくつも映画が決まっているし、これからも楽しみですね。そんな2人の映画、面白いですよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・忘れないと誓ったぼくがいた@ぴあ映画生活
というお話です。