「滝を見にいく」おばちゃんになったけど、娘も女も経験しておばちゃんが出来上がるんです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「滝を見にいく」を観てきました。


ストーリーは、

7人の中年女性たちは温泉付き紅葉ツアーと銘打った旅行に参加し、それぞれが思い思いに山道の散策を楽しんでいた。だが、彼女たちの先に立って案内していたツアーガイドの姿がこつぜんと消え、7人は山中に置き去りにされてしまう。携帯もつながらず、食べる物も宿泊できる施設もない中、彼女たちはサバイバル生活を余儀なくされ……。

というお話です。


滝を見に

良くある日帰りバスツアーで、紅葉と温泉と幻の滝を楽しむことを楽しみに参加した7人のおばちゃん達。バスの中では、それぞれ、好き勝手に、ぺちゃくちゃ話をしたり、おやつを食べたり、もー、おばちゃん全開で騒いでいます。そして、お目当ての滝を見るために、バスを降りて、山道を歩き出します。ガイドの男性が、地図を見ながら、案内をしているのですが、しばらくすると、ガイドが行ったり来たり。おかしいなと思ったら、どうも道に迷った様子です。

ガイドは、おばちゃん7人に、その場で待つように言い、地図を持ちながら、森の中へ消えて行きます。それからどれくらい経ったでしょうか。ガイドは、全く帰ってきません。いくらなんでも遅すぎると思い、オバちゃん達は、ガイドを探す事にするのですが、どこまで行ってもガイドは見つからず、挙句の果てに、自分たちも、迷子になってしまいます。

滝を見に

既に、日は暮れかけ、道は解らない。遭難してしまった7人のおばちゃん達は、食べ物も無く、携帯も繋がらない山の中で、なんとか助けがくるまで生き延びねばと思ったおばちゃん達は、その年齢に見合った知識を駆使し、野草を食べたり、ヘビを捕まえてみたりと、ちゃんと食糧も確保し、寝る場所も、枯葉を集めて作ってみたりと、それはもう、素晴らしい生存能力で、窮地を切り抜けて行きます。おばちゃんの生存能力高しと思いました。

そんな一夜に、それぞれのおばちゃん達にも人生があり、喜びも悲しみも、十分に味わってきた人々だからこその人生哲学があるのだということが描かれています。夫に先立たれた奥さんや、若い恋人に捨てられて落ち込んでいるおばちゃんや、本当に色々あるんです。彼女たちの人生を見ていると、今はおばちゃんと言われているけど、昔は、若くて美しい女性であり、青春を謳歌し、恋愛をしてきたのだという事が解ります。

滝を見に

おばちゃん達は、山から救出して貰う事が出来るのか。ガイドは見つかるのか。滝を見る事が出来るのか。それは、映画を観て下さいね。とっても楽しいですよ。

この映画、去年の東京国際映画祭で観たいと思っていたのですが、映画祭でのスケジュール調整は、超大変で、この映画を組み込む事が出来ませんでした。邦画なので、公開してくれる事は解っていたので、公開まで待とうと思っていたら、半年も待たされてしまいました。辛かったよぉ。でも、上映館が少なかったので、観る事が出来ないかと、心配しました。やっぱり、横浜の「ジャック&ベティ」(映画館)は、素晴らしいなぁ。ちゃんと、良い映画はやってくれる。嬉しいです。

滝を見に

沖田監督作品では、珍しく、男性の映画では無く、おばちゃんの映画で、ビックリしました。まぁ、他の監督でも、おばちゃんの映画は少ないか。(笑)でもね、この映画を観て、おばちゃんって、今は、”オバチャン”って呼ばれて、図々しくて周りを気にしないって感じの悪いイメージになっているけど、昔は、女子高生だったし、女子大生だったし、モテキがあっただろうし、ブイブイ言わせていた時代もあっただろうし、女として、ちゃんと楽しんで生きてきた人達なんですよ。


滝を見に

もちろん、私もおばさんだから言わせて貰うけど、それなりに、今の若い子に負けないくらい、楽しんできたし、恋愛もしてきたし、勉強もして、努力もしてきました。だからこその、今のおばちゃんなんです。酸いも甘いも解って、今のおばちゃんは出来上がったんです。だからね、あー、だからおばちゃんはって言われる場面も多いけど、少し、大目に見てあげて欲しい。あ、でも、トンデモナイ常識外れなことに関しては、十分に叱ってあげてくださいね。

滝を見に

この映画、本当に笑ったなぁ。沖田監督の作品、すごく好きなんですよ。でも、今回は、銭湯での入浴シーンが無くて残念だったなぁ。いつも監督の作品には、お風呂のシーンがあって、なんか、温まるんですけど、今回、温泉に入るというキーワードがあったので、おばちゃんの入浴シーンかと思ったのですが、無かったですね。(笑)

滝を見に

私は、この映画、お勧めしたいです。出来れば、女性に観て欲しい。女性は、誰でもおばちゃんになり、おばあちゃんになります。年を取ると出世魚のように、呼び名が変わるんですよね。でも、どんな名前になっても、女性なんです。気持ちは変わらないのよ。だから、温かい目で見てねって感じに思えて、年を取る自分も愛おしくなる映画でした。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ





滝を見にいく@ぴあ映画生活


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