「リトル・フォレスト 冬・春」を観てきました。
ストーリーは、
都会から東北の小さな山村・小森に帰郷したいち子(橋本愛)は、自ら農作業に励み収穫した作物や、山菜、木の実など四季折々の恵みを使って日々の食事を作る生活を送っていた。冬は雪に覆われるなど自然の厳しさに改めて直面するも、生きるために食べ、食べるために自分で作るシンプルな暮らしを通じ、自分の生き方を見つめ直していく。
というお話です。
いち子は、自分が育った山村の小森に帰って来て、一人で暮らしています。母親は失踪してしまい、一人で、自給自足のような生活を送っているんです。自然が与えてくれる恵みを、有難く受取り、美味しい料理に仕立てていきます。
村は冬になり、雪に埋まり、春を待つ時間となる。大根の保存食を作ったり、干し柿を作ったり、収穫が出来なくても、やる事は沢山あるんです。そして、年末年始には、お餅を搗いて、納豆もちや大根おろしもちなどを楽しみます。春には、山菜を森に取りに行き、山菜三昧の天ぷらを楽しみ、ふきのとうの佃煮のようなものを作ったり、季節を楽しむ毎日を過ごします。

淡々と毎日を過ごしているいち子ですが、実は、都会から逃げて帰ってきたという事が、ずーっと心に残っていて、小森で暮らしていても、足が地に付かないというか、根を生やせないというか、中途半端なままなのでした。いち子が最後に選んだ場所は、どこだったのか、それは映画を観て下さいね。
いやぁ、この映画、すっごく良いんですけど、感想の書きようが無いんですよ。観て貰うのが一番だと思います。何故なら、自然の中で、自然に寄り添って生きている女性が、自分を見つめ直し、生きる道を見つけて行くという映画なので、何が起きるとか、何か事件があるとか、そう言う事は無いんです。全く、淡々と進んでいき、おいしそうな料理を何品も作っていくんです。
その料理が、素晴らしいんですよ。グミのジャムとか、手作りの甘酒とか、ふきのとう味噌とか、沁み大根、干し柿、山菜の天ぷら、納豆もち、二色クリスマスケーキ、クルミごはん、など、もっと色々あるんだけど、在り過ぎて思い出せません。(笑) でも、どれも美味しそうで、やってみたいと思うような料理ばかりでした。
ちなみに、納豆もちは、直ぐに出来るので、やってみました。納豆に砂糖醤油を入れてかき混ぜ、そこにお餅を落としていくんです。で、絡めて食べると、お餅との相性が抜群です。ふき味噌(ふきのとう味噌)は、母が作ってくれたので食べてみたら、春の香りがして、ご飯のお供にとても合いました。美味しいですよ。こごみの天ぷらも美味しかったな。最近は、山菜も、スーパーやデパートに置いているようになったので、取立てに比べたら美味しく無いとは思うけど、でも、雰囲気は味わえます。取って直ぐだったら、本当に美味しいんだろうなぁ。
クルミは、昔、実家の庭に大きな”かし胡桃”の木があって、毎年、胡桃を取って、ケーキにしたり、ご飯に入れたり、蕎麦の薬味にしたりして、美味しく食べていたのですが、木が大きくなり過ぎて、住宅街では危険だという事で、切ってしまいました。あまりに大きな木だったので、神主さんに来てもらって、御霊を鎮めて貰ってから切ったんです。残念でした。胡桃ご飯、美味しいよなぁ。また、食べたいなぁ。
この映画、超お勧めしたい映画ですが、あまり上映しているところが無いのかな。女性には、ぜひ、観て欲しいと思います。自分を見失ったり、迷った時は、いち子みたいに、自然と共存する事で、人間としての基本を思い出すかも知れません。静かで、淡々とした映画ですが、何か得るものがあると思いますよ。ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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