「ラブストーリーズ エリナーの愛情」を観てきました。
ストーリーは、
ニューヨーク、マンハッタン橋から飛び降りたエリナー(ジェシカ・チャステイン)は、右腕の骨が折れてしまい入院する。彼女は病院に来てくれたシングルマザーの妹ケイティ(ジェス・ワイクスラー)の車で実家のあるウエストポートへ戻る。家では精神科医でもある教師の父(ウィリアム・ハート)と音楽家の母(イザベル・ユペール)、8歳のおいのフィリップがエリナーを待っていた。
というお話です。
ある女性が、マンハッタン橋から飛び降りた。通行人は驚いて、直ぐに通報し、彼女は助け出され、腕の怪我だけですみ、実家へ帰る事に。彼女はエリナー。実家には、両親とシングルマザーの妹が住んでいます。腕の怪我も治り、自殺のショックを和らげるため、父親が通っている大学に、聴講生として入り、勉強しながら、先の事を考えようと、穏やかな生活を送るように努めます。
エリナーは、結婚していて、夫のコナーとの関係に悩み、他にも色々な事で悩んで、自殺にたどり着いてしまったのでした。コナーは、エリナーの事を思っていて、元に戻りたいと思っているのですが、エリナーは、どうしても彼を受け入れる事が出来ないんです。彼といると、辛い事を思い出してしまうからです。
新しい自分に産まれ変わるべく、今までとは全く違う生活をして、前に進む事だけ考え、過去は振り払って、捨ててしまおうと思っていたのですが、そんなに簡単に忘れられるものでは無いし、過去の清算が終わっている訳では無いので、夫のコナーが、エリナーを追ってきます。そして・・・後は、映画を観て下さいね。
エリナーは、コナーの事を思っているのですが、ある事件がきっかけで、コナーといると、事件を忘れる事が出来ないので、一緒に居れなくなってしまったんです。しかし、無理やり過去を捨てようとしても、忘れられる訳では無いので、一度、事件と向き合い、理解する事が、事件を忘れて、新しく前に進む道も見えてくるのではないかと思いました。
辛い事に向き合うのは、本当に辛いし、苦しいと思います。だから、全てから逃げてしまおうとする気持ちも解らないではありません。でも、いつまで逃げていても、何も解決はしないし、結局、心の中から消し去る事は出来ないから、何をやっていても、気になってしまうでしょ。逃げ切る事は出来ないんです。エリナーも、逃げる事は出来ずに、最初は、自分を消し去ろうとして失敗し、その後、過去を忘れて、新しい自分になろうとしても、過去はいつまでも付きまとい、結局は、自分を変える事は出来ないんです。
でもね、苦しみに向き合うって、簡単に出来る事では無いから、少し時間をかけて、心が緩んでくるのを待つしかないんですよね。ゆっくり傷を癒していくしかないのよね。傷の癒える時間って、人それぞれ違うから、コナーは、もう大丈夫だろうと思っていても、妻のエリナーは、まだまだ苦しんでいたんだろうと思います。だから、コナーの姿が、エリナーにはガマンが出来ないものに写ったんじゃないかな。
夫婦って、解り合えていると思っていても、その距離が開いてしまっている場合も多いのかなと思います。だから、突然に、何か事件が起こったりすると、その距離が、近づいたり、もっと遠のいたりするんじゃないかしら。出来たら、お互いに顔を突き合わせて、話し合って解り合う時間を持つことが大切なんじゃないかな。そのまま、何となく時間が過ぎてしまうと、もう取り返しの付かないところまで行ってしまいます。気を付けないとね。
私は、この映画、まぁ、お勧めして良いかなと思います。私は、”エリナーの愛情”を先に観て、後から、”コナーの涙”を観たのですが、どちらが先でも、問題無く楽しめると思います。コナーの方がネタバレが多いので、事件や時系列を知ってから、安心して観たい方には、コナーを先に観る事をお勧めします。エリナーが先だと、先に現在の時間に何が起こっているのかを観て、パズルの開いた穴に、コナーの映画を観て答えを埋め込んでいくという感じなので、サスペンスっぽい雰囲気を楽しめるかな。一応、2作品を観ないと、スッキリ解決がしないので、両方観る気持ちを持って観る計画を立てて下さい。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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