「娚の一生」の先行上映に行ってきました。
ストーリーは、
IT企業のキャリアウーマンとして仕事に忙殺されながら、心が締め付けられるような恋愛をしていた堂薗つぐみ(榮倉奈々)は、祖母の家に息を付く為に逃げてきて、入院した祖母を看ながらその家に住み始める。祖母が亡くなり、葬式を済まし、次の日に目覚めると、敷地内の離れの家に人影が。彼女の祖母を慕っていたという大学教授・海江田醇(豊川悦司)が現れ、強引につぐみの家に住み込むようになる。当初は親子ほども年の離れた海江田のアプローチに困惑するつぐみだったが、少しずつ距離が近くなっていく。しかし、辛い恋を経験してきた彼女は、素直に彼の事を受け入れられず・・・。
というお話です。
祖母の葬式を済まし、親族が帰ってしまい、一人寂しく朝を迎え、新聞を取りに行くと、見知らぬ男が居る事に気が付きます。近所の人かと思い、その時は、そのまま分かれてしまうのですが、初老の男性は、祖母の家の離れに住んでいるようで、祖母から鍵も受け取っていたことを知ります。出て行って貰おうとするのですが、鍵を預かっていたという事で、立場は一緒だと言われ、追い出す事も出来ず、そのまま、何となく、一緒に暮らす事になってしまいます。
最初は、全く別々に暮らすハズでしたが、離れのキッチンは壊れているし、洗濯機も壊れ、お風呂は薪で炊くものしか無く、必然的に2人が協力して暮らしていくしかなくなります。初老の男性は、海江田と言い、大学教授をしていると言います。そして、祖母に恋をしていたらしく、鍵まで受け取っているとなると、それなりの関係だったのかと思われ、つぐみは、祖母の愛人と一緒に住むなんてと、違和感を覚えます。
そんなつぐみを尻目に、海江田はつぐみに一目惚れし、東京での暮らしに疲れて、美しいのに全く飾り気がないつぐみに、自分と恋をしてみなさいと言います。変なオッサンと思いながらも、惹かれて行く自分を感じて行くつぐみですが、やはり年齢差があるし、祖母の愛人ということで、ストップをかけてしまうのでした。
海江田は、女性が一人で住んでいるより、男と住んでいる方が安心だろうと、近所の人にも婚約者だと話し、祖母の四十九日の法要では親族に結婚するつもりだと宣言してしまいます。あまりにも強引な海江田に腹を立てつつも、どんどん巻き込まれて、彼を好きになって行くのですが、ある日、つぐみが過去に付き合った男性が訪ねて来て・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、良かったよぉ~。もちろん、原作も、とっても良いのだけど、これは、原作とは違うものと思って観た方が良いかも知れません。この映画は、この映画で、キチンと世界が出来上がっているからです。原作よりも、より現実的な人物の描き方がしてあって、観る人が同化して観れるようにしてあるんです。
たとえば、つぐみのキャラクターなのですが、原作では、発電関係のスーパーキャリアなので、在宅勤務なんて仕事の仕方も出来るし、田舎でもバリバリに仕事をしているのですが、映画では、IT企業に勤めていたけど、疲れて退職し、田舎に戻って来ているんです。現実的でしょ。これなら、結構、現実にもあり得るシチュエーションですよね。年齢も、原作は37歳くらいかな。映画では、20代中盤から後半かなと思えました。だから、年齢差が原作よりもあるんですけど、でも、榮倉さんと豊川さんなら、美しいので、全く問題はありませんでした。良かったよぉ。
海江田さんは、原作、そのままと言って良いかな。原作のイメージを大切にしてくださっていて、豊川さんは、原作から抜け出てきたようでした。いや、それ以上に、カッコ良かった。うーん、惚れ直しました。この映画によって、またもオジサマブームが盛り上がるのではないかと思います。今、ステキなオジサマ、多いですよねぇ。枯れ専ブームとか言われているけど、枯れて無いっす。ガッツリ、潤ってますって。(笑)
他のキャラですが、つぐみの会社の同期である秋本が出てきます。安藤サクラさんがやられているのですが、原作とはイメージが違うけど、とっても良い変わり方で、この映画には合っています。西園寺さんがほとんど絡んでこないので、その分も、この秋本が許容してくれていて、上手いなぁと思いました。この原作通りだと、2時間なんかでは全く終わらないので、上手くまとめあげたなと思う感じでした。議員の二世と郵便局員は出てくるけど、こちらも無駄な露出は無く、海江田とつぐみの関係をより重視してまとめてあります。
そうそう、まことくんの話は、入れてありました。確かに、このまことくんの出現で、2人の気持ちが近づくところもあるから、必要ですよね。まことくんのシチュエーションにより、海江田の過去も解って来る訳ですから、大切ですもん。ここも良かったなぁ。
皆さんがCMでときめいている、”足舐め”の部分も、ドキドキして良いんですけど、一つだけ、文句を言わせて頂いても良いですか?あのね、足を舐めたら、そこから足の甲に行って、ふくらはぎの筋肉部分までは舐めて欲しかった。でないと、あまりエロくないんだよぉ~!そこまで行けば、映像を切っても、先まで想像させて、大人の恋に続くんだけど、どーも、サッパリし過ぎで寂しかったです。あともう少し上までで良かったのに~!まぁ、豊川さんがやると、「愛の流刑地」が思い出されて、エロ過ぎてしまうのかしら。でも、相手が榮倉さんだから、美しかったと思うんですけどねぇ。ちょっと、その部分だけは残念でした。

映画が良かったから、長くなっちゃうけど、もう少し書かせてね。映画を観たら、ユーミンの「5cmの向こう岸」という歌を思い出しました。つぐみと海江田は、年齢差が15歳以上あるんですよね。私も夫と14歳離れているのでそうだったんだけど、最初、やっぱり年齢差って、すごく気になって、付き合うのは無理だよなぁって思うんです。人目も気になるしね。この歌の「若い頃には人目が大事よ もっと大事なやさしさを失くしても 気づかないこともある」ってところが、そのままグサッと来るんです。つぐみは、ちゃんと、映画の中で、大切な事に気が付きますから、大丈夫ですよ。
私は、この映画、超、超、お勧めしたいです。原作もお勧めだけど、映画も、独自の世界が出来ていて、素晴らしいと思いました。私は、好きだな。豊川さんが好きだし、榮倉さんもステキだったし、映画が、とっても気持ち良く作られていて、潤いを与えてくれるような映画でした。女性は必見だと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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