演劇「皆既食」を観てきました。ランボーとヴェルレーヌの愛のお話で、昔、レオナルド・ディカプリオ主演で「太陽と月に背いて」という題名で映画化されたものの舞台化です。
ストーリーは、
パリ・コミューン崩壊後の1870年代フランス、パリ。新進気鋭の詩人として注目を集めていたヴェルレーヌの元に、一通の手紙が届く。そこには、無名の田舎青年の、衝撃的な詩が書かれていた。そして彼らはパリで出会うことを約束する。列車で上京してきたのは、まだ20歳にも満たないアルチュール・ランボーだった。この美青年は、妻子持ちのヴェルレーヌを惑わし、そして禁じられた愛欲の世界へと導いていった。
というお話です。
うーん、腐女子にはたまらん題材なんだろうけど、私、それほど腐女子では無いので、そんなに感動は無かったのよねぇ。ランボー役の岡田さんは、とっても美しいし、お肌もツルツルなので、ランボーにピッタリなんだけど、ヴェルレーヌ役が生瀬さんで、どーも、笑ってしまうというか、ギャグなんじゃないのって思ってしまうところが困ってしまうのよ。ヴェルレーヌって、ランボーと付き合っていた頃は若いから、もう少し、若手の美し目の人でも良かったのではないかと。でも、まぁ、あまりに本当っぽいと、生々しくて良く無いのかも知れませんけどね。(笑)
16歳のランボーに出会ったヴェルレーヌは、一目惚れなんだろうけど。会ったその時からお気に入りになり、もう、家族なんてどーでも良くなってしまうんです。女の立場から言わせてもらえれば、このオヤジ、何言ってんじゃい!って思うよね。だって、奥さんは妊娠中だし、ヴェルレーヌは仕事もしてなくて、妻の親からのお金で暮らしているんです。そんなダメ男のくせに、今度は、男が好きになっただってぇ~!!マジでいい加減にしろよって感じですよね。
妻や子供を捨てて、ランボーと一緒に、色々な場所に移り、愛してるとか愛してないとか、オイオイ、オマエラって感じなんですが、まぁ、それも、好きになっちゃったんだから仕方ないと言われればそうなんだけど、でもねぇ。私は、やっぱり、男と女の関係が、一番、シックリくるんだけどな。別に、同性愛は良いと思いますよ。でもね、自分の好きな人が、男に取られたと思うと、その敗北感たるや、女に取られるより増大するんです。辛いわよね。
2人は、くっついたり別れたり、それはそれは、喧嘩したり、仲良くなったり、腹が立つほど色々な展開があります。最後には、ヴェルレーヌがランボーに銃を向けた事で、終わる事になります。愛しているけど、一緒に居られないというのは、経済的な事もあるし、お互いに自分の思い通りにならないジレンマもあるのでしょう。2人の葛藤が見て取れました。
二人の愛の物語なのですが、私は、イマイチ、だったかな。岡田くんは、ランボーにピッタリだったんだけど、ゴメンナサイ、生瀬さんのヴェルレーヌが、ちょっと生々しくて、私はダメでした。上半身裸の場面があったりするんですけど、なんかなぁ・・・。あの身体にランボーが抱かれるのかと思うと、どーも・・・。うーん・・・。
内容は、面白いし、こんな歴史があったんだと思ったり、こんな愛の中で、あのランボーのエロい詩が生まれたのかというのが解って、とっても勉強になったし、楽しめたんですけどね。
私は、お勧めしたい演劇だと思います。とっても深くて、同性の愛の形が見えて、面白いと思いました。ただ一つ、私は、ダメな部分があったという事で、そこは、気にしないでくださいね。岡田さんのランボーは、素晴らしく美しいです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
皆既食 Bunkamura http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/14_kaiki.html
P.S : 写真を新聞サイトなどからお借りしてしまいました。問題があるようでしたら、直ぐに削除いたします。申し訳ございません。