東京国際映画祭にて、「寄生獣」特別招待作品・クロージング作品を観てきました。7日目の4本目です。今年の映画祭、最後の作品が「寄生獣」(前編)なんて、こんな嬉しい事ないっす。
ストーリーは、
海辺に漂着した小さな寄生生物、パラサイト。彼らは人間に寄生しては宿主に擬態し、ほかの人間を食料としてむさぼっていく。そのうちの1匹が至って普通の高校生・泉新一(染谷将太)に寄生するが、脳を乗っ取ることができずに右手に宿る。自身の肉体にパラサイトが寄生して驚がくする新一だったが、彼をミギーと呼んで共生するうちに奇妙な絆を育むように。やがて、彼の通う高校に教師・田宮良子(深津絵里)に寄生したパラサイトやって来る。それを発端にほかのパラサイトが次々と出現し、新一とミギーに襲い掛かる。
というお話です。
私は、気に入りました。ちょっと原作とは話を変えてありますが、基本は同じであり、原作ファンでも、それ程、違和感が無いのではと思いました。特に、気に行ったのが、新一役の染谷くん。これまでも、色々な役をこなしてきた、素晴らしい役者さんですが、今回も、シンイチにハマっていましたよ。情けない普通の男子高校生が、戦いを経験するにつれ、成長していく姿は、面白いなぁと思いました。そして、やっぱり、ミギーがカワイイ!なんなのっ!キモいのに、かわいく思えるって、キモカワってやつですね。それに、阿部さんの声が、軽くて良いのよ。宇宙生物の意識っぽくて、楽しいんです。
田宮役の深津さんは、マジで表情が無く、冷たい生物のようです。いきなり「AさんとSEXしてみたの。」っていう場面は、大笑いだったなぁ。あの顔で、無表情で、このセリフを言われると、やっぱり、可笑しいです。顔の割れも、結構、キレイに映像化されていて、お気に入りです。
話については、まぁ、原作もある事だし、それほど書きません。とりあえず、今回の前編では、島田くんの学校での虐殺場面までが描かれています。前編では、主に、新一が変化していく部分を描いてあるので、登場人物は少ないかな。完結編で、一気に、出てくると思いますよ。
後藤も、浦上も、倉森も、完結編のみですね。そうそう、宇田さんが出てきてないですね。新一のお父さんも死んだことになっていたし、やはり、時間が限られているから、全てを同じようにするのは無理だったんでしょうね。仕方ないです。でも、居なくても、違和感無かったです。上手く、話が出来ていました。
まだ、前編なので、書くことがそれほどないんです。だって、話はこれからでしょ。原作は、既に完結しているので、感想はいくらでも書けるけど、まだ、終わりにたどり着いていないものに関しては、どうなって行くかの予想と期待しかないから、難しいですよね。
そうそう、原作は面白いです。この寄生生物なんですが、何度読んでも、「ミトコンドリア」とダブるんですよね。だって、人間の核に入っているミトコンドリアも、自分のDNAを持っていて、独立しているにも関わらず、人間の中に居る訳でしょ。「パラサイト・イブ」という小説も、ミトコンドリア・イブの話から来ているんですもん。

ミギーも、人間を乗っ取ってからの記憶しかないって言っているという事は、ミトコンドリアも、もしかして、前世期に、寄生獣と同じように、地球自体が人間という生物を抑制する為に発生させた生物かも知れなくて、それが、全人類の細胞に定着して、ミトコンドリアとして、核の中に存在するのかも知れない。人間が、何か、最悪の事態を引き起こす前に、ミトコンドリアが再度目覚め、人間を滅ぼして、地球を守る手段を取るように計画されているのかもね。私は、この「寄生獣」を読んだ時、まるっきりあり得ないマンガと思う事は出来ませんでした。恐ろしいです。
原作が面白いのだから、映画だって、面白くなるハズなので、完結編を楽しみに待ちたいと思います。この前編、後編を待たされるのって、辛いわ。せめて、「るろ剣」のように、1か月くらいで公開して欲しいな。なんとか、お願いしますよ。(笑)
私は、この映画、超お勧めと言って良いでしょう。私は、本当に気に入りました。ミギーが欲しいっ!私の右手に欲しいっ!というか、脳を乗っ取って貰っちゃっても問題無いので、やっちゃってもらっても良いんだけどね。(笑)あなたに捧げます。とっても面白いので、ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
東京国際映画祭「寄生獣」 http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=33
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