東京国際映画祭にて、「1001グラム」コンペティション部門を観ました。5日目の3作目です。
ストーリーは、
マリエは、測量研究所に勤める女性研究員である。毎日、愛車で研究所に通い、計測や測量を行う。規則正しい毎日が続く中、愛する父親が倒れてしまう。父親は、同じ研究者として偉大な先輩である。そんな状況の中で、パリで行われる「1キロ」の重量に関する学会が迫ってくる。研究所が保管している国の基準となる大切な1キロの重りを、パリに運ばなければならない。従来は父親の役割であったが、代理でマリエが行く事になる。特別な容器に厳重に保管された重りを持って、マリエはパリに向かう。各国から同業者が集まる学会の場で、マリエに新たな出会いが待ち構えていた。
というお話です。
うーん、期待していた作品なんですが、私は、それほど感動はありませんでした。思ったより、大きな事は何も起こらず、測量研究所というのが目新しいのですが、それ以外は、結構、ありがちなラブストーリーと、ヒューマンドラマなのかなと思いました。
マリエは、測量研究所に勤めています。あまり笑わず、生真面目なカタい女性というように見えました。彼女は、最近、男と別れたようで、家に男が荷物を取りにきたりしていて、部屋はガランとしています。一人、寂しい家に居る事に嫌気が指したのか、実家の父親のところに、何度か通っているのですが、ある日、父親が倒れてしまいます。
父親を心配しながらも、1キロの重りをパリに運ぶ仕事をこなすマリエ。パリでは、その1キロの重量に関する学会が開かれ、各国から研究者が集まっています。誰もが真面目な感じで、ちょっと、マニアっぽい感があるんです。だって、基準1キロの重りを見て、関心している場面があるのですが、普通の人には、1キロの重りなんて興味無いでしょ。(笑)
そんなパリで、道路に停まっていた電気自動車に興味を持ったマリエは、その持ち主と出会い、ちょっとイイ感じ。でも、パリに居るのは学会の機関だけなので、それきりになってしまうのかな~と思うのですが、先は、映画を観て下さいね。
男性との関係は置いておいて、マリエの父親の容態が悪くなり、父親はマリエに、自分の気持ちを伝えます。父親は、自分の父親(マリエの祖父)が亡くなった時、農場を継いだのですが、農業は、自分より弟の方が向いていたし、弟はやりたかったんだろうと思います。でも、マリエの父親が継いでしまった為、弟は家を出てフランスに行ってしまいました。結局、兄弟の溝は埋まらずに年を取ってしまったんです。それが心残りだとマリエに告白し、亡くなってしまいます。ノルウェーでは、土地などの相続は、ほとんどを長男が引き継ぐと決まっているそうなんです。この父親の兄弟の問題も、どうなるのか、映画を観て下さいね。
淡々と話が進んでいき、静かに、マリエの周りが変わり、マリエ自体も、じんわり変わって行くということが描かれています。本当に、単館系の映画内容だと思いました。ちょっと変わっていて、面白いけど、それほどの展開が無いので、超楽しめるかというと、ちょっと怪しいですが、まぁ、良い映画だったとは思います。

そんな訳で、私は、まぁまぁ、お勧めしても良いかなと思います。そんなに面白いっていう映画では無く、じんわり、気持ちが伝わってくるような映画です。もし、気になったら、観てみて下さい。これは、きっと、日本上映あるんじゃないかな。予想ですがね。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
東京国際映画祭「1001グラム」 http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=1
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