東京国際映画祭2014にて、「フリー・フォール」ワールド・フォーカス部門を観ました。4日目の1作目です。
ストーリーは、
ストーリー、無いんですよ。オムニバス的な感じで、ショートフィルムっぽいのが続いていて、それが、叔母さんで繋がっているという感じなんです。
置いた夫にお茶を進め、自分はアパートの屋上に上がってブダペストの夜景を見下ろす老女。突然飛び降りると、彼女の落下に沿って、各階の様子が一瞬移されます。アパートの各階の部屋で、それぞれ行われている出来事を描いていくのですが、変な宗教的な集団の修行風景、潔癖症のカップルの話、妻がいきなり彼氏を連れてきて夫婦と彼氏の3人暮らしの話、等々、他にもいくつかあります。
という内容です。

念じれば何でも出来るって感じで、壁に入り込んでいったりする話とか、夫が居るのに彼氏を連れてきて、3人一緒に住むという話とか、家に牛が居るのに父も母も気がつかなくて、子供だけが見える話とか、何本かの話がオムニバス形式で連なっていて、それをまとめているのが、肥ったおばあさんで、この人、何度も落ちるんです。意味が分からないと思いますが、そうなんです。観ていただけると分かるんだけどな。

あるアパートの1室で、叔父さんと叔母さんが生活しています。叔父さんは、ケチそうで、自分のお酒を叔母さんが盗み呑みしていると疑っていて、ビンの側面にコッソリ印をつけて、酒瓶をしまっているキャビネットの扉にも、開けたかどうかの印をコッソリしています。そんな夫の意地悪を知ってか知らずか、全く気にせず、叔母さんは、家事をこなし、ある時間になると、屋上に上がって行きます。屋上のヘリに立ち、街を見下ろし、そして、一歩踏み出します。11階建てくらいのアパートの屋上から飛び降りて、地上に叩きつけられる叔母さん。ゲゲッと思うのですが、何故か、手が動き、ムクッと起き上ります。何故か、叔母さんは、死にません。

叔母さんが落ちて行くマンションの各階の部屋に住む人々の話が続きます。少しだけ紹介しましょう。
潔癖症のカップルが住む部屋があります。彼らは、完璧に除菌した世界で生きたいと思っていて、まるで、宇宙人のように、上から下まで、真っ白な全身タイツを着ています。そして、キスをする時もビニール越し、触り合う時もビニール越し、SEXもビニール越しって事で、そんなんで気持ちいいんかいっ?!って感じなんですが、2人は潔癖症なので、それで安心なんです。ある時、男が、部屋でゴッキーを見つけます。ええ~!と思って、ショットガンをぶっ放して殺すのですが、何匹殺しても、また居るんです。どこから来るんだって思って探ったら、ある場所から湧いている事がわかり・・・。後は、映画を観て下さいね。

ある女性が、彼氏を家に連れてきます。家族は喜んで彼を向かえ、好き嫌いを聞いたり、会話を楽しんだりしているのですが、その和の中に、一人、引き吊った顔をしている男性が。彼は、彼女の夫で、何故か、彼女と、彼女の夫と、彼女の彼氏の3人で暮らす生活が始まります。なんか、どーも、夫が、彼氏でも作れば的な発言をしてしまったらしく、こんな事になっちゃったんです。で、色々な事が起こるのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。

他にも、変な宗教団体らしきとこで、修行をしていると、不思議な事が起こっちゃうとかがあったり、牛を家で飼っていたり、とにかく、世にも奇妙な物語なのよ。こういうの、面白いよね。こういう映画って、最近、あんまり無いんじゃないかな?一時、日本でも流行っていたように思うけど、最近、オムニバス的な映画は無いよね。残念です。

この映画、面白いです。私は、お勧めしたい映画です。でも、日本公開してくれるかなぁ。こういう映画って、何故か、B級として扱われちゃうことが多いのよね。SFとかファンタジー系なのになぁ。私は、大好きな部類なんですけどね。公開されたら、ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
東京国際映画祭「フリー・フォール」ワールド・フォーカス部門 http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=139