東京国際映画祭2014にて、「ハングリー・ハーツ」ワールド・フォーカス部門を観てきました。2日目の4作目です。
ストーリーは、
ニューヨークの中華料理店のトイレで出会ったふたりが意気投合し、結婚。何処にでもいるカップルです。子供も産まれ、幸せな日々が待っているハズだったのですが、妻のミナは、妊娠中、ちょっと不安定になり、占いをして貰ったら、産まれてくる子供は”インディゴの子だ。”と言われ、特別な子供を身ごもったと思ってしまいます。特別な子供なのだから、独自の育て方をする事が正しいと思い込み、行動がどんどんエスカレートしていきます。そして・・・。
というお話です。
これ、超面白かったです。是非是非、日本公開して欲しい。そして、女性に、ぜひ観て欲しいです。もちろん、男性にも観て欲しいけど。まるで、最初は、「奥様は魔女」のように、ごく普通の2人は、ごく普通の恋をし、ごく普通の結婚をしました。でも、ただ一つ違っていたのは・・・奥様は・・・。というように、凄い事が起きるんですよ。最初は、ラブコメディかと思うのですが、全く違う様相を見せて行くんです。その変化が、素晴らしいんですよ。本当に面白い。ラブコメディ、ミステリー、ホラー、サスペンス、が全て盛り込まれているような、そんな映画でした。
ある日、中華料理店のトイレに閉じ込められてしまったジュードとミナ。助けを求めるけど、スマホの電波は悪いし、どうなっちゃうんだろうと思っていたら、なんとか助けられ、そんな衝撃的な出会いで近づいた2人は、付き合うようになります。ここ辺りは、軽いラブコメディーでしょ。とっても粋な感じで、ステキなんですけどね、どんどん色が変わって行くんですよぉ~!
ミナは、大使館に勤めていて、ある時、転勤の話が出てしまうんです。ミナを手放したくないジュードは、強硬手段に打って出ます。どうにかして、彼女を仕事から引き離す為に、コンドームをしないでSEXをしてしまいますぅ~!!そう、子供を無理やり作ってしまったんですよ。オイオイ、そのやり方はどーだろう。まぁ、子供は授かりものだから、良いとは思うし、迷っていては、いつまでも子供は作れないから、たまには、こういう強硬手段も必要なのかも知れないけど、ちょっとねぇ~。まぁ、2人は経済的に苦しい訳では無かったから良いけど、普通のカップルは、この技を使うのは辞めてよね。
んで、ミナは妊娠し、2人は結婚をする事にします。もう、型にハマったような、幸せな2人という姿がここで見れますよ。だって、2人は、何の問題も無いんですもん。後は、子供が産まれてくるのを楽しみに待って、生まれたら、幸せな家族の絵が、そこに描かれるというのが想像出来るんですよ。もう、これで安泰って思うと、またも、凄い展開が待っているんですねぇ~。
ミナは、妊娠中、ちょっと精神的に不安定になり、不思議な夢を何度も観るようになります。それについては、あまり詳しくは書きませんが、ちょっとここがネックになってくるかな。そして、不安を解消させる為に、ある占い師に見て貰うんです。占い師は、あなたの子供は、「インディゴの子供だ。」と言うんですね。

このインディゴの子っていう意味は、「生まれながらにしてたくさんのことを知っており、周りの人間に、新しい知識を伝える為にやって来る、今までの古い概念を取り払い、より幸福に生きる為のメッセージをたずさえたメッセンジャー」だそうなんです。
そんな事を言われてしまって、子供は特別な子なのだと思い込んでしまったミナは、妊娠中にも関わらず、全然、食事を取らなくなり、取ったとしても野菜のみ。子供に栄養が回らないから食べなさいと言われても、頑として受け付けず、出産になります。
なんとか生まれた子供ですが、やはり栄養状態は悪く、栄養バランスの良い食事を何度も与える必要があるのに、ミナは、自宅の屋上で育てた野菜しか食べさせず、肉などを一切与えません。外から持ってくる食物は、毒が入っているからというんです。おまけに、携帯は、電波が子供に悪影響を与えるからと言って、子供の側に近づけないようにして、外から帰ったジュードには、念入りに手を洗わせて、清潔にしてから子供を任せるようになって行きます。
もう、ここら辺りでヤバいでしょ。もう、これ以上は書けません。どんどん、凄い事になって行きます。もう、これ、凄い映画ですよ。私、超楽しめたもん。良く、こんな脚本、作ったよなぁ。この映画で、主演のお二人が、ヴェネチア映画祭で主演男優賞女優賞を貰ったのも納得が行く作品です。
私は、この映画、超・超お勧めなんですが、日本公開、してくれるよね。こんなに面白いのに、公開してくれなかったら、勿体無いよぉ。是非是非、公開をお願いいたします。そうしたら、ぜひぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
東京国際映画祭「ハングリー・ハーツ」 http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=141