「東京国際映画祭2014」が始まりました。初日の1作目は、「マルセイユ・コネクション」 コンペティション部門の作品です。
ストーリーは、
1975年マルセイユ。若い判事のピエール・ミシェルは、妻と子供たちと共に、組織的犯罪の撲滅を手伝うため異動して来た。そして、世界中にヘロインを輸出するマフィアの組織、フレンチ・コネクション(麻薬密売組織)と闘うことを決意する。彼は誰の忠告にも耳を傾けず、マフィアの中心人物であるガエタン・タニー・ザンパにたったひとりで対峙する。タニーは、組織全体のボスで最も触れてはいけない人物だった。しかし、ピエールは、自分のやり方を変えなければ結果を得られないと
すぐに思い知る事になる・・・。
という内容です。
フランスのマルセイユで判事をしているピエールは、青少年の犯罪を取り扱う部署にいたのですが、ある日、麻薬捜査の部署へ異動、昇進する事になります。青少年が麻薬に汚染されて行くのを阻止するには、麻薬取締を強化する方が正しいと思ったピエールは、警察と協力して、その捜査を始める事になりました。

巨悪な麻薬組織を仕切っているのはザンパという男。ザンパは、同郷の人間を集めて、その組織の強化をし、強い絆で仕切っているので、なかなか尻尾を掴む事が出来ません。何度もガザ入れを行うのですが、何度やっても、逃げられてばかり。何故、こんなにも捕まえる事が出来ないのかと調べて行くと、警察内部にも、ザンパと同郷の人間が居る事に気が付きます。

一方、ザンパの方は、麻薬組織の巨大化を図り、アメリカへも取引の手を伸ばし、たくさんの密輸を秘密裏に行っており、組織は強化するばかり。そこへ、ピエールは手を入れて、彼らの息の根を止めるべく、無茶な手を使ってでも、一つづつ彼らを追い詰めて行きます。しかし、彼らも黙ってはいません。報復は強行になって行き、闘いは激しくなって行きます。そして・・・。恐ろしい結末へと続きます。

ちょっとレトロなマフィアと警察の戦いのようなお話です。でも、この映画では、警察は悪の味方をしている奴も居て、実際に対決するのは、判事なんです。判事さんって、こんな捜査もやるもんなんですか?初めて知りました。ちょっと前に、色々な捜査をする検事(キムタクのHERO)のドラマをやっていたけど、判事が捜査をするって、凄いんですね。だって、勝手に捜査令状とか、逮捕状とか、作っちゃうんですよ。凄いでしょ。考えてみれば、令状などの紙切れを作る人が、本当は、一番強いのかも知れないですね。違法でも何でも、紙に書いてあれば出来るんですもん。恐いわぁ~。(笑)

麻薬組織も、結構、頑張っていて、これは頭が良く無いと出来ないだろうなぁと思ってしまいました。もちろん、裏金をバラ撒いて、警察などを味方に引き入れているから大丈夫とは思うけど、それだけじゃなく、やっぱり、敵の動きを読めないと、色々な手立てが打てないしね。それに、一人でも裏切り者が出たら、必ず、消すっていう徹底しているところは、残酷だけど、組織として大きくするには必要なことなんだろうなって思いました。こんな人がボスなら、そりゃ、怖くて、みんな、付いて行くよね。
私は、ちょっと古いギャング対警察の映画を観たような気持ちになりました。レトロな映画が好きな方には、とっても楽しめる映画だと思います。若い人には、ちょっと、古いなぁって感じがするかも知れないです。フランス映画の有名俳優が出演しているので、結構、楽しめますよ。
日本公開は、まだ決まっていないのかな。古いギャング映画なので、公開されるか解りませんが、もし、日本で観れる機会があったら、ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「マルセイユ・コネクション」 http://2014.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=3