ラテンビート映画祭「トガリネズミの巣穴」を観てきました。アレックス・デ・ラ・イグレシア監督特集です。
ストーリーは、
舞台は1950年代のマドリード。不気味なアパートの一室に引きこもり、妹とだけしか接触を持たない中年女性モンセは、ある日、階段から落ちて助けを求める若い隣人カルロスを、部屋にひき入れる。一度引きずり込まれたら二度と外には出られない、巣穴のような密室で起こる猟奇的事件の真実とは?
というお話です。
この映画、怖かったです。アレックス監督が制作で、監督は他の方です。だからなのか、笑えないんですよね。マジで怖いんです。霊とかで恐いのではなく、人間の恐さですかね。残酷なんですよ。私、痛そうで、つい、唸ってしまいましたもん。マジで怖かった。色々な家庭の事情で、人が壊れてしまうと、ここまでなってしまうのかなっていう典型でしたね。
あるアパートに、姉妹が住んでいます。姉のモンセは裁縫が得意ですが、外に出る事が出来ず、ひきこもったまま仕事をしています。妹は、姉とちょっと年が離れていますが、一般社会に溶け込み、毎日、仕事に通っています。
ある日、アパートの上の階に住んでいた男性カルロスが、旅支度をして出かけようとすると、階段から落ちて、モンセの住む部屋の前に倒れてしまいます。助けて欲しいと頼むカルロスを、仕方なく、部屋に引き入れ、手当をするモンセなのですが、引きこもって、既に20年近く。父親以外の男性に触れるのは、初めてと言って良い状態。妹が外の世界に惹かれて、彼氏も出来始めた今、モンセは、一人残されることになり、不安になっていたんです。そんなところに転がり込んできたカルロスを、モンセは、ここぞとばかりに、薬を盛って、部屋に引き留めておこうとします。
そんなモンセに気が付いたカルロスは、家に帰して欲しい、医者を呼んで欲しいと頼みますが、モンセは聞く耳を持たず、甲斐甲斐しく世話を焼きます。カルロスを隠している事に気が付いた妹は、何とかしなければと思い、カルロスが住んでいた部屋に行ってみると、そこにはカルロスの婚約者が居て、妹は自分たちの部屋にカルロスが居る事を告げます。婚約者はカルロスを探してモンセの部屋に訪ねて来て、強引にカルロスを探し始めると、モンセは、その婚約者を殺してしまいます。
それからは、逃げようとしたカルロスの足をベッドに縫い付けたり、死体を凄い所に隠したり、もう、凄い展開になって行くんです。残酷で、痛くて、もう見ていられないほど恐ろしいんですよ。でもね、モンセも、とても可哀想な境遇なんです。何故、モンセがこんな風になってしまったのかということが、最後の最後で分かりますが、凄い衝撃を受けると思いますよ。
とにかく、このモンセのやる事が、あまりにも残酷で、超恐いんです。スプラッターホラーとは言わないけど、でも、痛い場面が沢山あります。そして、どうしてそこで妹は何もしないの?っていう場面がいくつかあります。それも、何となく、最後のモンセの告白で理解が出来るかもです。
私は、この映画、スプラッターホラーが大丈夫な方にはお勧めします。あまり笑えないけど、でも、恐怖は感じられるし、たまに、オイオイって少しだけ笑えそうな部分も出てきます。まぁ、B級と思って観て頂ければ楽しめるかな。ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんでくださいね。
ラテンビート映画祭 http://www.lbff.jp/index.html