先日、劇団 THE SHAMPOO HAT の第29回公演 「風の吹く夢」を観てきました。
ストーリーは、
ある建築工事現場の近くの食堂でランチを食べている職人たち。新人の2人の男に、経歴を聞く先輩3人の職人。若い方は辞めたいと言い、伊藤という男は、父親の病気を治す為、治療をしてくれる病院の近くに引っ越してきたと言う。3人の職人は、それは大変だなぁと、暑い夏に冷蔵庫もクーラーも無い部屋に住む伊藤に、同情をする。せめて、冷蔵庫でも調達してやろうと、親分肌の五味という職人が、自分の別れた妻に電話をし、買い換えると言っていた冷蔵庫を貰えないかと電話をする。まだ使える冷蔵庫を求めて、車に乗る4人の男は、求めるものを手に入れる事が出来るのか、それとも・・・。
というお話です。
劇団THE SHAMPOO HATの舞台を初めて観に行きました。私、新井浩文さんのファンで、随分前からツイッターのフォローをしているのですが、前回、新井さんが出演された第28回の公演は気になっていたのですが行く事が出来ず、今度こそと思っていたら、新井さんのTwitterで事前予約の情報があって、やっと、行く事が出来ました。「その夜の侍」という映画は、この劇団の舞台を映画化したもので、監督も、この劇団の赤堀さんがされているんです。
いやぁ、ほっんと、面白かったです。私が、建築の仕事をしているからなのか、あまりにも、舞台上で繰り広げられる、職人の会話が、もー、何で知ってんの?!っていうくらいリアルで、笑えました。そーなんですよ、職人は、缶コーヒーが大好きなんです。(笑)何でって聞くんですけど、誰もが、いや、何となくって言うんですよね。でも、そこには、暗黙の了解があって、それ以外はダメなのよ。私も、自分の設計した現場に差し入れをする時は、とっても気を付けている事なんです。(笑)

そして、職人たちの性格、そのまんまでした。最近は、新人に色々聞くと、嫌がられる事もありますが、正直に話す新人も居て、そういう奴は可愛がられるの。無駄におせっかいな親分肌の奴も居て、私は、実際にも楽しんでいますが、それが、この舞台の上でも繰り広げられて、とっても楽しめました。
仲間が大変だって聞くと、居ても立っても居られなくなり、俺が何とかしてやらなくちゃって突っ走ってしまう人々のお話で、それって、とっても温かい話でしょ。その一つの出来事により、それぞれ個人の問題とかが浮き彫りになってくるんですけど、誰もが、色々な問題を抱えていて、それでも、仕事をして、人の事を思いやって、人生は続いて行くんです。何気ない出来事の連鎖なんだけど、それが、面白いんですよね。なんだろう、この、ほっこりした感は。何があっても、それなりに納得して、貰った温かい気持ちは、人々のエネルギーになって行く。イイなぁ~って思いました。

とにかく、それぞれの表情が、とっても伝わってくるんですよ。ああー、嫌なんだろうけど、でも、口に出しては言えないし、ガマンしているんだけど、顔に出ちゃっているみたいな、そんな場面が一杯あって、もう、観ているこちらは、ププッて吹き出してしまうんです。最初から、最後まで、本当に大笑いしてしまいました。
でね、ちょっと前に観た「愛の渦」でおデブ男子を演じていた駒木根隆介さんが、ニート役で出ていらして、なんか、とっても強烈な役で、笑っちゃいました。もぉ~、そんなことしちゃダメだって!かまってちゃんタイプの引きこもりって感じかな。
池田成志さんは、若い奥さんを貰った職人って役で、何故、彼の役だけ出身大学が決めてあるのか、笑っちゃいました。とってもあり得そうな設定ですぅ~!私の現場にも居そうだわぁ~。(笑)
ああー、面白くて、いつまでも感想が終わらないので、この辺りで辞めておきます。また観たくなっちゃうからね。

こんなに面白い舞台を、今まで観ていなかったなんて、超勿体無い気持ちになりました。もっと、過去のも観たかった~!!早く知りたかった~!これから、ずーっと観て行きたいと思います。
この舞台、超お勧めなんですが、下北沢でしかやらないのよ。もっと、色々な人に観て欲しいんですけど、仕方ないです。とりあえず、「その夜の侍」の映画を観て下さい。そして、気になったら、ぜひ、下北沢に観に来て下さい。
ぜひ、楽しんでくださいね。
THE SHAMPOO HAT http://www.shampoohat.com/index.html
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