「プロミスト・ランド」の試写会に連れて行って貰いました。
ストーリーは、
寂れた田舎町のマッキンリーを訪れた大手エネルギー会社の幹部候補スティーヴ(マット・デイモン)。そこには良質のシェールガスが埋蔵されており、不況に苦しむ農場主たちから安値で採掘権を買収する交渉のため同地に来たのだった。住民を簡単に説得できるともくろんでいたスティーヴだったが、思いも寄らぬ障壁が立ちはだかり……。
というお話です。
今、日本も同じような問題を抱えていて、映画の話として簡単に観れないなって思いました。過疎の町に住む人々が、どうやって生活して行けば良いのかという問題です。若者は大きな街に出て行き、年寄りと、数少ない農地を受け継いだ若者が残るだけ。仕事も無く、農地で出来る農作物だけでは生活は良くならず、農業を辞めて出て行きたくても、土地を買ってくれる人も居ない。八方塞がりなんです。
そんな過疎地に、シェールガスが埋まっていて、その採掘権を買う為に大企業がやってくる。そりゃ、普通なら、直ぐに契約して、お金を貰うよねぇ。だって、そのお金を貰えば、農業は趣味でやる程度で良くなるんだから、当たり前です。
でも、その採掘を行う時に使う薬品の一部が、土地に有害だという話が出てきて、町の人々の考え方は、二つに割れることになってしまいます。自分の今の生活を守るのか、未来の環境を守るのか、人々は悩みます。ここで、土地に有害な物質が含まれているという確実な根拠があれば良いのですが、噂だけで、本当の事は解らないんです。こういうのって、困りますよね。
この映画で描かれている事って、日本の原発の話と一緒なんです。町には、働くところも無く、誰もが貧困になって行くしかない状態で、原発を建てれば町が潤いますよって言われて、誘致しようとすると、今度は、事故が起きて放射能汚染されたらどうするんだと騒ぐ人々が出てくる。事故が恐くて誘致しないとなると、今度は、町が崩壊してしまう。どちらが残酷な結末なんでしょう。
主人公のスティーヴは、買収に動いているのですが、環境保護団体らしき男の妨害により、苦戦して行きます。この環境保護団体というのも、とても胡散臭いですよね。張り紙をしたり、デモをしたり、その地域に何の関係も無いくせに、何故か、何処からともなく現れて全てを潰して去って行く。反対をした後の事を何も考えずに酷いと思います。この町は、シェールガスの採掘を辞めたら、きっと、誰もが破産をして、土地建物を取られてしまう事になる。それが解っているのに、住民を誘導して、破滅に追い込んでいく。それって、買収を進める会社よりも、残酷な仕打ちだと思いませんか?
原発の話だって、地元の人は喜んでいるし、出来れば早く再開して欲しいと言っているのに、原発反対団体とかの力で、結局、止められて、地元の人たちは、生活が苦しくなって行くんでしょ。生活している住民の事なんてどーでも良くて、ただ、自分たちが正しい主張をしている正義の味方なんだって思いたいというか、優越感に浸りたいだけでそういう反対運動をする人たちって、残酷だよなって思います。
開発する事は、とても恐ろしい事だし、自然は残しておいた方が良いのかも知れませんが、資源は有効に使って良いと思うし、使うべきだと私は思います。でも、未来の子供たちに、その害が現れるのでは困るし、悩むところですよね。子供たちを育てるのだって、お金がかかる訳だし、お金が無くちゃ、良い教育も受けさせられない。親が貧困で、子供を育てられなくなったら、未来の害より、今、子供に害が及んでしまう。これ、何処まで行っても、結論が出ない問題じゃないのかな。
私は、この映画、ぜひ、お勧めしたい映画だと思います。日本で起こっている問題と同じ事を、この映画の中で描いてくれているので、この映画を観て、ぜひ、自分たちの事も、今一度、考えてみて欲しいと思いました。ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・プロミスト・ランド@ぴあ映画生活
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