「ワレサ 連帯の男」を観てきました。
ストーリーは、
1970年12月、ポーランド。グダニスクのレーニン造船所で電気工として働くレフ・ワレサ(ロベルト・ヴィェンツキェヴィチ)は、物価高騰に抗議する労働者とそれを武力で鎮圧する政府の双方に冷静になるよう訴えて検挙されてしまう。これを機に普通の労働者として生きてきた彼の生活は一変し、政治活動へとのめり込んでいくように。やがて、レーニン造船所のストライキ指導部の先頭に立ち、国家の民主化を訴えた独立自主管理労組「連帯」委員長となる。しかし、その活動を懸念する当局に軟禁されてしまう。
というお話です。

ポーランドの、のちに大統領となるレフ・ヴァウェンサ連帯委員長の伝記的なお話です。この映画、とても面白かったです。まだ、70歳で生きている方なのに、伝記的な映画が作られて、凄い歴史が語られるなんて、凄いと思いませんか?日本の政治家で、映画にしたいと思うような人、居ませんよね。

まぁ、平和だからとは思うけど、それなら、戦後、日本を建て直す為に動いた政治家とか、政党の動きとかを映画にしないのかしら。”バカヤロー解散”とか、教科書には載っていたけど、それが何だか解らないし、そういうのを、映画にしてくれないのかな。もちろん、面白いようにフィクションにすればイイじゃん。もっと、日本だって、色々な歴史があるんだから、面白く映画にすれば良いのに。中国や韓国に反日映画ばっかり作られて、嘘の歴史ばかりを宣伝されるんだから、日本は本当の歴史を面白おかしく描けば良いのに。
話を映画に戻しまして、ワレサ委員長って、こういう人だったんですね。ニュースで聞いてはいたけど、ポーランドって、日本からは遠くて、ソ連に近くて仲間だったように思っていたけど、こんなに闘って、民主化したんですね。なんだか、驚きました。
最初は、一電気工だったのに、あまりの雇用条件の酷さに反発して、立ち上がっていくんです。でも、この頃、まだ、ポーランドは共産圏だったので、ワレサが勤めていた造船所など、ほとんどの会社が国営であり、国のやりたい放題だったんだと思うんです。だから、どんなに雇用条件に文句を言っても、改善などされることは無く、イヤなら辞めろと言われるだけ。酷いでしょ。訴えるところが無いんです。
そんな中、ちょっと知識のある人たちが、これではいけないと改善を求めてハンガーストライキを始めるのですが、それを見て、ワレサが、「頭が良いくせに、国が喜ぶような事をするのか。」と話しかけます。国は、食料が足りないので、ハンガーストライキをやってくれれば助かるんです。笑えるでしょ。で、知識人たちも、ワレサに一目置いて、彼に連帯(組合)の指揮を頼むことにします。ワレサは、知識は無くても、行動力と人を惹き付ける力を持っていたので、ポーランドの労働者たちは、ワレサの言葉に促され、国との対立を深めていきます。
こんな風に、段々と革命を広げていったワレサですが、家では普通のお父さん。6人の子供と妻を愛していて、いつも大切に思っています。妻のダヌタは、夫のレフ・ワレサよりも良く出来た人で、夫を持ち上げて、利用していく組合の人間達にも起こらず、何度も逮捕されてしまい、家に帰ってこないレフの変わりに、立派に子供たちを育てました。こんなに出来た奥さんだったからこそ、ワレサは、ノーベル平和賞をもらえたんじゃないかな。(笑)
歴史に左右され、何度も困難に見舞われるんですけど、でも、その度に立ち向かい、立ち上がって、今のポーランドを作り上げました。ポーランドという国は、これまでにも、何度も分裂させられたりして、世界大戦の時にはナチに進行され、その後もソ連の支配下にあり、ずーっと不自由を強いられてきました。それを打ち崩すことが出来たのは、労働者たちと、ワレサの力だったと思います。すごくパワフルですよね。
そんな歴史を、この映画で知ることが出来ました。映画としても、面白かったですよ。強そうに見えるワレサも、奥さんの前では、とっても弱いんです。かわいいでしょ。(笑)そんな、人となりを見せてもらえて、とても良かったと思いました。
私は、この映画、とてもお薦めしたいです。自分の知らなかった国の事を、楽しく解りやすく教えてくれる、この作品は、良い歴史の教科書だなって思いました。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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