フランス映画祭4日目、フランス映画祭11作目は、「スザンヌ」です。
ストーリーは、
幼いスザンヌ、母親は既に他界し、姉妹はトラック運転手として働く父親に育てられている。時が過ぎ、スザンヌは高校生となっている。ある日、学校に呼び出された父親は、スザンヌが妊娠しており、堕胎するには既に手遅れであることを知らされる。やがてスザンヌは男の子を生むが、好きな男ができると子供を父親のもとに残したまま消息を絶つ......。
というお話です。
スザンヌと妹のマリアは、小さい頃に母親を亡くし、父親ニコラに育てられる。ニコラは、トラック運転手として働き、2人を愛情一杯に育てました。思春期に入り、スザンヌは奔放な生き方を選んでしまい、15歳くらいで、妊娠してしまいます。出産を経て、家でフラフラする毎日。マリアは、仕事を見つけ、自分の道を歩き始めているのに、スザンヌは、何もせずに、またもダメ男を見つけて、今度は、子供を置き去りにして、新しい男とどこかへ出て行ってしまいます。
父親のニコラは、最初は、子供を自分一人で育てているのですが、さすがに、福祉事務所に問題を指摘され、結局、子供を養子に出す事になります。それ程に、家族に迷惑をかけているのに、全く、気が付かずに、好きな男と、悪い事を繰り返すスザンヌ。結局、スザンヌは、盗難窃盗で逮捕され、服役する事となります。
出所して、自分の子供が養子に出されたことを知り、落ち着いたかに見えたスザンヌですが、以前に一緒に窃盗をしていた男と再会し、またも、その男に付いて行ってしまいます。その男と、新天地にて、新しい家庭を持ち、子供も出来て、しあわせな生活を送っています。そして、子供を父親に見せる為に、故郷に戻って来て、ある事を知り、ショックを受けます。その後、彼女の取った行動とは・・・。映画を観て下さいね。
このスザンヌは、本当に究極の無責任女なんです。まず、妊娠した時も、勝手に産みたいと思い、降ろす事が出来なくなるまで内緒にしていて、降ろせなくなったら父親に学校の校長から話してもらうという、極悪な手段を取ります。ちょっとぉ~!お父さんが可哀想でしょ~!こんな娘、捨ててやって下さいって思うんだけど、お父さん、とっても優しいのよねぇ。
その後、子供を産んで、マトモになるのかと思いきや、子供を捨てて、男に走ってしまう。日本にも居たよねぇ。男に会いに行く為に、トイレに子供を閉じ込めて行った母親。そんな母親からは、子供を取り上げないと、その内、子供の命まで危なくなるよ。スザンヌは、子供と別れて正解だったと思います。
確かに、子供の頃って、責任とか、そんなもの、どーでもいいやって思うと思います。でも、子供の頃に放棄した責任も、大人になってから戻ってくる事が多いんです。結局、自分で尻拭いをしなければならなくなる。どーせ尻拭いをするのなら、大きくなってからでは無く、まだ、問題が小さいうちにやっておけば、小さな力でも十分、責任が取れるんです。そういう事って、親や先生が教えてやらないと解らない事でしょ。誰かが、嫌われてでも、そういう事を解らせないと、その子の未来は真っ暗になります。
私は、この映画、まぁまぁ、お勧めして良いかな。自分が取ってこなかった責任を、一気に取らなければならなくなるスザンヌは、最後の最後で大切な事に気が付くことが出来るのか、結局は失敗するのかは、映画を観ないと解りません。そこにたどり着くまで、面白いので、ぜひ、観てみて欲しいです。
日本公開は、決まっていないようですが、もし、観る機会があったら観てみて下さい。
ぜひ、楽しんでくださいね。
http://unifrance.jp/festival/2014/films/09.html