【フランス映画祭】「ジェロニモー愛と灼熱のリズム」憎しみは憎しみを呼び、果てる事が無い。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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フランス映画祭3日目、フランス映画祭8作目は、「ジェロニモー愛と灼熱のリズム」です。


ストーリーは、

30歳の女性ジェロニモは、南フランスの町で、問題のある少年少女の指導をしている。ある日、家族から結婚を強制されそうになったトルコ系の16歳の少女ニルは、ジプシーの恋人ラッキーの元へと逃れる。ふたりの駆け落ちは、それぞれの家族を対立させ、地区を巻き込んだ争いに発展する。ニルはダンサーの兄からの攻撃を恐れて姿を隠す。ジェロニモは、この地域の少年少女の指導に携わっている立場から、何とか事態を収拾させ不毛な争いを止めようと力を尽くすが...。
というお話です。


ジェロニモ

日本は島国なので、それほど民族紛争というものに馴染みが無いと思いますが、大陸の国では、やはり、どこの国でも、民族紛争というのが、多いようです。この映画の舞台の南フランスでも、トルコ系の住民と、ジプシーの対立が、一組の男女によって、大きくなっていってしまうというものです。

ジェロニモという女性が主人公なのですが、彼女は、ボランティアなのかなぁ。問題のある少年少女の指導をしているんです。政府の役人ではないようだし、良くあるNPO団体らしきものだと思います。そんな彼女が指導している地域は、民族同士の扮装が絶えず、少年少女間でも、酷い争いが何度も起きていました。


ジェロニモ

ある日、トルコ系の少女ニルは、親の決めた結婚がイヤで、ウエディングドレスのまま、ジプシーの恋人ラッキーと逃げてしまいます。16歳の子供なので、遠くに逃げる力も無く、街の廃屋に住み着いて、隠れています。ニルの兄は、決められた結婚から逃げるなど、家の恥だといい、妹を探し出し、殺そうとします。

ジェロニモ

妹探しのビラを撒いたり、情報を集めるも、妹ニルの行方は解らず、段々と、彼らの行動は過激化していきます。暴力で向かってくるトルコ系に、ジプシーたちも黙ってはおられず、とうとう、拳銃を持ち出す状態にまで。ジェロニモは、危険だと思い、ニルを自分の秘密の場所に隠し、民族同士の抗争を止めようと動き出しますが、憎しみが渦巻いている彼らには、その声が届きません。

ジェロニモ

ニルとラッキーのカップルは、結ばれるのか、トルコ系とジプシーは和解出来るのか、そして、ジェロニモは、沢山の憎しみを止める事が出来るのか、最後は、映画を観て確認してください。南フランスの荒れた地で、仕事も無く、結局、犯罪に手を染めて行く子供たちの姿を、生々しく描いていて、どうしたら、この子供たちを幸せにしてあげられるのかなって、考えてしまうような作品でした。

ジェロニモ

これ、実は、とっても感想が書きにくい作品です。観る人によって、カップルのロミジュリ話を中心に観るのか、子供の犯罪の問題に目を向けるのか、ジェロニモという人物が、どういう人生を歩んできたのかという事を言葉の端々から読み取って行く事に目を向けるのか、人それぞれ、見方が違うと思うんです。だから、ちょっと難しいよね。

ジェロニモ

私は、この映画、どうしようかな~、ラッキーとニルのお兄さんがカッコ良かったから、お勧めとしたいんだけど、話が、結構しんどい話で、観ていて疲れるんです。単館系の映画が好きな方には良いと思いますが、万人に好まれる映画では無いと思います。この作品は、日本公開は決まっていないようですが、もし、観る機会があったら、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんでくださいね。カメ



フランス映画祭  ジェロニモ

http://unifrance.jp/festival/2014/films/03.html