「おとなの恋には嘘がある」を観てきました。
ストーリーは、
離婚後も充実した日々を送るボディーセラピストのエヴァ（ジュリア・ルイス=ドレイファス）は、名門大学に合格した娘の独り立ちが迫り、寂しさを覚えていた。そんなとき、友人のパーティーで自分と似た境遇で気の合う男性アルバート（ジェームズ・ガンドルフィーニ）に出会い惹（ひ）かれていくが、新しい顧客のマリアンヌ（キャサリン・キーナー）がアルバートの元妻であることを知ってしまい……。
というお話です。
これ、面白かったぁ～！公開時に女性誌とかで取り上げてくれなかったのかしら。女の特徴がとっても良く描かれていて、耳が痛くなるような部分も多々あり、面白いんですよねぇ。
離婚して、娘と暮らしている女性エヴァが、娘の一人立ちの時を迎え、そろそろ彼氏でも作って、再婚を考えようかという気持ちになり、友達に誘われて、パーティーに出かけます。そのパーティーで、プックリした、まるでトトロのような男性のアルバートに出会います。彼は、とても優しくて、ユーモアがあり、楽しい人。最初は、とっても上手く行っているのですが、ある時から、彼女に不安が持ち上がります。
実は、アルバートと出会ったパーティーで、もう一人、ある女性マリアンヌと出会っていました。彼女とは気が合い、エヴァのお客様になり、頻繁に彼女の家に行き、彼女のボディーセラピーを続けています。そんな彼女との日常会話の中で、何か気になり始め、マリアンヌの娘さんを紹介された時、マリアンヌがアルバートの元妻であることを知ります。その時、直ぐにマリアンヌに打ち明けていれば良かったのに、自分の顧客でもある彼女に言う事が出来ませんでした。
もちろん、アルバートにも、打ち明けることが出来ませんでした。彼との関係を壊したくなかったし、それに、彼の事をもっと知りたいと思い、元妻マリアンヌに元夫アルバートの問題点を全て聞きたかったというのが本音だったのだと思います。そしてエヴァは、マリアンヌの良き友として、元夫の愚痴をずーっと聞き続けるんです。なんか、私には耐えられないと思うような事だったんだけど、エヴァは、必死で愚痴を引き出そうと、マリアンヌに話しかけるんです。マゾなのかなって思ってしまった。
思うんですけど、離婚後、男性の方が、早く再婚するような気がするんです。女性って、また失敗したらどうしようという不安が大きくて、結構、再婚に二の足を踏むのだと思います。付き合うのは良いけど、結婚は、良く調べてからでないと、また、失敗するとイヤだからって思っちゃうみたい。気持ちは解るんだけど、いつまでも考えてばかりじゃ、先に進まないから、とりあえず、やってみたらって私は思うのよねぇ。考え過ぎれば過ぎるほど、ネガティブな気持ちが湧いてくるもんです。そこに、一人取り残される事になっちゃいますよ。まず、１歩、踏み出してみたら、周りの風景が変わってくるかも。
エヴァは、アルバートの悪い部分ばかりを元妻から聞くことになり、アルバートに会っても、彼の欠点ばかりが目に付くようになり、彼との仲がギクシャクし始めます。エヴァは、アルバートの欠点が気になり、ついついそれを指摘したり、友達との集まりで、欠点を笑い物にしたりしてしまいます。これを観ていて、何で、女って、意地悪なのかなぁと思いました。好きなら、２人だけの時には文句を言っても、他人と一緒に居る時は、お互いを立てるというのが基本でしょ。自分のパートナーを貶めることは、自分を貶める事だって気が付かないのかしら。あまりに頭が悪くて、気分が悪くなりました。
それにね、欠点って、自分から見たら欠点だと思う事が、他人には欠点じゃないかも知れないでしょ。アルバートは太っているんだけど、自分では、それほど気にしていないの。エヴァや元妻から見れば、そりゃ、太っていることは欠点だろうけど、本人がそれで良いと思っているなら文句言うなよ。私も、自分が痩せてるので、超太っている人は苦手だけど、それについて文句を言った事は無いよ。その人の個性だしね。一応、身体の心配はしてあげるけど、それ以上は他人が口出しするべきじゃないでしょ。
観ていて、あー、こういう女性って、居る居る～って感じなんです。エヴァタイプも、マリアンヌタイプも、エヴァの友達の精神科医のタイプも、どれも、女性なら、周りに一人は居るタイプなんです。それが、とっても面白いの。だって、「あれ、昨日、電話で同じセリフを聞いたような気がする」っていうようなセリフがあったりして、もう、笑っちゃって、お腹が痛くなりました。会話が、まるで主婦の井戸端会議なんです。
なんか、長くなっちゃったけど、私は、この映画、お勧めです。既に、上映が終わっていると思うので、ＤＶＤが出たら、ぜひ観てみて下さい。家で観ていると、ちょっと、自分のパートナーに優しくしてあげようかなって気持ちになるかも知れません。
ぜひ、楽しんでくださいね。
Ｐ．Ｓ ： アルバート役のジェームズ・ガンドルフィーニさんが、この作品の後、急死されたそうです。この作品が遺作になってしまいました。ガンドルフィーニさんは、ＴＶなどで活躍していて、とても人気があったそうです。残念です。
- おとなの恋には嘘がある [DVD]/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- ￥4,104
- Amazon.co.jp