「罪の手ざわり」を観てきました。
ストーリーは、
山西省の村で共同所有していた炭鉱で、利益を吸い上げられてきた炭鉱作業員（チアン・ウー）。重慶の妻子に出稼ぎとうそをつき、仕送りを送る強盗（ワン・バオチャン）。かなわぬ恋を続けて年を重ねきた湖北省の女（チャオ・タオ）。職を転々とし、ナイトクラブのホステスとの恋に思い悩む男（ルオ・ランシャン）。虐げられてきた彼らはついに事件を起こしてしまう。
というお話です。
これ、人気らしいのですが、何が面白いのか、全く解りませんでした。私、やっぱり、偏見が強いから、こういう政治の国なら、こんなもんだろ的な気持ちがあって、感動が無かったのかしら。とても残酷で、誰もが、とっても自分勝手なんです。日本だったら、こういう事って、ほとんど無いだろうなぁ。まぁ、最近、日本も病んでいる人も多いけど、本当の日本人気質がある人ばかりなら、自分を抑えて、人に迷惑をかけないよう心掛けるというのが身に付いているから、この映画に描かれているような事は、ほとんど無いと思います。
まず、最初は、炭鉱作業員のダーハイの話。村の炭鉱を、村長がある会社に勝手に売ってしまい、村人には、何も残らなかった事に不満を抱いています。炭鉱は、村人の共同所有だったのに、何の許可も無く、勝手に売買し、その金を着服してしまったんです。中国の田舎の方では、あまり教育が行き届いていなくて、村人は村長の奴隷のように扱われ、文句も言えないような状態なんです。
誰かに知識があれば良いのに、誰も、訴える術も知らず、証拠も保管できず、ただ、言いなりになるだけ。戦前戦後の日本のようですね。今も、こんなレベルだと思うと、政治的に対当だと話しているのが、アホみたいに思えてきます。国の上層部が、全てを手にしていて、下の人間には知識も付けずに操っているのでしょう。未だに、暴力で支配するなんて、国民を何だと思っているんでしょう。私、中国人全てが悪いのではなく、中国という国を牛耳っている上層部が悪いと思います。中国のそれぞれの人は、結構、自分の国を見て、悲しんでいるんじゃないかな。国は、国民が居てこそなのに、間違っていますよね。酷い国だと思いました。
次に、強盗を働いて金を手に入れ、それを仕送りしている男、チョウ。田舎の家族には、出稼ぎで色々な地方を回って、働いたお金を送っていると話しています。年に一度くらいしか家に戻らず、家族を養う為に、強盗を働くって、なんか、悲しい話ですよね。でも、そうするしか、家族を養う手立てが無いのだと思いました。国民にそんな生活をさせる国って、どんな国だよっ！て思い、怒りが込み上げました。やっぱり、最悪の国だね。上流層のみ裕福で幸せな生活を送り、下の人間はどうでも良いなんて、良い訳ないです。表向きも極悪な北朝鮮の方が、まだましでしょ。
次に、ある男性と不倫をしている、サウナの受付嬢シャオユーの話。彼女は、広州に住む男性と不倫をしていて、妻と別れてくれるように願っています。でも、男性にその気は無さそうで、彼女は打ち砕かれ、田舎の母親を訪ねます。しかし、母親も貧しく、彼女を助ける事は出来ず、彼女は、結局、自分の仕事場に戻るしかありませんでした。
サウナの受付嬢と言っても、サウナという名の風俗であり、受付嬢の彼女に無理やりサービスをさせようとする客が居て、一杯一杯だった彼女は、とうとうキレてしまいます。まだまだ中国は、女性を下として扱う社会のようですね。女性をモノとしか見ていないようだし、女性も、それに甘んじているように見えました。まぁ、日本も、それほど女性が強くなっているとは言えませんがね。(笑)
最後は、田舎の工場で働いていた青年が気を抜いてミスをして、その責任を取りたくなくて、その仕事を辞めて、都会に出て仕事を探します。友達から紹介された、風俗のウェイターをしているのですが、そこの女性と仲良くなり、彼女が身を売るのを見ていられなくなり、また、他の仕事を探します。希望の給料を貰える仕事は無く、親からはお金の無心をされ、彼女とも別れ、絶望に取りつかれた青年は、生きる希望を失くします。
これが映画の内容なのですが、現代の中国を描いているのは解りますが、それを、今の日本で見せられても、まぁ、中国ならこんなレベルじゃないの？って事しか思わないんですよね。ニュースで見る中国は、政治では強行な姿勢を貫いていますが、国の中はグダグダなのだと言う事を、世界中が知っているので、対して、驚かないし、自分たちで改革をしようとしないのだから、仕方ないのでは？と思ってしまうんです。
この映画、話題になっているし、どこかの賞を貰ったようだし、結構、人が入っているけど、別に、他の作品より素晴らしいという気はしませんでした。私は、あまりお勧めは出来ないかな。とっても残酷で、血もドバッと出るし、それほど面白いと思えなかったので。スミマセン。まぁ、気になったら、観に行ってみては？
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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