「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」を観てきました。
ストーリーは、
1960年代のニューヨーク、冬。若い世代のアートやカルチャーが花開いていたエリア、グリニッジビレッジのライブハウスでフォークソングを歌い続けるシンガー・ソングライターのルーウィン・デイヴィス(オスカー・アイザック)。熱心に音楽に取り組む彼だったが、なかなかレコードは売れない。それゆえに音楽で食べていくのを諦めようとする彼だが、何かと友人たちに手を差し伸べられ……。
というお話です。
スミマセン、私、フォークソングの良さが解らないので、聞きやすい音楽だなぁとは思っても、それ程の感動がありませんでした。音は外れないし、気持ちが良いので、イヤでも無かったんだけどね。映画としては、好きなタイプなんですけど、音楽がタイプじゃないので、何ともなぁ。フォークソングの時代に楽しんでいた方には、この映画、とっても感動出来るんだろうけどね。ボブ・ディランさえ、ほとんど知らないので、感動も何も無いのが解るでしょ。(笑) ボブさん、まだ、生存されているんですね。今回、調べて、初めて知りました。
こんな私が、この映画に何か感じられるかなぁと思ったのですが、とりあえず、観てみましたら、主人公の声の良さに加え、安定した音の取りかたに、感動でした。フォークソングの良さは解らないけど、良い音楽だと言う事は解りました。
主人公のルーウィンは、歌手としては、とても上手いんだけど、チャンスが無くて売れていないんです。舞台に立っても、まだ、彼のフォークソングは、受け入れられるには早く、誰もが、古いフォークソングを求めていて、ルーウィンは、指をくわえて待っているだけ。誰かが、彼の歌に耳を傾けてくれるのを、ただ待つことしか出来ないんです。
家も無く、家族からも迷惑がられ、彼女(彼女と言っても、一度寝ただけ。)には嫌がられ、誰も、ルーウィンに好意を抱いていないようなんです。あ、ただ一人、ハイクラスのギター友達が居て、その人には、好かれているかな。たまに、泊めて貰うこともあり、ある日、泊めて貰って、帰ろうとした時、一緒に外に出てしまった猫を捕まえ、部屋の鍵が無いので、連れ帰る事になります。連れ帰ると言っても、家が無いので、今度は他の友達の家に居候するんですけどね。
猫と連れだって、またも、どこかで認めて貰えないかと思い、スタジオを回ったりするのですが、彼を認めてくれるプロデューサーは見つからず、また、同じところに戻る日の繰り返し。何度やっても、また、元に戻る、これ、「オール・ユー・ニード・イス・キル」みたいですね。(笑)

主演のオスカーさんが、とっても雰囲気が良くて、これから、出てくるんじゃないかなぁと思いました。だって、共演のキャリー・マリガンやジャスティン・ティンバーレイクが霞んでしまうほど、印象的で、ステキだったんですもん。ネコちゃんとの相性も抜群!私は、ネコに、助演男優?女優?賞をあげたいほどです。だって、尻尾の振り方といい、歩き方といい、抱っこのされ方といい、完璧なんですもん。本当に可愛いです。
この映画を観ると、どんなに歌が上手くても、どれ程の技術を持っていても、時代に合わなければ成功しないし、チャンスを手にするのは難しいのだなと思うんじゃないかな。音楽の世界でも、どんな世界でも、運を手にするのは一握りの人であり、同じ力を持っていても、同じものを手に入れる事は出来ないということが、良く描かれていると思いました。チャンスは大切です。運を逃さないように、運を呼び込むように、何か、自分だけのこだわりを持ち続けて下さいね。こだわりの無い人間に、神は近づいて来ませんから。
この映画、単館系の映画が好きな方には、お勧めしたいと思います。派手な映画では無いので、アクション映画などが好きな方には向いていないと思います。ネコちゃん好きには、良いかも。(笑)ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌@ぴあ映画生活